東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
私が彼女に仕えるのは神だからではない
時には怒り、時には泣くその笑顔が愛しいからだ
by東風谷早奈
楼夢side
「いやー疲れた疲れた」
俺はそう言うと諏訪子が気絶しているのを確認する。と同時に
「す、諏訪子様!!」
早奈が物凄い速さで諏訪子の元に駆け寄る。どうやら相当心配していたみたいで彼女の大量の汗が見えた。
「大丈夫、大丈夫。ただ気絶させただけだから」
「そ、そうなんですか?ありがとうございます」
「まあ、そう気にすることじゃないさ」
そう元はといえば俺が悪いのだ。誰でも妖怪が自分の家に居たら驚くだろう。
「いえいえ、そして申し訳ございません!諏訪子様がなんていう勘違いを......」
「だから気にすることじゃないさ。それに自分の国に妖怪が入って来たら誰だって慌てるさ」
「......そうですね。ふふふ、なんだかおかしいですね」
「何が?」
「いえいえ、なんでもありません。さあ、諏訪子様を運ばなきゃ」
「それなら俺も手伝うぜ」
そう言うと俺は【妖狐状態】になりその十一本の尻尾を巧みに使い諏訪子を持ち上げ、神社の中へと運ぶ。それを見て早奈はいいなぁと言う表情を浮かべていた。
永琳と言いどうして皆は俺の尻尾を触りたがるのだろう?俺は諏訪子を寝室へと寝かせると自身の尻尾を確認する。
尻尾の毛は綺麗な金色で一本一本が二メートル程で身長より大きく、モフモフしていた。まあ、確かに触りたくなる気持ちは分かる気がする。
俺は自慢の尻尾を仕舞おうとする。だがここでハプニングが起きた。
「むぎゅ......あーうー」
諏訪子はそう言うと俺の尻尾を抱いてくる。しかも一本ではなく一気に六本に抱きつかれた。俺の尻尾は抱き枕かよ......。
そして今度は早奈が衝動を抑えきれなくなって、残りの五本の尻尾へ突撃する。何このカオス。
「ちょちょ、早奈どうしたの!?」
「くう~やっぱ抑えきれません。今からモフらせて貰います」
「ふぁ、ちょちょちょっと待って!お願いだか......らああああああああ!!!」
モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ
ピチューん
しばらくお待ちください......。
「ひ、酷い目にあった......」
「まあまあ何事も人生そんなモンですよ」
ああ、一瞬でも早奈がまともだと思った俺が馬鹿だった。此処の住人がまともじゃないなんて当たり前の事じゃないか。
「う......うぅ?」
そんなことを考えていると諏訪子が起きたようだ。そして早奈が諏訪子に再び駆け寄る。
「諏訪子様!大丈夫ですか?」
「う、うん......大丈夫」
「さっすが神様!正直もし起きなかったらと思ったらヒヤヒヤしたぜ」
「お前は......さっきの!?」
そう言った瞬間諏訪子は布団から出て俺に土下座する。一体何事と俺が思っていると......
「お願いだ!!この国だけは!!この国だけは滅ぼさないで!!」
......ああ、成程、納得した。要するに諏訪子は俺が国を滅ぼしに来たと思っているようだ。......ああ、とうとう泣き出しちゃったよ。此処だけ見ると俺って最低だな。
「いやあの、俺は此処に参拝しに来ただけであって、別にこの国を滅ぼしに来た訳じゃないぞ」
「ほ、本当!!」
「ホントホント。だからほら泣かないで......ああ、尻尾モフモフしていいからさ」
俺はそう言って尻尾を差し出す。まあ気休めにはなるだろう。
「......あーうー」
諏訪子は俺の尻尾でじゃれあっていると、いつの間にか寝てしまった。どうやら満足していただけたようだ。
「この度は本当に申し訳ございません」
そう言って早奈が頭を下げる。永琳みたいにSじゃないからいいんだけど少々気弱な部分があるなぁ。
「だからその事は本当にいいんだって。ほら可愛い顔が台無しだぜ」
俺がそう言うと、早奈は急に顔を赤くする。はて俺なんかしたっけ?
「そ、そんな事より行くあてあるんですか?」
「行くあて?んなモンある訳ないジャマイカ」
「もし宜しければ此処に泊まって行きませんか?」
「え、いいの?......あれでもまだ諏訪子が......」
「大丈夫です。後で諏訪子様と話し合い(暴力)ますから☆」
気のせいだろうか。今一瞬早奈の後ろに黒い物が写ったのは?うんそうだね、そう信じたい。
ーーこうして、俺の洩矢神社での生活が始まった
~~今日の狂夢~~
「祝お気に入り登録者数75突破記念、三年E組」
「「「狂八先生!!!」」」
「という訳でお気に入り登録者数75突破したぜ。そしてこれからも高評価&お気に入り登録願いします。また、感想もどしどし送ってくれよな。分からない事があったらこのコーナーで説明するかもよ。と狂夢だ」
「あとがきよ、私は帰って来たああああああ!!!作者です」
「生きてたのかよ、作者!!てっきり死んだと思って墓まで立てたのに」
「死ぬかよ!!ていうかなんだよあの酒は!?思いっきり爆発したぞ!!」
「ああ、あの酒に耐えられなかった者は身体の中に熱狂が溜まって爆発する仕組みなんだ」
「いちいち爆発させる理由無くない!!ていうかなんだよNEETプロジェクトって!?」
「五月蝿い、今作ってる物の実験台にしようか?」
「あ......結構です」
「では次回、神社に居座り始めた流浪人こと楼夢。そして奴は次に何をするのか!?
次回もキュルっと見に来いよ」