魔法少女リリカルなのは〜魔眼の転生者〜   作:雪歩P

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第3話

その夜

 

準一「ん?この感じは・・・転移か?」

 

テルティウム『転移反応を確認。あと魔力反応を2つ確認したよ。どうする?』

準一「様子を見に行く。セットアップ。」

 

テルティウム『セットアップ。』

 

白い面、黒いフード付きのコートを纏い、大人の姿に変わる。

 

準一「神威〈カムイ〉」

 

準一は反応のあった都市郊外にある森へと空間移動した。

 

 

 

 

準一「結界が張られている。どうやら中で戦闘が行われているようだな。」

 

テルティウム『片方は魔の力、闇の波動を感じるね。けど、そこまで強いものじゃない。』

 

準一「この結界は外部への認識阻害を主としたもののようだな。なら・・・!」

 

テルティウム[準一。]

 

準一[わかっている。]

 

準一「隠れてないで出てきたらどうだ?」

 

森の奥から黒コートを着た背の高い男が歩いて来た。コートの前は開けており、首から下の体は闇そのものと言える、黒く不確かな形状に見える。

 

???「気配は完全に消したつもりだったが、なかなか手練れのようだな。」

 

準一「何者だ?どうやら人ではないようだが。」

 

???「いかにも。私の名はネロ・カオス。死徒の中でも上位の実力者だと自負している。」

 

準一「死徒、吸血鬼か。幻想種や魔法の類がないこの世界で見ることになろうとはな。こんなところで何をしている?」

 

ネロ「蒔いた種が芽吹くよう監視するのが私の役目だったが、そちらも裏の住人と見える。余計なことにに手を出さない方が賢明だと思うが?」

 

準一「お前のような存在が関わっていて、そのまま見過ごせるか。目的を履いてもらうぞ。」

 

ネロ「できるかな?」

 

するとネロの体から無数の黒い獣が飛び出してきた。狼、鹿、獅子など多岐にわたり、一斉に襲いかかってくる。

 

準一(本物の獣よりも遙かに強化されているな。)

 

準一は微動だにせず待ち構える。獣の群れは準一の体をすり抜け、その内の1体を掴み、神威で吸い込んだ。

 

ネロ「ほう。すり抜けや物質を吸い込む能力。貴様が亡霊〈ファントム〉という輩か。もしやジュエルシードを狙って来たのか?」

 

準一「ジュエルシードだと?」

 

ネロ「どうやら本当に何も知らずに来たようだな。この付近を拠点にしていたのか、もしくは偶然か。まぁいい、行け。」

 

ネロの体から巨象が飛び出し、結界に突進、突き破った。

 

準一「何!?」

 

結界は消え、魔力を帯びた大きな黒い物体が飛び出して行った。その後を民族衣装らしき服とマントを纏った少年が追って出てきた。

 

少年「あなた達はいったい・・・。」

 

準一「向こうの男はジュエルシードとやらを狙っているらしいが、俺にそんな意思はない。足止めしておいてやるからさっさと行け。」

 

少年「!?しかし・・・」

 

準一「逃げて行った奴が市街地に行ったらどうする。早く行け。」

 

少年「・・・わかりました。よろしくお願いします!」

 

そして少年はあとを追って行った。

 

ネロ「これで邪魔者は居なくなったな。お前を喰らえば、私の力も更に増すだろう。」

 

準一「お前の能力では俺を殺すことは出来ん。」

 

ネロ「いかなる能力にも弱点はある。それに持久戦なら死徒である私が遙かに有利だ。特異な能力を持ってはいるが、貴様自身は人間のようだからな。」

 

準一(今は人の形をとっているが、奴は不定形な闇そのものと言っていい存在のようだ。物理攻撃は効かず、無数の強力な獣を使う。とんでもない死徒だな。)

 

準一「厄介な相手だが、手がないわけじゃない。」

 

ネロ「来るか・・・む?」

 

突然ネロは動きを止めた。

 

準一(念話か?)

 

ネロ「残念だが、お前の相手は次の機会としよう。だが、命が惜しくばこの都市に近づかぬことだ。」

 

そう言い残し、ネロ・カオスは転移して行った。

 

テルティウム『追うかい?それとも少年のところに行くかい?』

 

準一「いや、ネロ・カオスについて調べたい。あっちは任せる。やれやれ、仕事は一旦休止だな。」

 

海鳴市を舞台とした、大きな事件が、今始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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