東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
by白咲楼夢
輝夜と知り合ってから軽く数十年の時が流れた。
また展開が早く進みすぎている気もするが、そこは置いておこう。
それよりも時の流れとともに楼夢の体にいくつかの変化が訪れた。
一つは妖狐状態の時の尻尾が2本になった。
どうやら蛇狐状態の尻尾と妖狐状態の尻尾は別々なようだ。その証拠に蛇の尻尾は一メートル程に大きくなったが尻尾の数は増えなかった。
ちなみに尻尾が成長したお陰で楼夢の妖力の容量が多くなった。
そして尻尾が増えた事を永琳に見せたら、めちゃくちゃモフモフされた。
永琳そんなに俺の尻尾をモフりたかったのかな?
二つ目は前に永琳の薬のせいで黒くなった左目の能力と名前が決まった。
あの後気付いたのだが楼夢の左目が黒くなっている時は視点をズーム出来たり普通では見れない様な物が見える様になった。
例を出せば幽霊等である。
更に人や妖怪から出る霊力や妖力等まで見える様になった。
つまりこれを使えば相手の力量等が瞬時に分かるのである。
能力で言えば【ありとあらゆる物を見る程度の能力】という所だ。
名前は
厨二病っぽいのは御愛嬌である。
そして今都市では一つの話題で盛り上がっていた。
「月移住計画?とうとう永琳も可笑しくなったか」
「可笑しくなってないわよ。最近穢れが多くなって私達の寿命が短くなったのよ。だから1ヶ月後に行くらしいわよ」
「いつの間に造ったんだよ!?」
そう、この都市の人間に寿命はない。よって永琳は何時までも若いままなのだ。ちなみに実年齢はこの都市の神である月夜見と同じくらいだそうだ。
そんなことを考えていたらまた殴られた。楼夢の顔面は決してサンドバッグなどではない。
閑話休題。話を戻そう。
先ほど言った通りこの都市の人間には寿命がないが、生物が殺し合って生まれる物質『穢れ』が都市に入ると人間には寿命が出来てしまう。
つまり都市の連中は穢れが都市に入る前に穢れが無いという月に行くつもりなのだ。
「それで貴方はどうするつもり?」
「どうするつもりって?」
「だから地上に残るか残らないかよ」
そう言えばその事について考えて無かった。
どうしよう、と悩む。楼夢はどちらかと言うと地上が好きだ。だが同時に永琳と輝夜を悲しませるのが怖い。
自分はやっぱり臆病者だなと、内心乾いた笑い声を出す。
「......取り敢えず考えさせてくれ」
「...分かったわ」
そう言い楼夢は科学についての本手に取り、読み始める。
楼夢は永琳の助手をしていたお陰で科学、医学、DNA等についてはかなり詳しくなった。
「あ、そう言えば今日は輝夜と会う約束があるんだった」
楼夢は本を閉じ、輝夜の屋敷に行く準備をした。
蛇狐移動中...。
「フハハハハ!!死ねい!!」
「ちょっとアンタ手加減しなさいよ!」
「我が辞書に手加減と言う文字は無い!」
「畜生め!!!」
現在楼夢はス●ブラで輝夜と遊んでいる。
何故この時代にス●ブラがあるのかは知らないが楽しいから良しとしよう。
「やっぱス●ブラはカ●ビィだな」
「何言ってんのよ。ス●ブラって言ったらリ●クでしょ」
そう言い楼夢と輝夜は喧嘩し始める。
「あっもうこんな時間か。もう帰らなきゃな」
「え、もう帰るの?まだ良いじゃない」
「すまないな。今日ちょっと用事があるんでな」
「そう......分かったわ。また来なさいよ」
「ああ」
そう言い楼夢は部屋を出る。こんな日々が何時までも続けば良いな......
その夜......
「よお姉御。調子はどうだ?」
「まずはその姉御って言うの止めてくれないか」
楼夢は今都市の外れにある森に居た。
何故此処に居るのかと言うと、数年前に此処の妖怪達と知り合い、時々こうして話をしに来ているのだ。
「で何の様だ?お前が俺を呼び出すなんて珍しいな?」
「......1ヶ月後に都市に付近の妖怪達が一斉攻撃をする様だ」
「....でどうした?」
「いや姉御はどうするのかって?」
「妖怪達が一斉攻撃して来るならそれを止める、ただそれだけだ。でお前達はどうするんだ?」
「俺等も都市を攻めろと上から言われているんでな。........すまない」
「....いや良い。だが戦場では恨みっ子なしな」
「ああ」
「じゃあな」
楼夢はそう言い森を出る。さて1ヶ月後は大変な事になりそうだ。
今回は短めにしました。
次回人妖大戦編突入。お楽しみに。