あと、今回は話の展開が早いかもしれません。
では、第五話どーぞ
「……体が重い」
なぜ早々こんなことを言っているか?それは咲雅にとってもはやトラウマでしかない、昨日の永琳の部屋での出来事のせいだった。
「なんなんだあのマッドサイエンティストは……普通は人の血を500mlも抜かねえぞ?おかしい、絶対おかしい」
と、一人ごちているところに鈴仙が入ってきた。
「失礼します。咲雅さん、朝ごはんできましたよ」
「あ、鈴仙、おはよう。聞いてくれよ。昨日永琳がな?────
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「それは大変でしたね…」
「全く……あいつの考えることがわからないぜ………
まぁいいや飯できてるんだろ?」
「はい、早くしないと姫様に食べられちゃいますよ?あと、今日は咲夜さんが来てますよ」
「何で咲夜が?まぁいいや、早く行かなきゃ」
と、重い体を起こしてダイニングにむかう。
~~
「おかわり!」
「もうご飯ないですよ」
「なに!?」
「1升炊いたはずなのに何でもうないのよ」
「だって永琳が昨日……」
「何で私が悪いのよ」
などと会話をしながら朝食を食べていたが、もうすでに片付けを始めている。
「そういえば咲夜は何で永遠亭に?」
「さぁ?お嬢様が咲雅が永遠亭にいるみたいだからようすを見てこいって……何でかしら?」
「ふーん……なぁ、永琳」
「何かしら?」
「昨日永琳が言っていた
「……この幻想郷を創った人……とだけ今は答えておくわ……」
何かしら?と応えたときの自然な笑顔とは打って変わってこの幻想郷を創った人と応えたときの表情はとても暗く冷たい氷のような無機質な人形を思わせる表情だった。
「幻想郷を創った人?」
「えぇ、だけど今はまだそれを知るときではないと思うわ……」
「今は………?」
「えぇ、紫なら教えてくれるだろうけど、今の貴方の実力では知ったところで無意味よ……嵐の中の一輪の花にすぎない。強い風に吹かれたら抵抗できずに花弁を散らすだけよ……」
「なんと言われようと俺は行かなきゃいけない気がする………」
「ねぇ咲雅?一つだけ約束して?」
と今まで黙って永琳と咲雅のやり取りを見ていた咲夜が口を開く。
「?」
「絶対死なないでよ?貴方はお嬢様と妹様の非常食なんだから。貴方が死んだら私が貴方を殺す。いいわね?」
「何時俺が非常食になったのかは知らないが……生きて帰るに決まってるだろ」
と咲雅は生きて帰ると言って永琳の部屋から出ていく。
「行ってしまったわね……」
「えぇ、それで、
「そうね、貴女には話していいかしら………
それは遠い遠い昔の話──────
~~
「勢いで永遠亭を出てきて来ちまったけど紫のところってどうやって行けばいいんだ?それに竹林の出口がわかんないし……呼んだら出てくるかな?」
と、これからどうするか咲雅が悩んでいるとふと、頭に言葉が浮かんだ。
『奪う程度の能力』
突然頭の中に言葉が浮かび混乱してるところにとある映像がまた頭に浮かぶ。
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ある寝殿造の大きな屋敷の庭で3歳ほどの少年が泣いている。その隣ではその少年の父親と思われる20代後半ほどの見た目をした若い男が少年になにか言い聞かせている。
「いいか──泣いてばかりじゃだめだ。能力は使おうと思って使う物じゃない。感じるんだ能力を」
「グスッ……能力を感じる?」
「あぁ、やってみろ」
言われた通りに能力を行使して上手くいき、泣き顔が嬉しそうな顔に変わる。
「やった!できたよお父さん!」
ここで映像は途切れた。
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「なんだったんだ今の? まぁ取り敢えず能力の使い方はだいたいわかったから使ってみるか………確か感じるんだったよな………」
咲雅は目を閉じて能力を感じる。
「よし!わかった。 しかし能力を感じてみて初めてわかったが奪う程度の能力ってかなりチートだな。ここから紫のところに行けないっていう事実を
そう言って、咲雅は能力を行使する。すると咲雅の体が光に包まれ目の前の景色が瞬く間に変わっていく。
「よし、ついた……って、うお!?」
なぜ驚いたか、それは、八雲 紫がすぐ目の前に居たからである。
「あら、もう来てしまったのね………」
「あぁ、
「貴方の言う
「力量?」
「えぇ、永琳に言われなかったのかしら?嵐の中の一輪の花にすぎない。強い風に吹かれたら抵抗できずに花弁を散らすだけよ。って?」
「なるほど、このことを知るにはある程度以上の戦闘なりなんなりの実力が必要だ。ってことか」
「えぇ、そうよ。だから、ごめんなさいね。
少し痛い目にあって頂戴?」
そう紫の言葉が聞こえたと思ったら咲雅の体に浮遊感が襲う。
~~
「痛てて、急に落とすなよ紫さん……どこだここ?」
どこだろうと考えていると、頭に紫の声が響いて来た。
──そこは私が適当に選んだ空間よ。そこにはただの女子供でも勝てるような弱小妖怪から人間が束になっても勝てないような大妖怪があわせて約5000ほどいるわ。それらに勝てたら約束通り
「妖怪5000体か、面白い。やってやろう」
たとえ嵐の中の一輪の花にすぎないのだろうと根を強く張ればいい。
たとえ強い風に吹かれたら抵抗できずに花弁を散らすのだろうとまた花を咲かせばいい。
「さぁ、来い魑魅魍魎ども‼たとえ屍になろうとも食らいついてやる‼」