東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~   作:日差丸

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雑魚ならせめて、砕けて死ね


by白咲狂夢


ずっと俺のターン!!ドローッ!!!

 

ーー涙も届かぬ炎の中、戦いは混沌と化していた。

 

逃げ惑う者達や、泣き叫ぶ者達。だがそんな彼等の声も彼には届いていなかった。

 

ーー『時空と混沌の神』白咲狂夢には……。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「…ハァッ、ハァッ……取り敢えずここまで来れば一安心ね」

 

輝夜はそう言うと、楼夢達が貼った結界を見つめる。

 

あの結界を輝夜は中への出入りを禁じる物の類だと推測し、後ろにいる自分の従者に目を向ける。

 

「輝夜!!彼を…楼夢を助けに行かなきゃ「落ち着きなさい、永琳。それでも貴方は月の頭脳なの?楼夢は必ず帰ってくるわ。私達はそれを信じましょう」

 

「でも、相手は約二百の月の兵達よ!いくら楼夢でもさらに進化した月の武器には勝てないわ!」

 

永琳は先程から楼夢への不安を拭い切れないでいた。だがそれを見透かしたように輝夜は言い放つ。

 

「よく考えなさい。あれから八億年も経っているのよ。それだけの時間を過ごしておいて楼夢が弱いとでも?」

 

「輝夜さんの言う通りだね」

 

輝夜は突如割り込んで来た声の持ち主に視線を移す。そこには黒い子狐が妹達を引き連れて話しかけていた。

 

「貴方は…楼夢の娘の美夜…だったわね?もしかして喋れたのかしら?」

 

「喋れるようになったのは五つの難題が終わった時だけどね。今まで喋らなかったのは空気を読んでの行動…とでも言っておくね」

 

「成程ね。で、何が『私の言う通り』なのかしら?」

 

「さっき結界内部を見て来たけど要らぬ心配だったようだよ。お父さんは攻撃が当たってもかすり傷すら付かないし」

 

「そう……情報をありがとう。後は祈るのみね」

 

輝夜はそう言うと、瞳を閉じ、結界内部へと祈りを捧げた……。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

狂夢side

 

 

どーも、皆さん。本編初俺視点で浮かれている狂夢だ。っとこんなメタい話は止めておこうか。

 

 

現在俺は月の兵達を虐殺している。それも綺麗な笑顔のままで。まあ、まだ戦闘が始まってから少ししか経ってないからまだうじゃうじゃいるけどな。

 

月の兵達は俺が兵の首から上を引きちぎったりしたせいで完全に恐怖に支配されているようだ。指揮官も永琳に殺されていたので統率が取れず、各自バラバラになって脱出しようとしているようだ。

 

だがそれが無駄である事もいずれ分かるだろう。“注連縄結界“は覆った場所の出入りを禁じる、防御能力の高い結界だ。それに火神の炎を纏わせたら、いくら月の民と言えど結界を突破する事など不可能だろう。しかも見た限りここに集められたのは実戦経験の少ない者、つまり『三下』の集まりなのだ。そんな前菜にもならない雑魚に俺が負けるはずがない。否、負ける要素がない。

 

「く、くそッ!!なんでここから出れないんだ!?」

 

「さぁね。取り敢えずテメェらの実力が足りなかったんじゃねェか?」

 

俺は結界を壊そうと頑張っている部隊の近くに移動し、近くにいた一人の腹に手を当ててそのまま炎を放つ。防具にはどうや耐火性能もあったみたいだが俺の炎には関係ねェ。兵はそのまま防具ごと消し炭に変わった。

 

「なんだァ?灰すら残ってねェのかよ。ゲームで言うなら、これがお前ら月人が頑張ってレベル上げして進化した姿かよ?明らかに弱体化してんだろ」

 

「ひ、怯むな!!撃てェェェェッ!!!」

 

青白い色をしたレーザーが俺に何発も向かってくる。一応まともに受けても大した怪我にはなんねェが、俺の巫女服がボロボロになるのは勘弁して欲しい。

という訳で俺は新開発した魔法を唱えた。

 

瞬間、俺の体から青白い電気が溢れた。

月人のレーザーが青白い電気に当たるが、レーザーが押し負け消滅する。

 

 

この魔法は“帯電状態(スパーキング)“。俺の体の内部から電気を発生させそれを纏う技だ。

これのメリットはまず体全体から電気が溢れているので拳や蹴りなどの攻撃を喰らっても相手を即座に麻痺させることだ。

 

その他にも体に電流が流れることで身体能力を上げることが出来る。…まあ楼夢の“テンション“のパクリに見えるが、性能は身体能力が少し増えるだけだ。まあ俺も一応テンションは使えるから問題無い。

 

さて、ここまで言えば便利な技と思うがこれは俺以外には使えない。それにも理由がある。

 

魂にはそれぞれ魔法に適した属性と言う物がある。例を言えば楼夢は火や水と相性が良い。俺は風や電気などに相性が良いため、この技を使えるのだ。

 

良く考えれば体の内部から電気など発生させれば、電気適性が無い限り体の臓器が麻痺して死ぬだろう。だからこそこの技は強力なのだ。

 

 

さて、さっきはこの技を防御に使用したが、攻撃に使用したらどうなるのだろうか?まあ、実験対象(モルモット)も沢山いるし試してみますか。

 

俺はさっきからレーザーぶっ放している部隊の真ん中に突っ込み、兵士の一人の懐に腹パンを喰らわせる。『グチャッ』という音が聞こえたが、どうやら臓器が潰れてしまったようだ。

 

小さなハンマーのような俺の拳から電流が流れ、兵士の体へと流れる。するとコイ●ングのように『ビクンッ、ビクンッ』と跳ね上がり、そのまま動かなくなる。白目を剥いてるしどうやら死んだようだ。だがこの時俺の正義の心が覚醒し、死体を丁寧に葬った。

 

「オラよッ!!」

 

俺は死体を空中にぶん投げ、そこにいくつかの光る玉を発生させた。そしてーー。

 

「砕け散れェェェェッ!!!“イオナズン“!!」

 

全ての光る玉が大爆発を起こし、死体を炭へと変えた。くくく、何が正義の心だ。元よりんなもん無ェんだよ。馬鹿が。

 

「けっ、汚ェ花火だ」

 

俺はお決まりの台詞は言った後、月の兵士達に微笑む。その顔が悪魔のようだったのは言うまでもないない。

 

「さぁて、華々しく散らせてやっから、感謝しろよォ!!!」

 

 

ーー“イオグランデ“

 

俺はそう静かに唱えると、その場を離れた。そして激しい轟音と共に、広い竹林の三分の一が消滅した。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

『こちらA部隊。現在謎の結界を突破するために奮闘中だ』

 

『こちらB部隊。同じく結界を突破するために努力している。C部隊はどうだ?』

 

『ハーイ、こちらC部隊のゴミ掃除してるお兄さんでーす。元気にしてた?』

 

『何者だッ!!C部隊に何をした!?』

 

『これだから頭の悪りぃ奴は……言っただろ。現在ゴミ掃除をしてるって。あっ、言い忘れてたけどお兄さんはゴミ掃除に慣れてないからうっかり君のお友達でも捨てちゃうかもね』

 

『きっ、貴様ァァァッ!!!』

 

 

 

「P.S 今、貴方の後ろにいるの♪」

 

 

そんな声と共に血しぶきが舞う。見れば指揮官の代わりを務めていた者の首から上が音も無く綺麗に消えていた。

数秒経つと月の兵士の足元の地面に何かが落ちてきた。それは無くなっていた首から上の部分だった。

 

「さてと、次はお前らか……さっきは魔法で一瞬で片付けちまったし、今回は物理戦と行こうじゃねェか!!」

 

俺は両手に魔力と妖力を集中させる。すると両手の指から魔力で生成された黒い巨大な爪が紫の雷を纏いながら出現した。

 

「“魔神の爪“…とでも名付けようか。こっちも実戦は初めてだが試させてもらうぜ!!」

 

俺は楼夢までとはいかないが、常人なら目で追えない程の速度で兵士達の間をすり抜ける。そして数秒後すり抜ける際に近くにいた二人の兵士の体がスライスされたレモンが崩れ落ちるように、バラバラになった。

 

「オラオラ!!次行くぜ!!」

 

そう叫ぶと俺は月の兵士を一人ずつ虐殺していく。今の月の兵士達にはもはや絶望の表情しか見れず、生きた表情をしていなかった。

 

「…ん、いいことを思い付いた。ちょっと試してみるか」

 

俺はチョコンと軽くバックステップをして、両方の爪に妖力を込める。そしてその後それを解き放った。

 

「妖無双刃“夢空連衝刃(むくうれんしょうじん)“」

 

俺の爪から計十個もの夢空万象刃の刃が月の兵士達に向けて放たれる。刃は周りの障害物を切り裂きながら月の兵士達まで迫り、切り裂いた後爆発する。あの威力では多分全滅だろう。ちょうど飽きてきたからよかったかもしれない。

 

俺がそんな感傷に浸っていると、奥の方から約百の兵士達が向かってくるのが感じ取れた。あれは恐らくA部隊とかいうのであろう。A部隊は他の隊よりも人数が多いが、俺の前には大した意味はない。今度は存在ごと綺麗に消してやるよ。

 

「全員、止まれェェ!!相手を囲んだ後そのまま一斉射撃しろォォォッ!!!」

 

「悪いけど飽きたからすぐに終わらせてもらう。“ゲイボルグ“第一封印『悪魔(デビル)』開放。そしてーーーー」

 

俺はゲイボルグを召喚すると第一の封印を解く。

ゲイボルグはそれにより赤黒く染まり、不気味さを増す。

 

「今だ、撃てェェェェェッ!!!」

 

百を超える兵士達が一斉にレーザーを放つ。レーザーの光のせいで辺りは眩しさに包まれ、全員が目を閉じた。

 

指揮官は相手を仕留めたのだと安心する。だがそれは指揮官の頭の中での、儚い幻想でしかなかった。

 

 

 

 

 

「ゲイボルグ第二封印開放。全てを喰らい、呑み込め!!『死神(モート)』!!!」

 

 

瞬間、光に包まれていた世界は闇に飲み込まれ、それが明らかになる。

 

狂夢が持っていたのは槍…ではなく禍々しい雰囲気を纏った『死神の鎌』と思わせてしまう程の鎌だった。

持ち手などの部分は全て黒で、唯一別の色を持つ刃も、月光に照らされて銀色に光っていた。

 

「ゲイボルグの能力は神話上では二つある。一つは投げれば三十の鏃と化して相手を襲う。二つ目は突き刺せば中で三十の槍へと分裂し、相手を串刺しにする。だけどこいつにはもう一つ能力があるんだ。【ありとあらゆる物を飲み込む程度の能力】とでも言っておこうか。まっ、直接体に刻めば分かるかもな」

 

俺はそう言うとゲイボルグをかざす。するとゲイボルグが木々や大地、そして人間の残骸などの周りのエネルギーを吸い込み始めた。しばらくすると吸い込みが収まり、ゲイボルグの刃先に黒い膨大な妖力が溜まる。そしてーーーー

 

 

 

 

 

 

ーーーー狂夢の斬撃が、結界内部を黒へと塗り潰した。

 

 

 

 

 

Next phantasm……






どーも、作者です。えっ、狂夢さんは?あの人なら疲れて帰りましたよ。

とまあ今回はちょっと雑になりましたが無事投稿できました。これも最近の日頃の行いが良いからかな?


さて次回『狂夢死す』お楽しみに!!次回もキュルッとしていってね。






狂「一応言っとくけど俺死なねえからな!?バリバリ元気にしてるからな!!」
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