女神達の奇妙な冒険   作:戒 昇

44 / 66
お待たせしました、今回から以前募集したスタンドが登場します。
それではどうぞ


第43話 スーパーチャージャーその①

同日 比屋定家 AM11:10

 

「ご馳走様、美味しかったよ母さん」

 

「フフ、お粗末様」

 

日差しが差し込んでくる実家のリビングで、母さんの手料理を堪能し今は食休みをしているところだ。

 

「ゆーきーほ、お茶っ~」

 

・・・穂乃果がソファで寝そべりながらそう言ってた、まるで家のようにくつろぐ姿を見てあきれつつ微笑ましくも思った。

 

「みんな、いい子達ね・・・とても眩しく見えるわ」

 

「そうかな?まぁ、みんなはアイドルをやっているからかな・・」

 

「それもあるかもしれないけど、それとは別の輝きを感じるのよ」

 

母さんが言う「輝き」という言葉の意味が良く分からず、首を傾げてしまう。

 

「今は分からなくても、いずれは分かるわよ・・・」

 

そう言うと母さんは洗い物をする為、キッチンへと移動する。その姿を見届けると窓の外へ目をやる。

 

すると、家の裏側から木の葉が揺れる音と殺気を感じた。

 

 

「・・・ッ!」

(い、今のは・・・殺気!?まさかこんなとこまで来るとは)

 

今の殺気を感じ取ったのか、希が俺の隣にやってきた。

 

「承一君・・・今」

 

「ああ、俺も感じ取ったよ・・・」

 

「どうする?うちらも出た方がいい?」

 

こちらは四人、対する相手は・・・おそらく一人だろう、しかし、囮の可能性もないとは限らない・・・なら

 

「いや、ここは俺だけで行く事にする。希はみんなに事情を話して家の中にいるんだ」

 

「分かった、気をつけてな」

 

軽く頷いて玄関まで移動をする、その道中でキッチンの入り口の前を通り過ぎる時、声が聞こえてきた。

 

「承一、無事に帰ってきて・・ね」

 

少しばかり震えている声だった、母さんは父の事を思い出したのだろうか・・・そんな声に俺は、

 

「もちろん!」

 

そして、家を出て裏の方へ回る。裏手に広がるのはうっそうとした森林である、これは海の方まで伸びており、昼間でも若干薄暗くて不気味な雰囲気をだしていた。

林の入り口まで来た所で仁王立ちをしている人物を発見する。

 

「・・・・」

 

そいつは黒髪で頭頂部が針のような髪型をし、小太りの大男だった。

周りを見渡し、誰もいないことを確認する。

 

「何者だ?お前は・・・」

 

「・・・・・」

 

さっきから一言も喋らないのは気になるが・・・・先手必勝だ!

「スタンド」を出し、奴に向かって拳を繰り出す。

 

「オラオラオラオラッ!」

 

拳は奴を確実に捕らえたが・・・・・

 

 

(全く手ごたえがない・・・・だと?)

 

 

相手は力なく仰向けになり、倒れてしまった。改めて周りを見るがそこには静寂に包まれた林あけがあった。

警戒しつつ、倒れた奴の下に近寄る。

 

「・・!脈がもうない・・・死んでいただと!?」

 

一度に起きた出来事の情報を整理する為、考えていると背後に一瞬気配を感じた。

 

「はっ!」

 

「ウッシャアアア!!」

 

数発の拳がさっきまで自分の頭があった所を通過する、それを紙一重で避け向き直す。

 

「フム、これを避けるとは・・・中々やる」

 

「・・・お前は誰だ?」

 

「初めましてと言えばいいか・・・私は「三枝三機哉」だ、君と同じ「弓と矢」を求めているものだよ」

 

「何だと・・・!」

 

三枝と名乗った奴は長めの金髪が特徴でスーツを着こなす普通のサラリーマンに見えるが、纏っている雰囲気は異常だった。

 

「その殺気・・・何人の命を奪ってきたんだ!」

 

「殺気だけでそこまで分かるのか・・・・まぁいい、問い答えるなら「知らない」だ」

 

「な・・!」

 

「それに殺したなどといった感覚はないよ・・・・敢て言うのなら「自分の平穏」を守る為にやったことだからな、何も間違ってはいないだろ?」

「君がゴキブリを潰して罪悪感を感じないのと一緒だよ、「自分にとって不快な物」を排除にしただけの話だからね」

 

・・・・狂ってやがる、いやそんな言葉でも足りないぐらいの狂人ぶりだ・・・・・・淡々と喋っているあたり嘘は言ってないことが分かるし、本当に罪悪感も感じていない・・

 

「・・・お前の様な奴にあれは渡せない!!」

 

「別に渡さなくてもいいよ、「殺して、奪い取る」までだ!!」

 

 

 

「「アウタースローン」!!!」

 

 

「「キング・ロマネスク」!!!」

 

お互いのスタンドがぶつかり合う、「アウタースローン」が放った拳を「キング・ロマネスク」が右腕で防ぐ、空いた左手で首を狙うが足を引っ掛けられ仰向けの姿勢で倒される、その途中で「アウタースローン」の左腕の正拳突きが飛んでくる。

 

「オラッ」

 

「ちぃ!!」

 

「キング・ロマネスク」が両手で腕を掴むと倒れそうになっている自分の反動を利用し、後方へと投げ飛ばす。投げ飛ばされ細い樹木に激突しその衝撃で木が折れる。

倒れた三枝はすぐに起き上がり、拳を叩き込む為近寄ろうとするが目の前に先ほど折れた樹木が迫っていた。

 

「く、無駄無駄っ!」

 

ラッシュで木を打ち砕く、しかしその先には誰もいなかった。

 

「・・!そこか!」

 

「オラッ!」

 

上に影が映ったかと思うと、ほぼ真上から拳が飛んでくる。それにギリギリの反応をし同じ拳を放つ。空中でお互いの拳がぶつかる。

 

「オオオオオ!!」

 

「ぐ・・・こ、こいつ・・!」

 

「アウタースローン」の拳の圧力が強くなっているのが分かる。それと同時に受け止めている自分の手にひびが入ってそこから出血をする。

 

「ぐ・・あ」

 

痛みの為、拳を引っ込め後方へ退避する。承一はそのまま地面へ降り立つ。

二人の男が面と向かって対峙する。

 

お互いにチャンスを窺っていた、相手を一撃で仕留める為に・・・そしてほんの少しばかりの風が二人の間に流れる。

 

それを合図にほぼ同時に動き出す・・・・しかし

 

「はっ!」

 

「何・・!」

 

突如、横から来た黄金に輝く光の筋みたいなのが二人同時に向かって来る。

それを避け、筋が来た所に目をやると一人の男が立っていた。

 

 

「そこまでだよ・・・お前達はここで始末させてもらうよ・・・」

 

 

その男に承一は覚えがあった。

 

 

「・・・・「神場崎 渚」・・・!」

 

男・・・「神場崎 渚」は不敵に笑みを浮かべる。




いかがだったでしょうか?スタンド紹介は次の回になります。

感想・ご意見お待ちしています
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。