この月での聖杯戦争にはジナコは参加していない設定です。
そもそもCCCまで行けるかわからないです。が、一応予定はしています。
それで満足なの・・・か
私は屋上で凛に言われたことを頭の中で反復しながら階段を下りていく。
ある意味では満足な結果ではある。ここからは優勝者しか帰れず、レオナルドが途中で負けたにしろ、優勝するにしたにしろ、どっちにしろ私は消える。やっと消えることができるのだ。
負ける理由はあっても勝つ理由はない。ない、はずなのだが、でも、この胸のモヤモヤは・・・・・
答えのでない自問自答を繰り返しながら三階に下りる。すると窓の外をじっと見つめる褐色の少女がいた。
ハーウェイの注意人物のリストに乗っていた覚えがある。確かアトラス院のホムンクルス、名前は「ラニ=Ⅷ」だったけ。
一瞬話しかけようかとも思ったが、話す理由もないので、二階に下りようと振り向くと後ろから声をかけられる。
「こんにちは」
私はきょろきょろと辺りを見渡し、自分を指さす。
その行為に声をかけたラニは首をかしげる。
「あなた以外に誰がいますか?」
まあ、そうだよね。ここら辺には私とラニ以外にいないもんね。
それで何か用でもあるんだろうか
「?私とは対戦者ではないのですから、そこまで警戒しないでください」
それはそうだけど私とラニとでは何のつながりもないのだから、どうしたって警戒する。
「何か用でもあるの?」
ラニは私が質問すると目を閉じて語った。
「あなたには他の方々とは違う星を見ました。それがなんなのか知りたいのです」
・・・・・・・・・いきなり何のことだろうか
「えーっと、何のことかな?星?」
私は気になって聞いてみる。
ラニは首をかしげて答える。
「星は星ですよ?」
私は外の空を見上げる。が、そこにあるのはムーンセルが作り出した青い空しかうつっていなかった。
「星、見えないよ?」
私の質問に対して、ラニは目を閉じる
「私には見えています。空に映る星が」
私には言っていることがわからない
・・・・・・・いわゆる電波系なんだろうか、アトラスのホムンクルス。
「・・・・・・なにか、不名誉なことを考えていますね?」
ギクッ、どうやらカンがいいらしい。
「いわゆる占星術というものです」
ああ、だから星ね。まぁ、見えてもいないのにどうやっているのか疑問ではあるが、これ以上同じような会話はやめておこう。理屈では説明できないのだろう。
「なにかあなたの対戦相手の残したものでもあれば占星術を使って調べることも可能です。なにかあればどうぞ」
・・・・・いいのだろうか、仮にも対戦相手に協力して。
「いいの?」
「私にはあなたの星がどのような答えを出すのか気になります。そのために協力したいのです。」
協力してくれるならまぁいいか
「その時はお願いしようかな」
ラニは少し笑顔を浮かべるとぺこりと頭を下げて窓に顔を向けた。また星を見ているのだろう。
私はそのまま用のなくなったので二階へと下りていく。
それにしても不思議な娘だったなぁ。