準一「隠れても無駄だ。俺にはお前が見えている。」
???「おや、見つかってしまったか。」
現れたのは侍、武士を思わせる風体、長刀と呼べる長さの日本刀を背負う飄々とした男だった。
佐々木「某は佐々木小次郎と申す者。なに、ただのしがない浪人だ。しかし、拙僧のような半端者では本物のように隠れることはできなんだ。」
準一「俺の眼は特別でな。霊体も見ることができる。それにお前のような存在も以前に関わったことがある。〈サーヴァント〉というんだろう。」
佐々木「いかにも。恥ずかしながら〈アサシン〉のクラスとして限界した。だがこんな浪人風情ができることといえば刀を振るうことのみ。このような偵察なんぞ性分ではない。」
準一「サーヴァントを使役する存在。お前を呼び出した〈マスター〉が指示したんだな?」
佐々木「左様。しかし、その甲斐もあったというもの。身なりは小童だが纏う剣気は眠れる獅子のようだ。お主、名は何という?」
準一「長瀬準一。古流剣術修業中だ。」
佐々木「相手の技量を測るのも偵察。ここで少し刃を交えても言い訳は立つというもの。そちらも知りたいことがあるなら刀で語られよ。」
佐々木小次郎は刀を抜き、準一に向ける。
準一(写輪眼で見てもほぼ魔力がないのがわかる。完全に刀を使った接近戦型。魔法を使った中距離以上での対応がセオリーだが。)
準一も刀を抜く。
準一(俺も和人のことはあまり言えないな。)
一目で剣の達人とわかる敵の威圧感。準一は自然に剣技のみで闘うことを選んだ。
準一「行くぞ。」
瞬動で一気に接近、しかし、
準一「!?」
自身の間合いに入る前に、佐々木の長刀が切り上げられ、止められる。
準一(これは・・・。)
それ以降、何度切り結んでも相手の懐に入れない。
準一「写輪眼で見切ろうにも、俺自身の速さ、剣技が追いつかないか。」
佐々木「ふむ。あと数年お主の背が伸び、身体ができていたなら、更に滾る剣戟となっていただろうが。無い物ねだりをしても仕様のないことか。」
準一「確かに、今の俺では純粋な体術、剣技では勝てないようだな。」
佐々木「ならばどうする?」
準一「連れの方がどうなっているか気になるんでな。悪いがリミッターを外させてもらう。」
佐々木「ほう。気にすることはない。強者と剣を交えるのも一興。ただこの愛刀「物干竿」を振るうのみよ。」
準一「そうか。なら・・・」
ーーー 卍解 ーーー
これまでと比べ物にならない魔力の奔流が準一からときはなたれた。