ジャンキー・コレクション 作: 凛キチ
物心ついた頃から空が好きだった。理由は自分でもよくわからないけど。なんていうか…ほら…飛んでみたいな〜的な?まぁ、夢の始まりなんてそんなもんだよね。
お父さんが言ってた。
「いいか、
その言葉を聞いて、私は決めたんだ。
いつか必ず、自分の力で空を飛ぶ。…たしかその頃だったかな?
『インフィニット・ストラトス』
通称『IS』の存在が世間に認知されたのは。
女性にしか動かせない、不思議な機械。でも私にとってはどうでもよかった。だって空を飛べるんだよ!?自分で好きなように!しかも女性なら乗れる!?最高じゃん!…ってね。
6歳のとき、町の大きな体育館に集められて適性検査をすることになった。その時の私は何も心配していなかったんだ。あんなことが起こるなんて考えもしなかった。
順番に並び、前の人から順にISに触れる。起動すればそれでOK。そして私の番が来た。
初めて生で見たIS。私は興奮を抑えながらそれに触れる。
…何も起こらない。
「なんで?………ねぇ、なんで!?」
訳がわからない。私は必死になって何度も触れた。「憧れの存在」はピクリとも動かなかった。私はぶ厚い封筒を受け取って、泣きじゃくりながら家に帰った。
その夜、お母さんが諭すように言った。
「四季ちゃん、もうやめよ?夢っていうのはね、呪いと同じなの。呪いを解くには夢を叶えなきゃいけない。その力を持ってなきゃいけない。…でもね?それを持ってない人は……夢を叶えられない人は、ずっと呪われたままなの。だからやめましょう?夢なんか持ってても何にもならない。女は女らしく静かに生きていければいいの」
ずっと、空を飛びたかった。
「IS」を動かせたからって、そんな上手くもんじゃない。
スタートラインはみんな同じ。必死で頑張れば、何とかできると信じていたのに…
私は、スタートラインに立つことすらできなかった。
…あぁ、そっか。
私、ダメなんだ。
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ジャンキー・コレクション
第1話 「私は不良品」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ふぁ……バス来ないなぁ」
あれから10年の月日が流れた。私の名前は
藍越…あいえつ……IS。
憧れの「IS学園」に名前の雰囲気が似てる、それだけ。
ホントにそれだけだったのに。
ISを動かせない。ただそれだけの、普通…よりハンデ多めの女の子だったのに。
その運命を受け入れようと思ってたのに。
やっぱり、神様っているんだなって。
私は今、30分に一本しか来ないバスを待っている途中で、暇つぶしになんとなくネットで検索していた。みんなもよくやるでしょ?そして調べようとした事を忘れてそれを思い出すのにめっちゃ時間かかるし…
こんな何気無い行為が、私の運命を変えるなんてね。
急上昇ワード 【IS 男】
……なんだこれ。
調べてみると、どうやら世界で初めて男性がISを動かしたらしい。名前は
彼もIS学園に入るのかな?あの可愛い制服着られるのかな…
私は一生着ることは無いんだろうけど。一回くらい着てみたいなぁ…カラオケビデオとかでいいからさ。
そういやあそこ全寮制だよね…あの中に男子一人はキツイだろうな。どうやって生きてくんだか…そんな事を考えながら記事に目を通していく。
最後の一行は、思わず二度見した。
「『学園生活におけるサポーターを募集中』…?」
え〜っと、応募資格は?
・15〜18歳の女性
・「IS」に関する最低限の知識
…あれ、これだけ!?
「ISを動かせる人」とは書いてないよね。まぁ、大前提だから書いてないのかもしれないけど。もしサポーターになれたら、IS学園に入れて、あわよくば制服も着れたり…?
「応募…してみよっかな。どうせ外れるだろうけど」
新たな物語が 起動する———
To be continued…
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次回予告
第2話 「
主人公の容姿その他もろもろは第2話にて。