東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
ジングルベール~、ジングルベール~♪
爆音が鳴る~♪
今日は~♪地獄の~♪苦死味マス~♪
by作者(砕月 鉛玉)
鬼子母神。
その名前は俺にとってあまり思い出したくないものであり、ひどく懐かしくもある思い出だ。
これは、俺と
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なにも……ないな」
「なんも……ないのう」
ため息をつくと、脱力しながら俺と隣の最古の鬼であって鬼子母神でもある妖怪ーー鬼城剛は地面に倒れ込む。
俺たちの視線の先。そこには見るも無惨に、灰と化した大地が広がっていた。
原因はもちろん、都市の民が置いてったあまりにも大きい
明らかに現代の日本で使われたのよりも圧倒的に爆発の威力が高かった。
数百キロの距離の地面を丸ごと消滅させるとか、流石都市の民たちだ、と俺は内心皮肉ったらしく褒めちぎる。
「これから……どうすっかなぁ……」
本当にどうしよう。
数百キロの大地に残るもの全てが消滅したってことは、数百キロ先に行かないと食料もないということだ。
そこまでたどり着く頃に、果たして俺は生きているだろうか。
不意に、自分の最後を思い浮かべる。そしてそこまで考えると、俺の背中に大量の冷や汗が流れた。
「んなもん決まっとるじゃろ。食い物がある場所に移動する他ない」
「お前が行けても俺が行けないっつの」
「ならば儂と一緒に来るか?」
「へっ?……いいのか?」
「儂の力であれば三日足らずでここを脱出できるじゃろう。それに一度知り合った者を見捨てるほど儂の器は小さくない」
「そうか……。なら、頼む、俺を連れて行ってくれ」
「分かった。これで貸し一つじゃ」
この時の俺は、とにかく次生きることしか考えていなかった。
実際剛がいなければ生き残ることもできなかっただろう。だからこの選択は間違っていなかったはずだ。
だが、少なくともこの後俺は後悔する。この選択がバッドエンドにも似た地獄の始まりだということに。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ぐはッ!」
腹を殴られ、息を吐き出しながら吹き飛ばされる。
俺の朝は剛の
内容は戦闘訓練だが、実際はただの圧倒的な蹂躙だ。
都市の防衛戦の時の数倍の速度と力量の拳が、嵐のように俺に襲いかかる。
そして、何度も何度も何度も吹き飛ばされ、地面に倒れ伏す。
おまけに俺がヤラレっぱなしは嫌いという点も悪い。
つい反撃してしまって、その度に地面にハエたたきのように叩きつけられる。
まさに今の俺はサンドバッグ。
剛は立ち上がった俺に接近すると、腰を深く落とす。
そして、伸び上がる力を利用して、上の方向に鴨川会長もびっくりのフックを放った。
知識では確か、ガゼルパンチとかいうらしい。
それは見事に俺の顎にクリーンヒットし、お空で見事な三回転をしたあと、頭から地面に落ちる。
そこで、俺の意識はブラックアウトした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
昼、俺はとある山の中で食材を探していた。ちなみに剛はいない。俺はいわゆるパシリだった。
俺の今までの人生でこれほど屈辱的だったものはない。こうみえて前世では自分の誇りを大事にしていた。
それが今ではこのざまだ。ちくしょうめ。
しかもこの屈辱的な時間だけが、俺の唯一のフリータイムだったりする。
夜にまたボコられるので、剛がいないこの空間がとても安全に思えるのだ。
「おっ、猪だ。……くらえ」
地面に手を付き能力を発動させる。
地面の土は猪を囲う牢獄になった後、槍と化して急所である頭部を貫いた。
絶命した猪を持ち上げ、俺はあの魔王の居場所に帰るのであった。
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夜、普通は誰もが安心して休むことができる時間だが、俺はそうではない。
先ほどもイジメからやっと開放されたので、急いで自分の寝床に戻ってきた。
寝床に寝転がる。それだけでボロボロでクタクタな体は悲鳴をあげながら、俺に休養を求めた。
できるならこのまま永遠に寝ていたい。だがしかしそんな儚い願いも、魔王の登場と共に泡と帰した。
「ふぃぃ……。そろそろ寝るかのー」
ゴロン、と。そんな効果音と共に、剛は俺の隣に寝転がる。そして
「捕まえた!」
「キュルァァァアアアッ!?」
乱暴に、俺の尻尾に抱きついてきた。
ちなみにこの時の俺の尻尾の数は五である。
その五本の中に埋もれるように、抱き枕替わりに俺の尻尾を抱く。
尻尾というのは妖狐にとっての性感帯の一つだ。
しかもそんなに強く抱きしめられては俺がもたない。
「あっ、あァ……。や……めて……くれェ……。このままだと……腰がァ……」
隣を見れば既に熟睡している剛がいた。
結局、俺は腰を抜かして、一日中動けませんでした。
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嫌な思い出を思い出した。
楼夢はそう思う。
結局あれは思い出すだけで恐ろしい。そしてその扱いを十年ほど続けてた楼夢を誰か褒めてくれ。
そんなこんなで、今のが楼夢が鬼城剛を恨む理由だ。
実際はあれ以外にも色々あるが、とにかく楼夢は自分をあのような扱いをした彼女が許せないのだ。できればその綺麗な顔に右ストレートを打ち込みたい。
阿礼から得た情報を元に、楼夢は妖怪の山を目指していた。
ちなみに左足はもう完治されている。
根元からしっかり生えており、動くのに問題ない。
準備は万全だ。後は乗り込んで殴るだけでいい。
しばらくすると、妖怪の山が見えてくる。ふもとまで行くと、白い犬耳と尻尾をはやした妖怪が巡回していた。
「舞花、説明頼む」
「分かりました、お父さん。あの妖怪は白狼天狗と言って、いわゆる烏天狗の下っ端ですね。地位もそれほど高くもなく、山の警備を担当するようです」
相変わらず素晴らしい解説だ。舞花はどうやら読書が好きらしく、時狭間の世界にあった妖怪大百科的な本をプレゼントしたら、どハマリしたらしい。
おかげで彼女の妖怪の知識を豊富だ。知らない妖怪がいたら舞花に解説してもらえばいいので、楼夢は結構重宝していたりする。
「んで、どうするんだ?こいつでもぶっぱなすか?」
そう言って火神は懐から俺がプレゼントしたロケットランチャーを取り出す
頼むからその物騒な品物をしまってくれ。
「いや、ここは正面から堂々と突撃する。話が通じない場合は強硬手段だ。それじゃあ作戦開始!」
そう合図すると、白狼天狗の方へ堂々と歩いていく。
それに気づいた彼らは刀を構え、楼夢に声をかけた。
「おい貴様、ここで何をしている!ここは我らが天狗の領地『妖怪の山』だぞ!大人しく立ち去れい!」
「その妖怪の山の中に用事があって来た。通してもらおうか」
楼夢の説得の言葉は、白狼天狗たちが攻撃とばかりに刀を振ることで断ち切られる。
「ふざけるな!ここは貴様のような下衆が来て良い場所でない!」
「……んだぁ?随分好き勝手言ってくれんじゃねえか。雑魚の分際で」
「死ねェェ!!」
叫んで、大声と共に突っかかってきた白狼天狗の一人は切りかかる。
それを杖で払いのけ、カウンターとばかりに白狼天狗の頭に杖を振りおろした。
後ろに一回転しながら白狼天狗は転がる。そしてそれを合図に戦闘は始まった。
近くにいた白狼天狗は六。その内一人が今倒れた。
残りは五。その内の二人が連携を取りながら楼夢を攻撃した。
だが当たらない。軽くバックステップすることで避け、無防備なところに尻尾を槍のように固めて攻撃する。
これで残りは三人。もう面倒くさくなったので、適当な大きさの魔法を発動させ、残りを始末した。
「うーしっ、ゴミ掃除完りょ……おっ?」
そこまで言い切ると、楼夢は辺りを見渡し、軽く舌打ちする。
奥の方から五十程の気配が、こちらに向かってきていた。
恐らくは全て白狼天狗だろう。
面倒くさいことになった、と内心愚痴をこぼす。
「おーい火神。向かってくる敵全部燃やしてくんない?」
「仕方ねェ。燃え尽きな『火炎竜』」
短い詠唱の後、火神は右手を掲げる。そこに炎が集まり、圧縮されていく。
それを前方に向かって放った。直後、着弾した所から広がるように数匹の巨大な火炎竜が現れ、森ごと全て焼き尽くした。
一応手加減はしてあるので、死んではいないはずである。
ただ問題は火炎竜の攻撃の余波が山の頂上の屋敷にも当たってしまったことである。
それにより烏天狗がうじゃうじゃ、まるで黒光りするGのように湧いて出てきた。
「……面倒くせえ、マジで。デカイの一発ぶちかまして黙らせようかな」
「ちょっ、ちょっ、待ちなさいよ!」
静かに術を構築する楼夢に、焦った声をかける烏天狗が一人。
彼女の名は射命丸文。烏天狗一の飛行速度を自称する、エリート中のエリート妖怪である。
大体実力は、上級上位の妖怪以上、大妖怪以下だ。
「……文か。ちょうどいい、鬼ってどこにいるんだ?」
「質問が唐突すぎるでしょ!?もうちょっと順序ってものがあるんじゃないの!」
「できれば豆を取ってきてほしいんだが。鬼に豆は有効かどうか試してみたいしな」
「話が全然通じてない!?ああもう、とりあえず天魔様の屋敷に連れてくから大人しくしていなさい!」
最後には涙目になりながらも、文は楼夢を天魔の屋敷までエスコートする。
途中で他の烏天狗に文句を言われたが、完璧に無視して突き進む。
こうして、楼夢たちは天魔の屋敷にたどり着いた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
天魔の屋敷は、どこまでも和という文字が出そうなほどの木造である。
そんな屋敷の主の私室の中に、楼夢たちはいた。
向かい合っているのは、ご存知射命丸文と天魔だ。
「で、今回はどのような件でここにきたのだ?」
「ちょっと鬼の大将とドンパチやりに来た」
「……唐突じゃな」
「そんなのはいい。鬼はどこにいるんだ?この山の主であるのなら知ってるだろ?」
楼夢がそう尋ねると、何故か天魔は気まずい顔をした。
「違う。『元』この山の主だ」
「へぇ……。何が起きたんだ?」
「実はのう。鬼たちと戦争をして負けたのじゃ。流石に山全てを奪われなかったが、今では山の裏は鬼たちの陣地になっておる」
「山の裏だな。んじゃさっさと行ってくる」
「待つのじゃ。……鬼の大将……鬼城剛は強い。十分に気をつけろ」
「分かってる。俺もそこまで無謀じゃない。後俺の娘たちを預かってくれ。流石に連れていけない」
そう言い残し、楼夢たちは天魔の部屋を退出した。
とそこで、火神が楼夢に話しかける。
「おい楼夢。鬼の大将とやらは譲ってやるから、その他大勢はもらっていいよな」
「好きにしやがれ。雑魚に興味はない」
「OK。ルーミア、武器を研いでおけ」
こうして、たった三人の戦争という名の喧嘩が始まった。
Next phantasm……
『クリスマス特別編』
~~今日の狂夢『様』~~
注意!!今回の話はかなりハチャメチャです。それでも良い方はゆっくり見ていってね。
「「「「「「メリークリスマス!!!」」」」」」
狂「どーも皆さん!今日はクリスマス特別編!存分に楽しめよ!!皆のアイドル、狂夢だ!」
作「ウェーい!!クリスマス最高!リア充爆発!!年齢=彼女いない歴の作者です!!」
楼「夜中に娘たちにプレゼントを配る赤き閃光!!この小説の一応主人公の楼夢だ!!」
火「最近レギュラー入りを果たした紅き閃光!火神だ!!」
狂・作「「称号が同じじゃねえか!!」」
狂「というわけで主にこの四人で進行させてもらうぜ。他は……」
紫「皆ご存知永遠の十七歳!皆のアイドルこと八雲紫よ!」
狂「うっせぇBBA!!アイドルはこの俺様だボケぇ!!」
紫「なっ、BBA……。そっちこそ私より数億歳年上じゃない!!この白あんこ楼夢もどき!!」
狂「男は何歳でもモテるんだよ!お前は主に賞味期限が切れてんだこの紫キノコ!!」
紫「賞味期限切れ……。紫キノコ……。うわぁぁぁぁん楼夢ぅぅぅぅぅ!!!」
火「おいおい、紫の野郎完璧に泣いちまってンぞ」
作「ハァハァ、そんな姿でも興奮す……」
楼「黙れこの変態!そして唸れ俺の正義の拳!」
作「ヘブラァッ!?……おっと紹介が遅れました。最後の一人は……」
ル「最近妖魔刀デビューを始めたルーミアよ。というか突然だけど私ってこの小説では有名なあのセリフ『そ〜なのかー』を言ってないわよね?」
作「じゃあ一回言ってみます?」
ル「……『そ〜なのかー』」
作「……」(鼻血ダラダラ)
狂「……」カシャッ☆
ル「死ねェェェェッ!!!」
作「嘘だドンドコドーン!!」ピチューん
狂「作者ァァァァァァッ!!!」
ル「もう表を歩けないわ……」
火「じゃあ俺と一緒なんてどうだ?」
ル「火神……」
狂「リア充死ねェェェッ!!『唸れ俺の正義の拳』!!」
火「どこが『正義の拳』だクソヤロォォォォ、ブルバッ!?」ピチューん
ル「火神ィィィィィッ!!」
狂「お前も同罪だ!!」
ル「めちゃくちゃじゃないィィィィッ!!!」ピチューん
紫「うわぁぁぁぁん楼夢ぅぅぅぅ!!」
楼「見事にめちゃくちゃだなおい……。はいはい、そしてまずは落ち着け紫」なでなで
紫「……えへへ」
狂「俺のリア充センサーが反応したぞ!?……お前ら、まさかグルだったのか!?」
楼「なんの話だよ!?」
狂「おのれ貴様ぁぁぁぁッ!!鼻からワサビでも飲んで爆発しやがれ!!」
楼「お前もなァァァァッ!!」
狂・楼「「ワサビ辛ェェェェェェェッ!!!」」ピチューん
美「ええと、こんばんは皆さん。美夜です。今回はこんなハチャメチャな回を見てくれてありがとうございます」
清「清音だよ~!皆見てくれてありがとね!」
舞「舞花です。それでは皆さん、いっせいの~せっ!!」
「「「メリークリスマス!!!」」」