東方心奪録   作:Agies

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 投稿が遅れてしまい、誠に申し訳ございませんでした。新年度になってだいぶ忙しくて……
 それでは第十三話です。


第十三話

 

 

 

 スタッと咲雅たちは境内に着地し、向こうで咲夜、レミリア、魔理沙たちと話している霊夢のもとへ歩いて行く。

 

「あ、咲雅じゃない!今までどこに行っていたのよ!」

 

「ちょっと紫に拉致られて修行に………」

 

「修行?……ほんとだ霊力が跳ね上がってる……貴方ほんとに咲雅?」

 そう言って咲雅の顔を覗き込む霊夢の顔には明らかに不審の色が浮かんでいた。

 

「本物だよ」

 

「怪しいわね……そうだ!私と勝負よ!

貴方が勝ったら認めてあげるわ!」

 

「えぇ………なんでそうなるかなぁ………?」

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 霊夢と咲雅が弾幕ごっこを始め、雅嶺たちはそれを眺めつつ、雅嶺の自己紹介や、修行についてなどの話をしていた。

 

「ここまで霊力が跳ね上がるだなんて、たった半日で何をしたのよ?」

「それは確かに気になるぜ。お前、元は外来人だったんだろ?」

 と、咲夜と魔理沙が、矢継ぎ早に疑問をぶつけてくる。

 

「え、えーと、咲雅の伯父さんに異次元で扱かれてた………」

 

「異次元?」

 

「そう、こっちでの一日分があっちでの五年分になるっていうところ」

 

「へー。つまり、半日居なかったってことは二年と半年も修行してたってことかぁ!?」

「随分と長いわね」

 魔理沙はかなり驚いていたが、咲夜はそれがどうした、というように咲雅たちの勝負を眺めていた。

 

 

「あ、霊夢さんが負けたみたい」

 そう言う雅嶺の視線の先には霊夢が肩で息をしながら浮いている。巫女服は咲雅に負け、肩や脇の露出が常に多いが弾幕の被弾により、さらに露出が多くなってしまっていた。

 そんな霊夢とは対象に咲雅はというと、息が若干上がっている程度だ。

 

「フィー、疲れた」

 

「あの霊夢にこんなに早く決着がつく、というのだから相当な実力のようね。私もいつか戦ってみたいわ」

 と、今まで咲雅たちの勝負を黙って見ていたレミリアが漸く口を開く。

 

「ぜぇ、ぜぇ、弾幕ごっこで負けるの貴方で2人目よ……­­」

 

「霊夢もなかなか強かったぞ」

 

「いや、お前強すぎだぜ。修行って言ってたけど何をしたんだよ」

 そう魔理沙が問いかけると、咲雅は焦点の会わない眼で答える。

「思い出したくもない……聞かないでくれ……」

 あまりにもそれが虚ろな眼だったので一同は揃ってこう思う。

「本当に何をされたんだ……」と。

 

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

「異変解決って行ってもどこに向かえばいいのかしら?」

 そうレミリアが口を開く。

「主犯は魔界にいるみたいですよ」

 レミリアの質問に雅嶺が答える。

「魔界?どうやって行くんだぜ?」

「心外だけどスキマ妖怪に頼むしかないわね…」

 レミリアが言ったとたん、霊夢のうしろにスキマが開き、紫が現れる。

 

「ハァーイ♪ゆかりんよ♪」

 

「うるさいババア」

 

「あ゙?せっかく魔界に連れていってあげようと思って出てきてあげたのに、もういいわ。連れていってあげなーい」

 

「わー、ゆかりおねえさんびじんだなーあはははは」

 

「6名様魔界へ御案内~♪」

 

 まるで漫才のようなやりとりをして紫はスキマを開いた。

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

「ほー、ここが魔界か、なんか不思議なところだな」

 

「不思議なところ、と言うより、何もない退屈な地獄だぜ」

 

「そうね。それに、周りにいる妖怪はやたら強そうだし…」

 

「正確にはここは魔界ではないのよねー。法界といって魔界の一角なのよ」

 そんな話をしながら、紫の後から飛んでいく。

 

 紫の後をついていき、暫く経ったころ、突然咲雅の横から妖怪が襲ってくる。

 

「ぬお!?」

 咲雅はそれを躱し、腰に下げていた緋露から貰った刀を抜き、妖怪を切り結ぶ。

「フィー、間一髪だったぜ」

 

「妖怪たちはさっきまで何もしてこなかったのに突然襲ってくるようになったわね…」

 ポツリと咲夜が呟く。するとそれに紫が答える。

 

「恐らく嵐……異変の主犯が仕向けた妖怪ね……封印されていた場所に近づいてきているから……」

 そう言う紫は先ほどまでのふざけた様子とは違い、イライラとしているような、細い糸を張り詰めているような、そんな様子であった。

 そんな紫の様子を見てか、紫のすぐ後ろを飛んでいた霊夢と魔理沙は、より引き締まった表情へと変わる。

 そして紫が呟く。

「居た…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 

 一方その頃、緋露は紫が博麗神社へと向かうと同時に緋露もまた、白玉楼に向かっていた。

 

「まずいな……間に合うといいんだが」

 

 緋露は何をそんなに焦っているのか、白玉楼に向かう途中、あたいだの大ちゃんだの言っている妖精が目の前を飛んでいたのにも関わらず目もくれず吹っ飛ばし、一応面識があるはずのあややや、とうるさい烏天狗を華麗に無視して白玉楼に全速力で向かっていた。

 緋露が最も恐れること、それは『西行妖が満開になること』満開になってしまうと人里の人々が、紫が頑張って創った幻想郷が、緋露の恋した幻想郷が、神々が恋した幻想郷が、滅ぶ。それだけは絶対に阻止するために、緋露は駆ける。

 

「(間に合ってくれ………あいつと約束したんだよ………ここ(幻想郷)を絶対守って………!)」




 次の投稿はちゃんと一週間以内に投稿します。この度は誠に申し訳ございませんでした。
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