東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
俺達は戦う、その血肉を喰らう為に
私達は戦う、この冷徹な世界で生き残る為に
俺達は戦う、この飢えを満たす為に
戦いとは罪そのもの
by白咲楼夢&白咲狂夢
楼夢side
暗い
此処は何処だ?
まあいい、体も動かなくなって来たから少し眠るとしよう。
ーー............て、............君!
ーー起......て、楼......君!
ーー起きて、楼夢君!
「......しぶてェな。まあ流石と言っておこう」
現在楼夢の精神世界に一つの黒い閃光が走った。その正体は狂夢が放った
「その技は何だ?見た事ねェぞ」
そう楼夢はその攻撃を直接受けたにも関わらず、生きていた。楼夢の身体の周りにはまるで水の様な透明な色の球状の結界が貼ってある。
「こいつの名は『
「......中々厄介な技を覚えたじゃねェか」
この技は強力だが弱点が二つある。一つは物理攻撃に対しては全くと言っていい程耐性が無い。つまり、人間の小学生の拳でも容易く壊せる程に脆いのだ。二つ目はこの技を長時間使う事が出来ないという事だ。多分もって一分が俺の結界を維持出来る時間だろう。これは通常の霊力の結界ではなく、水を俺の能力で融合させているので結界を維持するのが難しいのだ。
「それも能力のお陰か......」
「そうだ。てめえにも出来るだろ」
「いや、残念ながら出来ないね」
「?......何故だ」
「自分の手の内明かす訳ねェだろ。馬鹿かお前?」
「それもそうだ......な!」
楼夢は喋り終わると同時に狂夢に突っ込む。
「狂華閃七十五『氷結乱舞』」
楼夢は狂夢に高速の七連激を繰り出す。
「ちょ......あっぶねえな!!」
狂夢はこの斬撃を五発持っていた刀で受け流した。だが残りの二発を
「狂華閃九十六奏『桃姫の桜吹雪』」
楼夢はこの隙を見逃さなかった。狂華閃の中でも九十六という最強クラスの技を狂夢に叩き込む。楼夢は舞いながら百を超える神速の斬撃を繰り出す。その刀身はまるで月の月光を浴びた桜の様に輝いていた。故に『桃姫の桜吹雪』。この技は『舞いながら斬る』を主体とした楼夢の剣術の極地である。前にも言ったが楼夢が使う狂華閃は本来の物ではない。狂華閃とは主に一撃よりも速さを重視とした剣術である。楼夢はこれに自分が回転斬り等の舞いの様な行動を入れる事で自分自身が流れる様な速さで動く事が出来る様になった。つまり楼夢の狂華閃は楼夢独自の物で他の者には真似する事すら出来ないのだ。
「......おいおい痛ェじゃねェか」
斬撃の吹雪の中狂夢は出て来た。だがその顔には先程迄の余裕は無く代わりに怒りの様な感情で溢れていた。
「さっき俺はてめえの技を使う事が出来ないと言ったな。何故だと思う?」
「......」
「それは俺にてめえの能力が無えからだ」
「!?......成程つまりお前には俺の【形を操る程度の能力】が無いから羽衣水鏡を使う事が出来ないという事か。......じゃあもうてめえに勝ったも同然じゃねェか」
楼夢はこの時完全に油断していた。狂夢はあくまで
「......そうか。その考えに至った瞬間がてめえの終わりだ。
Project『
狂夢がそう呟いた瞬間
「!?氷!!」
突如楼夢の周りが凍り始めた。その現象はまるで科学を無視して無理矢理起きた様な物だった。
「ちィ、狐火!」
楼夢は狐火を造り氷を溶かす。そしてクスクスと笑う狂夢の方へ目を向けた。
「『どうなっている』。そう言いたそうな顔をしているな。答えてやるよ。これが俺の能力【森羅万象を司る程度の能力】
だ」
狂夢のその言葉に楼夢は動けないでいた。
"森羅万象“
それはこの世に起こるあらゆる現象の事を指す。狂夢はそれを自由に起こす事が出来る。つまりその気になれば
「信じられねェと思ってるか。じゃあ実際やってやろうか」
「......!?」
楼夢はふと意識を戻す。そして刀を楼夢に構えた。
「Project『
次の瞬間、楼夢の足元に大きい火柱が立った。楼夢は横へ間一髪避ける。だが狂夢の攻撃は終わらない。
「Project『
狂夢がそう言うと辺りに嵐が起きる。勿論狂夢はその射程外に居るが楼夢はその中に居た。凄まじい風が楼夢を襲う。
「ちィ、邪魔だ!
裏破道三の道『鉄風殺』」
楼夢の後ろに巨大な顔の様な物が浮かぶ。そしてその口から全てを吹き飛ばす突風が吹き荒れる。狂夢の嵐は楼夢の鬼道によって吹き飛ばされた。
「ハッハハハハ!!!やるじゃねェか!面白い。
狂夢は悪魔の様に笑い、次の攻撃の為距離を取る。
本当の
疲れた......
今回は狂夢さんの能力が判明しました。あれってやっぱりチートなのかな。ちなみに狂夢さんの能力を何にしようと一週間程前から悩んでたのは内緒。
後は......毎回最初に書いてある詩にの様な物に楼夢さんと狂夢さんを出しました。あれ考えるのに十分以上掛かるから結構大変なんだよね。
さて次回、
次回もキュルっと見て行ってね。