もし結城リトのラッキースケベが限界突破していたら 【完結】   作:HAJI

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第二十六話 「人間」

「えー、ではみなさん。明日から夏休みですが羽目を外し過ぎないように」

 

 

担任の骨川がどこか気が抜けるような声でしゃべり続けるも生徒たちの耳にはほとんど届いていない。あるのはただこれから始まる夏休みへの期待だけ。ざわざわと騒がしい教室の中、いつもなら静かにするように注意するはずの風紀委員の古手川は黙って考え事をしていた。

 

 

(明日から夏休み……でも勉強は疎かにしないようにしないと。まずはすぐに宿題を終わらせてそれから……)

 

 

夏休みは遊ぶための休みではない。当然勉強も含まれている。むしろ周りと差をつけるチャンスでもある。そのためにいつも通りスケジュールをこなさなくては。でもふと、視線が自分の後ろの席に向いてしまう。

 

窓際の一番後ろの席とその前の席。二つの席が今、空席になってしまっている。結城リトとヤミ。二人のクラスメイトの席だった。

 

 

(結城君とヤミさんが学校を休んでもう一週間……何かあったのかしら? 病気ではないみたいだけど……)

 

 

二人が休んでもう一週間が経っている。なんでも家庭の事情らしいが詳しいことは教えてもらえなかった。ただ病気ではないらしいことだけは先生に教えてもらえた。これから夏休みになればもうしばらく顔を合わせることはないだろう。

 

 

(結局、結城君とは話ができなかった……挨拶はするようになったけど、でもわたしから謝るのもなんだがおかしいし……二学期になってからかしらね……)

 

 

小さくため息を吐きながらこれからのことを考える。何とか結城リトと仲直り……ではなく普通に喋れるようになりたかったのだがどうやら二学期までは難しそうだ。お見舞いに行く手も考えたがいくら風紀委員とはいえ無理やりすぎる。自分がいきなり訪問しても結城リトを困らせてしまうだけだろう。

 

 

(それにヤミさんもどうしたのかしら……結城君が休みだから来てないってことなの……?)

 

 

宇宙人(自称)であるヤミさんも風邪をひくことがあるのだろうか。いや、きっと結城リトが学校に来ていないことと関係がある可能性が一番高い。結城リトの護衛らしいし、ただ何から護衛しているのかはよく分からないが。

 

 

(そういえば、リコさんからも最近返事がない……忙しいのかな……?)

 

 

思い出したのはメールでやり取りをしているリコさんのこと。いつもは遅くても次の日には返信してくれていたのに、最近は全く返事がない。ちょうど一週間ほどだろうか。何かあったのか聞こうにもヤミさんも欠席中。

 

 

何だが釈然としないもやもやを胸に抱きながらも、古手川唯はいつも通りの自分を演じながら学校を後にするのだった――――

 

 

 

広大な大地と晴天の空が広がっている空間、電脳サファリ。その丘に建てられた公園の中で一人、たそがれている少女の姿があった。

 

 

「…………」

 

 

ナナはただ心ここにあらずといった風に空を見上げている。そこにいつもの元気な姿は欠片も残っていない。表情は曇り、唇をかんでいる。今にも泣いてしまいそうなほど。そんなナナを励まそうと動物たちが集まっていたのだが、今はもうその姿も見えない。しばらくはそっとしておいた方がいいと動物達も感じ取ったのかもしれない。

 

 

(もう一週間か……リトの奴、どこに連れていかれたんだ……? 大丈夫かな……ひどいことされてないといいんだけど……)

 

 

考えるのはリトのことだけ。姉上のお見舞いに来た日の夜にリトは連れ去られてしまった。護衛であるヤミもついていたにも関わらず。それからデビルークが総出で居場所を探しているが未だに行方不明。それがもう一週間。第二王女といっても自分にはリトを探すような力はない。できるのはただ待っていることだけ。

 

 

(本当なら今日からリト達、こっちに泊まりに来るはずだったのにな……)

 

 

今日はリト達の学校が終わり夏休みが始まる日。同時にデビルークに泊まり込みで遊びに来る予定だった。そのためにいろいろ準備して楽しみにしていたのに、それは台無しになってしまった。姉上は風邪が治っておらず、ヤミは姿を見せない、美柑も普通に振る舞っているが心配しているのは間違いない。あんなに楽しみにしていた今日だったのにどうしてこうなってしまったのか。知らずまた涙が滲みかけた時

 

 

「やっぱりここにいたのね、ナナ。本当に分かりやすいんだから」

 

 

いつからそこにいたのか、どこか呆れ気味に自分を見つめているモモの姿があった。

 

 

「モモっ!? いるならいるって言えよ! びっくりするだろ!」

「何度も話しかけたわよ。でも全然気づかないんだから、ほらハンカチ。そのままじゃお子様丸出しよ」

 

 

そう言いながらモモはハンカチを差し出してくる。きっと今、あたしはひどい顔をしているんだろう。でもそれを認めたくなくてハンカチを受け取ることなく自分で顔を拭う。

 

 

「お、お子様は関係ないだろ!? なんだよ、そんなにすました顔しやがって……モモはリトが心配じゃないのかよ!?」

 

 

恥ずかしさと八つ当たりのようにモモに食ってかかってしまう。いつものようにお子様扱いしてくるのはいい。でもどうしてそんなにいつも通りでいられるのか。そうできるモモへの嫉妬。

 

 

「……そんなわけないでしょう。できることならわたしが直接リトさんを攫った連中を」

 

 

瞬間、一瞬だけモモの目つきが鋭くなる。滅多に見せることのない、モモの殺気。それに知らず気圧されてしまう。同時に理解する。表には出さないが自分と同じように、もしかしたら自分以上にモモは感情を露わにしているのかもしれない。

 

 

「でもそれはわたしの役目じゃない。もちろんナナもね。それにもう心配しなくてもいいわ。一番頼りになる人が、動いてくださったみたいだから」

「え……? それって……?」

 

 

今までの態度が嘘だったようにモモは微笑んでくる。きっとそれを伝えるためにここに来てくれたのだろう。双子なのだからそれぐらいは分かる。

 

 

「……そっか、ならあたしもあたしができることをしないとな」

「そうよ。元気だけが取り柄なんだから、それがなくなったら残るのはそのペッタンコな胸だけになるわよ?」

「ペ、ペッタンコで悪かったな!」

 

 

いつものように自分をからかってくるモモに噛みつきながらも立ち上がり、前を向く。リトが戻って来るのに泣いていたら笑われてしまうから。

 

 

ナナとモモ。双子姫は互いに互いを補いながら、デビルークで結城リトの帰りを待ち続けるのだった――――

 

 

 

 

誰もいないリビングで一人、台所で洗い物をしている少女の姿がある。いつもなら上機嫌に洗い物をしているのに、今は違う。どこか寂しげな空気を纏いながら黙々と洗い物を続けながら時折、リビングに目を向ける。そこにいる誰かを探しているかのように。

 

 

(もう一週間、か……そういえばこんな風に過ごすのは久しぶりかな。最近はいつも賑やかだったから忘れちゃってたけど……)

 

 

美柑は自分一人だけがしかいない感覚を思い出し、溜息を吐く。あの日の夜、リトが攫われてしまってから一週間ずっとこの調子。それ以来、ララさんもナナさん達もこっちにはやってきていない。きっとみんな自分に気を遣ってくれているんだろう。もしかしたらリトを探してくれているのかもしれない。デビルークの人達も必死に行方を追ってくれているけどまだ手掛かりになるようなものは見つかっていない。

 

 

(…………バカ兄貴。早く帰ってきなさいよ……)

 

 

ここにはいないリトに悪態をつく。もちろん心配していないわけではない。でもきっと無事なのだろうと思える不思議な感覚がある。兄妹だからそう思えるのかもわからないが。何より、リトと同じぐらい心配なことがあるのだから。

 

 

(ヤミさん……今日も出てこないのかな……)

 

 

ちらりとヤミさんの部屋がある一階の方向に目を向けるも何の反応もない。物音ひとつ聞こえない。まるで誰もいないかのように部屋に閉じこもってしまっている。それがここ数日のヤミさんの状況だった。

 

『ごめんなさい』

 

まるでそれしか知らないようにヤミさんは自分に謝り続けてきた。家に帰ってきた姿はボロボロで、雨が降ってきていたからか体はずぶ濡れ。ただうつむいているヤミさんにわたしはかける言葉は思いつかなかった。もしかしたら、ヤミさんは泣いていたのかもしれない。

 

それから数日はがむしゃらにリトのことを探していたらしい。でも闇雲に探しても手掛かりを得ることができるわけもなく、デビルークからこっちに待機するように言われてしまったらしい。その結果が今の状況。部屋に閉じこもり、出てくることのない生活。まるでリトが引きこもっていた時の再現。

 

 

(あの時は、ララさんがリトを救い出してくれた……ヤミさんも、ララさんならもしかしたら……)

 

 

自分ではヤミさんを立ち上がらせることはできなかった。友達として悔しいが、それでもきっとララさんならあの時のようにヤミさんを救ってくれるのではないか。そんなことを考えていると二階から物音が聞こえてくる。間違いなく、デビルークから誰かがやってきた証拠。

 

 

「よかった! 待ってたんだよ、ララさん! 実はヤミさん、が……?」

 

 

慌てて階段から降りてくる前に話しかけるも、ララさんは降りてこない。その代わりに予想していなかった来訪者が姿を見せたのだった――――

 

 

 

明かりもつけていない、カーテンで閉め切られた部屋でただ無為に時間を過ごしていく。ベッドで体育座りのままただうつむくだけ。それが今の金色の闇の姿だった。

 

 

(何をやっているんでしょうか、私は……結城リトも守れず、探し出すこともできずに、美柑に心配だけをかけてしまっている……)

 

 

もう何度繰り返したか分からない思考に陥ってしまう。何度繰り返しても変わることのない自問自答。結城リトを守れなかった。挙句に連れ去られ、それを見つけ出すこともできない。護衛どころか殺し屋としてすら自分は失格だろう。いや、そもそも護衛の仕事を受けたこと自体が間違いだったのかもしれない。私に、殺すこと以外のことができるはずがなかったのに。

 

 

(おかしいですね……仕事に失敗しただけで、こんなににも落ち込むなんて……ただの仕事だったはずなのに……)

 

 

おかしいことだらけ。護衛に失敗したといってもそれは仕事の話。なのにこんなにも引きずっているなんて。なんでこんなにも心が痛いのか。悲しいのか。兵器としてすら自分は失敗作なのかもしれない。

 

 

(まるで……ティアがいなくなって、殺し屋になったばかりの頃のようですね……)

 

 

ようやく思い出す。過去にも同じように心が不安定になってしまったことがある。自分にとっては母に等しかったティアがいなくなってしまった日。そして殺し屋に身を落としてしまった頃。その時の記憶は曖昧だ。覚えているのは、ただ黒い感情が自分を支配していたことだけ。今なら分かる。あの時自分が何に支配されていたのか。

 

 

『地球人ごっこをしている間はわたし達には勝てないよ、ヤミお姉ちゃん?』

 

 

あの時のメアの言葉を思い出す。そう、私は兵器。なら余分なものはいらない。そのせいで、結城リトを守ることができなかったのだから。なら、それに身を任せればいい。

 

瞬間、黒いナニカが自分の内から生まれてくる感覚がある。以前も感じたもの。徐々に、それによって全てが飲み込まれかけた時

 

 

突然、何かの爆発でもあったかのように部屋のドアが吹き飛ばされてしまった。

 

 

「――っ!? 誰ですか!?」

 

 

とっさにベッドから飛び降り、臨戦態勢を取りながら問いかける。まさかもうメア達が襲撃を仕掛けてきたのか。美柑は無事なのか。だがそんな思考は

 

 

「邪魔するぜ……あ? なんだこの辛気臭せー部屋は? 性格だけじゃなくて部屋の趣味まで暗いなんて何の冗談だ?」

 

 

突然目の前に現れた小さな子供によってなかったことにされてしまう。瞬間全てを理解する。他人の部屋に入るのにドアを吹き飛ばし、好き放題こちらを罵倒する存在なんて私は一人しか知らない。

 

 

「デビルーク王……? なぜここに……?」

 

 

デビルーク王。自分の雇い主であり、デビルーク星の王。銀河最強の男。なぜそれがこんなところに。だが尋ねてもデビルーク王はケケケといつものように不敵に笑っているだけ。いつかの時のようにそれに反発する感情も生まれかけるが、今の私にはそんな余裕はない。

 

 

「……私を笑いに来たんですか、あれだけ大見得を切っておいて、結城リトを守れなかった私を」

 

 

淡々と思いつく理由を口にする。自虐でも何でもない客観的な事実。あれだけ散々護衛を続けると言っておきながらこの醜態。デビルーク王でなくとも文句の一つも言いたくなるだろう。デビルーク王にとっては結城リト、とらぶるは価値がある存在だったはずのなのだから。

 

 

「本当はそのつもりだったんだがな……気が変わった。今のお前は笑えもしねえ……オレ様に啖呵を切ったあの勢いはどこに行っちまったんだ?」

「…………」

 

 

先ほどまでとは違う、本当の意味での呆れと侮蔑を含んだ眼でデビルーク王はこちらを射抜いてくる。子供の姿なのにそれを全くそれを感じさせない威圧感。それを前にしても自分は何も言えない。ただ眼をそらし、うつむくだけ。

 

 

「こいつは重症だな……ま、いいさ。ついさっきザスティンから連絡が入った。メアとか言ったか……あいつらの居場所が特定できた。恐らく結城リトも一緒だろう」

「結城リトの居場所が……!?」

 

 

知らず自分でも驚いてしまうほど大きな声をあげてしまい、思わず口をふさいでしまう。だが本当によかった。だが喜んでばかりはいられない。すぐに助けに行かなくては――――

 

 

「あ――――」

 

 

だがすぐに気づく。自分にはそれができないことを。たとえ居場所がわかっても私には結城リトを助け出すことはできない。それをあの夜、見せつけられたのだから。

 

 

「どうした。てっきりそのまま行っちまうのかと思ったが」

「…………いいえ。私はここで待機しています。あとは貴方や親衛隊にお任せします」

「確かにオレが出張れば一番てっとり早いんだが、ガキの喧嘩に大人が出ていくわけにもいかねえだろ?」

 

 

当たり前のように自らが最強であることに微塵の疑いも持たないデビルーク王の物言い。子供の姿でそんなことを言われても説得力は皆無なのだがその力を私は体験している。自分にはその力すらない。

 

 

「私では……結城リトは助けられません。兵器として性能で劣っている私では……」

 

 

変身兵器。生体兵器として性能で劣っている自分ではメアには勝てない。加えておそらくメアよりも上であるマスターと呼ばれる存在もいる。どうやっても敵うわけがない。デビルーク王や親衛隊に任せるのがきっと正しい。だが

 

 

「……ちっ、エヴァの野郎、こうなることも折り込み済みってことか」

 

 

何かに気づいたのか、デビルーク王は舌打ちしながら苦虫を噛み潰したような顔をしている。だが分からない。エヴァとはいったい誰なのか。いったい何のことを言っているのか。だがそんな自分の疑問を口にするよりも早く

 

 

「一つ答えろ、金色の闇。生体兵器ってのは何だ?」

 

 

デビルーク王はそんな理解できない問いをしてくる。同時に既視感。いつかも同じように質問をされたことがあった気がする。

 

 

「……? その質問にいったい何の意味が」

「いいからさっさと答えろ。まさかそれすらも分からねえとか抜かすんじゃねえだろうな」

 

 

口答えは許さないとばかりにデビルーク王はその威圧と共に問いかけてくる。その問いも以前とは全く違う。私が間違うはずのない質問。当たり前だ。自分自身のことを問われているに等しいのだから。

 

 

「決まっています……人間の形をした兵器。それが私達、変身兵器の存在意義です」

 

 

迷うことなく事実を口にする。メアのようにそのことに誇りも何も感じてはいないが自分の生まれた意味と理由は誰よりも理解している。だが

 

 

「ケッ……まさか本当に勘違いしてるとはな。いいか金色の闇、一度しか言わねえぞ。兵器の力を持った『人間』それが生体兵器だ」

「兵器の力を持った……人間……?」

「そうだ。お前も、メアも、そのマスターってやつも根本的に勘違いをしてやがる。純粋な兵器がほしいなら最初からヒト型になんてしねえ。あいつが求めてたのは『兵器の力を持ちながらも人間の意志をもって戦う存在』だ」

「――――」

 

 

瞬間、体が震えた。何故かはわからない。まるですべてのピースがはまっていくような感覚がある。疑問は山のようにある。何故デビルーク王がそんなことを知っているのか。なぜ自分たちは生まれたのか。だがただ一つだけ分かること。それは

 

 

「どうしても信じられねえなら、オレと喧嘩した最後の瞬間を思い出しな。そうすりゃお前は『宇宙一の護衛』になれるはずだぜ」

 

 

わたしが生まれてから探し続けていた答えがきっとそこにあるということだけ。

 

 

「あ、やっぱりここにいた! ひどいよパパ、先に行っちゃうんだから!」

 

 

放心している中バタバタと聞きなれた足音と声が家に響き渡る。もはや見るまでもない。自分の友達であり、家族でもある少女がようやく戻ってきたのだと。

 

 

「プリンセス……」

 

 

ただ茫然とプリンセスに目を奪われる。もう風邪は治ったのだろう。いつものように太陽のような笑みを浮かべている。もしかしたら怒ってるかもしれない、結城リトのことをどう謝ればいいのかとただずっと考えていた。でもそんなことは全く頭から消え去ってしまっていた。

 

 

「うん、よかった。ヤミちゃんも元気になったみたいだね。ありがとう、パパのおかげでしょ?」

「ケケ、どうだかな……それで、もう準備はできたんだな? さっさと結城リトを連れ戻して来い。てめえの婚約者候補なんだろ?」

「もちろん! 美柑にも約束してきたんだから!」

 

 

慣れないことをしたからか、若干照れくささを残しながらデビルーク王はプリンセスを鼓舞する。危険な場所に娘を行かせるはずなのに全く心配を感じさせない。いや、誰よりも娘を信頼している証なのかもしれない。それでも婚約者候補という煽りを忘れないあたりやはりデビルーク王はデビルーク王なのだろう。もっとも肝心のプリンセスには全く意味が通じていないようだが。

 

 

「じゃあヤミちゃん、一緒にリトを助けに行こう!」

 

 

いつかのようにプリンセスは私に手を伸ばしてくる。思わず嫉妬してしまいそうなほど純粋な好意。同時に自分の闇をすべて払ってしまうような光の温かさ。ならきっとこの先に私の答えがあるはず。

 

 

「……はい。行きましょう、プリンセス」

 

 

手を引かれるだけなく、その隣に並び立つ。目指すは自らの主人が待つ場所。

 

 

今、囚われの王子様を救うため、二人のお姫様が旅立つのだった――――

 

 

 

 


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