東方心奪録   作:Agies

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第十五話

 

 

 どうも緋露だ。俺は西行妖が満開になるのを止めるべく、白玉楼に来た訳だが………

 

 

 

「なんで俺が来ると同時に異変が解決するんだよ!!?」

 

 まぁ、解決したなら手間が省けていいや、とりあえず紫たちに合流しよう。

 

「あら?緋露さん?何をしに来たのかしらね?」

 白玉楼の主である西行寺幽々子は突然来て、突然帰って行った緋露に首を(かし)げていた

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 

 所変わって八雲家では、倒れてしまった咲雅と雅嶺のそばで紫と今回の異変の主犯である、赤桜嵐を取り囲み、話し合い。という名目の尋問が行われていた。

 

「紫、どういうこと?」

 霊夢が黒い笑みを紫に向ける。その表情からは、何私をタダ働きさせちゃってんの?コノヤロー。的な思考が読み取れる。

「それはぁ、ヒ☆ミ☆ツ☆」

 

 霊夢が何も言わず御札の束を、魔理沙はミニ八卦炉を、咲夜はナイフ、レミリアはグングニルをそれぞれ構え、紫に向ける。

 

「わ、わかったわよ。ちゃ、ちゃんと話すわ。

実は咲雅は幼い頃に家出してるのよ」

 

「なんで?」

 咲夜が尋ねる。

 

「理由は追々はなすわ。

それで家出して、探しても見つからないし、帰って来ることもなかったのよ」

 

「それでどうなったんだぜ?」

 

「それで私は鳥居の前にいた、まだ幼い霊夢に尋ねたのよ。咲雅を知らないかって」

 

「え、私?」

 

「そう、そしたら外の世界にいっちゃったって。どうやって行ったの?って聞いたら、私が連れていって上げた。って言ったのよ。流石にあのときは私も肝を冷やしたわ」

 

「え………」

 

 

「そこからは俺が話そう」

 突然、空から舞い降りて来た緋露は驚いている咲夜やレミリアに目もくれず、話し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 

「大変よ!!」そう言って、紫が俺の部屋に飛び込んで来たのは俺の弟の嵐と、その息子の咲雅が喧嘩して咲雅が家出してしまってから、ちょうど四半刻ほどたった頃だろうか。

「大変よ!!咲雅が外の世界に行っちゃったのよ!!」

 

「………そうか」

 

「そうか。じゃないわよ!!まずいでしょう!?」

 

「あぁ、すぐ嵐の所に行かないとな」

 

「咲雅はどうするのよ!?」

 紫はいつもよりうるさい。俺はそれをなだめるようにゆっくりと言葉を紡ぐ。

「まずは、嵐だ」

 そう、まずは、嵐の所に行かないとな。咲雅の所へは俺の能力で何とかなるし。

 俺と紫は嵐の所に向かう。

 

~~

 

「おい、嵐、どういうことだ」

 

「どうもこうも、咲雅がもっと強くなりたいと言ってな、お前にはまだ早い。と言ったら飛び出して行ってしまったんだ」

 

「……なんで追いかけなかった?」

 

「咲雅が珍しく俺に歯向かって来たからな。それにあいつの成長のためでもある」

 

「連れ戻す気は?」

 

「ない」

 

「そうか、俺はあいつが心配だからついていって成長を見守ろうとおもうんだが」

 

「好きにしろ」

 

「わかった」

 こんなやり取りをして、俺は咲雅の所へと向かった。

 

 

 

 

 

~~

 

 

 

 

 

「そんなことがあったのか……」

 

 かぶっていた帽子を暑かったからか脱いでいた魔理沙がポツリと呟く。

 

「そう、結局咲雅のお父さんが悪い訳ね」

 霊夢が呟く。

「そうだな。あいつが悪い」

 緋露も冷酷に言い放つ。

「なんで、俺が悪いんだよ」

 

「咲雅を追いかけなかったからよ」

 紫も冷酷に言い放つ。

「………そう言えば、貴方って博麗神社で奉られている神だったわよね?」

 今まで考え事をしていたレミリアが嵐に質問をぶつける。

 

「あぁ、そうだが。そう言うお前も新顔か?見たことないな。横の銀髪のお嬢さんも」

 

「えぇ、私はレミリア・スカーレット。気高き吸血鬼よ」

 

「そうだ!異変解決と咲雅や雅嶺、嵐さんや緋露さんの自己紹介も兼ねて宴会開こうぜ!今までにないくらいでかい宴会を!」

 

「おぉ、それいいな」

 魔理沙の意見に嵐も賛成する。

 

「今までにないくらいの宴会って、確実に神社壊れそうだから開場は神社以外の場所がいいわ」

 今までの宴会を思い出したのか霊夢は苦虫を噛み潰したかのような、顔をして言う。

 

「それなら、嵐と緋露さんの屋敷でやればいいんじゃないかしら?あそこなら十分に広いし、多少騒いでも壊れはしないでしょう♪」

 紫が早く酒が飲みたそうな、満面の笑みで提案する。

「え゙、うちでやるのか?」

 

「いいじゃないか緋露、壊れたってすぐ直せるじゃないか」

 

「それもそうか……」

 

「それじゃあ決まりだな!じゃあみんなを呼んで来るぜ!どうやって伝えればいいんだぜ?」

 

「桜雫亭に来いって伝えれば幻想郷の大抵のやつはわかるから」

 

「わかったぜ!」

 元気よく魔理沙は縁側から空へと舞い上がる。

 

 

「さてと、俺らも移動するかな。咲夜ちゃん、霊夢、おつまみとか料理作るの手伝って」

 

「じゃあ俺は咲雅と雅嶺運ぶか、紫ースキマー」

 

 

 

 

 こうしてとある親子のいざこざから始まった15年にも及ぶ長い長い、異変とも呼べない異変が終わった。

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