真・恋姫†無双~怒気ッッ グラップラーのいる三国志ッッッ~ 作:クーロン
今回で、刃牙からの登場キャラの8,9割が出てきます。
何故、コイツを選んだッッ というキャラが出るかもしれませんが……
黄巾討伐は結果的には、成功であった。
しかし、肝心の大将首は無かった。
だが、この戦を境に、乱は収まりをみせているのも事実だ。
そして、各群雄の勢力が変わってきた。
一番大きく変化したのは、桃香の勢力であった。
平原の相に就任し、公孫賛の客将であった星も参入した。
更に軍師に朱里、雛里と優秀な人物がいたため、統治は上手くいっていた。
しかし、それでも賊がいなくなったわけではなかった。
各地で賊による戦は依然としてあった。
だが、その戦も桃香、華琳、雪蓮。更に公孫賛、袁紹、馬騰、董卓と諸侯によって鎮圧された。
これで、乱が終わるのか。
――否。
乱の後に、新たな火種があった。
火種は、董卓と袁紹であった。
帝から呼ばれた、と理由づけて董卓は洛陽に入り、軍を駐屯。
そして、劉協(後の献帝)を帝として、董卓自体は大師という地位を得た。
袁紹にとって、その事は気に食わなかった。
自分が帝の信を得ることを、より高い地位を得ることを、信じて疑っていなかったのだ。
そうなれば袁紹にとって、董卓は、目の上のたんこぶである。
それで、この檄文が発せられた。
“都で悪政を行っている董卓討つべし”
この裏に、
壱
「へぇ……」
「どうだ雪蓮、面白いだろう?」
「ええ……最高よ」
軍議で、雪蓮は一枚の書簡を眺めていた。
袁術からの書簡であった。
内容は、董卓討伐の檄文であった。
「……さて、どうかしら? この檄文に乗り、更に力をつける事も不可能じゃないわよ?」
「賛成です」
「うむ、参戦するべきじゃな」
蓮華、祭とこの提案に重臣は相次いで賛成した。
むしろ、反対する人間はいなかった。
雪蓮は自信を持って宣言した。
「孫呉も参戦するわ。檄文がデマってことも考えられるけど、今は乱世。この火の粉を振り払えない、董卓の方が悪いわ」
「そうですかそうですか。では、ワシはそれまでゆっくりと過ごすとしましょう」
渋川は席を立った。
そのまま、その足で部屋を出ようとした瞬間であった。
身体が、氷を踏んで滑ったかのように傾きだしたのだ。
だが、その体が地面を打つことはなかった。
祭が寸前で立ち上がり、渋川を受け止めたのだ。
「渋川老! ご無事か!?」
「祭さんでしたか。達人というには、みっともない姿をお見せしましたな」
もう大丈夫じゃ。渋川はそう言った。
それを聞き、祭は肩に回した手を外した。
そうして渋川が踏み出した一歩は、また踏み出せず、今度はつんのめるようにして前に倒れた。
誰も受け止める人はいなかった。
渋川は立ち上がろうとしたが、立ち上がれなかった。
何度も転び、何度も倒れた。
「さてと……」
渋川は壁に寄りかかり、ようやく立ち上がり、歩けるようになった。
顔には汗が垂れている。
「渋川老。ここはゆっくりと過ごされてはいかがですか」
「冥琳よォ……いらん敬老じゃ。出る時間になったら、教えてくれや」
そういう渋川は、汗をダラダラにかいていた。
息も切れており、達人としての姿というよりは、体力が切れた老人であった。
渋川は自力で部屋を出る事も出来ず、明命の肩を借りてようやく部屋から出ることが出来た。
「確か、渋川のジイサンは……」
「オリバ? 何か気になることがあるのか?」
「イヤ、なんでもねえよ、思春」
雲行きは不安であった。
だが、取り消さなかった。
その雲行きは誰にも見えていなかったのだから……
ただ、一人を除いて。
「…………」
「渋川さん、どうしましたか?」
「……何でもねえや」
渋川の目の前には、門があった。
厳重に封印された門であった。
だが、その門は実在しているのではない。
幻覚だ。
渋川にしか、見えない門である。
その門を、明命に引っ張られながらくぐった。
その先にあったのは、荒れ狂った河であった。
濁流であった。
茶色く濁り、全てを押し流す濁流だ。
――この身体は、やっぱりどうやっても行かせてくれねえか。
『真に護身を身に付けた者であれば、もはや技術すら必要とせず、そもそも危機に近づくことすらできない』
渋川は師、御輿芝喜平の言葉を思い出していた。
『真の護身』
今、生涯かけて身につけた技術が、渋川の行く手を遮っていた。
その門は、行軍の時もまた同じように出現した。
渋川が一緒に洛陽に行くということには、諸将が反対したが、渋川は頑として聞かなかった。
渋川には、胸騒ぎがあった。
それを、ここに至り確信した。
身体は健康だが、歩けなくなっていたのだ。
そのため、馬車に乗って移動していた。
そして、寝たきりのその目には、有らぬ物が見えていた。
――溶岩まで、見さすか……
弐
連合軍駐屯地。
そこには、多数の群雄が集まっていた。
華琳、雪蓮、桃香。
そして、公孫賛に袁術、馬騰、劉璋。
その中心に発起人、袁紹の陣があった。
「おーほっほっほっほっ! それでは軍議を始めますわ!」
「麗羽……まだ全員集まっていないのだけど?」
「華琳さんは、いちいち気にし過ぎですわ。さあ、始めますわよ!」
金髪の女性であった。
華琳と同じ金髪だが、量と長さは袁紹の方が上である。
性格は、分かりやすかった。
高飛車なお嬢様、という説明がしっくりきた。
「袁紹だったな……それより、お前さんの所に居る奴は誰でェ……」
「誰、といいますと?」
発言したのは独歩であった。
その場には他にも範馬刃牙、烈海王、愚地克巳、ビスケット・オリバ、猪狩完至がいた。
その全員が、他の来訪者を気にかけていた。
「最近、コッチに来たヤツのことさ」
「最近……? 猪々子さん、誰かいました?」
「いや、アニキじゃねえの、姫」
「ソイツを呼んでくれねえか?」
「ええ……斗詩さん、お願いしま」
「必要ネエゼ」
「ジャックかァ……久しぶりじゃねえか」
「ヨォ、猪狩。
天幕に入ってきたのは、大男であった。
この場に居る全員がその男を見上げていた。
身体にはいくつもの傷があり、喉には大きな傷跡があった。
髪は金髪の坊主だ。
ジャック・範馬こと、ジャック・ハンマーであった。
「兄さん……」
「……刃牙モイヤガッタカ」
「え? ごめん、刃牙くん、さっき兄さんって……?」
「そうだよ」
桃香は意外そうな目で、刃牙とジャック・ハンマーを交互に見た。
兄弟、ということを信じられなかったらしい。
それについては、華琳と雪蓮も同様であった。
公孫賛、袁術も同様であった。
「異母兄弟ッテヤツダ」
「ああ。確かに兄弟だけどね」
それを聞き、全員ある程度は納得したらしい。
だが、桃香は知りたいことが他にもあった。
――兄弟って言う割には、何か……
何かが違う。
ジャック・ハンマーには、何かがない。
桃香は、その理由を聞きたかった。
だが、その機会はなかった。
「これでいいですか?」
「ああ。十分だぜ」
「では、軍議を始めますわ」
袁紹は軍議を仕切りなおした。
それに独歩が答えてしまい、完全に機を逸してしまったのだ。
「今、この連合は……」
袁紹は演説を始めた。
長い演説であった。
だが、内容は単純であった。
この連合の総大将に相応しいのは誰か、という単純な内容であった。
それも、自分が総大将になりたい、というものだ。
それが長く続いたため、皆は辟易した。
その空気は、一人の少女が切り裂いた。
「悪い、遅れちまった!」
入ってきたのは、ポニーテールの少女であった。
活発そうな雰囲気が目にとれた。
遅れてきたが、物おじせず、堂々とした態度であった。
「西涼太守、馬騰の名代で来た馬超だ」
「分かりましたわ。では、軍議を……」
「お待ちください。外にまだ誰かいるようですが」
「ん? ああ。あたしの従妹の馬岱だ」
烈海王がそう言って外を見ると二人分の影があった。
いたのは二人組であった。
片方は、小柄の少女だ。
その少女が、馬岱なのであろう。
だが、問題はその奥の男性であった。
中年の男性である。
渋川と同じように、道着に袴を履いていた。
アゴと鼻の下に髭を生やしてあった。
「それがし……本部以蔵と申す者です」
本部流柔術元締め、本部以蔵であった。
本部は一礼し、中に入ってきた。
「本部もいやがったか……」
「ああ。独歩もか……」
そして、馬超の到着を期に、遅れていた武将達が到着しだした。
王匡、孔融、韓馥、飽信、劉岱、孔由。その他にも諸侯が集まった。
その中でも目を惹いたのは、この女性であった。
包容力のありそうな女性であった。
落ち着き払った態度であった。
「遅れて申し訳ありません。益州太守、劉璋の名代で来ました。黄忠と申します」
そして、その隣にもう一人。
軍服を着た老齢の男であった。
軍人であろう。顔は傷だらけだ。
「ゲリー・ストライダムダ」
「ストライダムさんも……」
ここに到り、天幕の中に異様な空気が、誰からとなく漂い出した。
ここまで
ここまでシンクロニシティが起こっているのだ。
近くに、鬼がいないはずがなかった。
参
だが、その異様な空気でも袁紹は止まらなかった。
会議、というより主張が長引いたのだ。
確かに総大将決めは必要だが、それでも辟易させるほどであった。
それには理由があった。
袁紹の従妹、袁術が袁紹が総大将になることに、反論したのだ。
だが、反論した理由が自分が総大将になりたい、というものだ。
そして、その二人で口論が始まった。
子どもの喧嘩であった。
それを袁紹の側近、顔良と文醜、袁術の側近、張勲も止めなかった。
「美羽さん! 軍議の邪魔になりますわ!」
「それは麗羽なのじゃ! さっさと妾にゆずるのじゃ!」
「我儘を……!」
喧しい喧嘩であった。
部外者は皆、苦笑いをして静観していた。
進まぬ会議の中、袁術が痺れを切らした。
「もうよい! そこまで麗羽が言うなら、妾にも考えがあるのじゃ! 怪我しても病気になっても、治さんからの!」
「美羽さんの治療なんて、必要ありませんわ!」
「妾はせんが……のう、七乃」
「あ~あの二人ですね♪」
「今すぐ呼んでくるのじゃ! 麗羽~……今に見ておれ!」
張勲はそそくさと天幕を出て行った。
そして、しばらくして二人の男性を連れて戻ってきた。
一人は黒髪で、もう一人はオレンジがかった髪であった。
黒髪の男性は、顔面が傷だらけで、黒い道着の背中には『滅道』の文字が刺繍されていた。
傷だらけの顔も、元は美形だったのかもしれない。
もう片方のオレンジ髪の男性は、美形の男性であった。
髪は女性のようだ。だが、白衣の下の肉体は違う。
医者、というだけでは説明がつかない程に、鍛えこまれている。
黒髪の男性は、鎬昂昇。オレンジがかった髪の男性は、鎬紅葉であった。
「確か……寿春に居たわね。貴方達」
雪蓮はボソリと呟いた。
それに気付いたのか、紅葉は軽くお辞儀した。
「この紅葉が治療するのじゃ! 麗羽には治療せんように言っとくからの!」
「問題ありませんわ。私は、風邪ひいたことありませんもの」
「馬鹿はなんとやら、ってやつね……」
華琳は疲れ切った表情をし、遠くを見て呟いた。
久々にキャラ紹介を書いておきますッッ
8 本部以蔵 もとべいぞう
身長、体重は不明 ファイトスタイル 本部流柔術
おそらく、やった本部キタッッ! と思った人と、何で本部ッッッ!? って思った人が絶対います。
真面目に解説すると、超実戦柔術の雄、ですが……実際は史上最高の解説者であり、公園最強の生物です。
それが死刑囚編では、死刑囚以上に死刑囚らしい闘いをした。
武器を存分に使い、死刑囚相手に、「磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く……そんな性根が技を腐らせる」と言い切った。
その話での板垣先生のチャンピオンでのコメントは「本部が強くて何が悪い」だったらしい…
個人的にベストバウトは、本部以蔵vs柳龍光 本部、オメーが武器使ってんじゃねえかッッッ
9 ゲリー・ストライダム
身長体重不明 ファイトスタイル 不明※なお、手練れであることは確かで、兵士の訓練もしている
アメリカ海軍大佐。だが、勇次郎の接待役として働いている場面が大多数。
多分、戦場じゃなくて勇次郎への接待のストレスで死ぬと思う。
実は年に一度、勇次郎本人に、勇次郎の命を狙うよう言いつけられており……
10 ジャック・範馬 ※ジャック・ハンマーの方が一般的
身長 推定で213cm 体重 不明 ファイトスタイル ピットファイティング
刃牙の異母兄弟で、母はカナダ人のジェーンという人。
今日強くなれるなら、明日はいらないと言い、薬物のドーピングに、一日に30時間と言える超高密度のトレーニングを行っている。
特筆すべきなのは、アゴの強さ。その強さは、ヤシの実をズタズタにするほど。それで噛みつきをするのだから……
個人的にベストバウトは、ジャックvs刃牙
11 鎬紅葉 しのぎくれは
身長 184cm 体重 131kg ファイトスタイル 医療格闘術
刃牙世界のスーパードクター。その腕は転移しかけた癌を数十秒で摘出するほど。
身体は医者として研究を重ねて作っり、ヘヴィ級ボクサーの瞬発性、スプリンターの機動性、アマチュアレスラーの柔軟性、マラソンランナーの持久性を持っている。
実は、作中で一度も勝っていない。いや、虎と噛ませのレスラーには勝ったか……
個人的なベストバウトは、紅葉vs昂昇
ちなみに、アニメの幼少期の紅葉と恋姫の華琳は中の人が同じというシンクロニシティ
12 鎬昂昇
身長 177cm 体重 81kg ファイトスタイル 鎬流空手
鎬紅葉の弟。紐切り鎬という異名をとり、手刀、足刀を斬撃になるまで高めている。
さらに、その切れ味を利用し、顎のカドの裏側にある、視神経につながる神経を斬り、相手の目を見えなくすることもできる。どうせ切るなら、頸動脈を切れ。
個人的なベストバウトは、紅葉と同じ