神喰い達の後日譚   作:無為の極

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第101話 新たな道への模索

 調度品や装飾品で彩られた廊下は、自分達の権威を示すかの様に豪奢に仕上げられていた。

 元々この廊下を歩ける人間はそう多く無い。事実、靴音だけ歩く度に響くだけだった。

 本来であれば音をたてて歩く事など絶対にしなはずの人間が態々音をたてて進んで行く。自分が来たのだと敢えて示すからなのか、終着点でもある扉は音も無くゆっくりと開いていた。

 

 

「これは紫藤博士。ここに来るのは随分と久しいですな」

 

「そんなおためごかしはよせ。それよりもあの内容は何を意味している?」

 

「他意はありませんよ。ただ、極東であれだけの結果を残しているのであれば、今後は何かとやりやすいだろうと判断しただけです。あれに関しては上層部一同で否定的な意見は出ませんでしたから」

 

 紫藤博士と呼んだ人間はこのフェンリル本部の中でも上級に位置する幹部だった。

 実際に緊急事態になった際には円卓に座る人間。まだヨハネスが存命だった頃、あのアーク計画で排除した人間の後釜となっていた。

 通常、フェンリルの本部は殆どが他の企業の代表になっている事が多く、実際には緊急時における会議以外で寄り付く事は無い。だからなのか、無明とその男以外にこの部屋に居る者は皆無だった。

 

 

「それと同時にクレイドルは余りにも大きくなりすぎました。我々としては今は静観するか、それを有効活用するしかないですから」

 

 男が言うのはあくまでも組織としての大きさでは無かった。

 クレイドルそのものはそれほど規模が大きい訳ではない。寧ろ細々やっているに過ぎなかった。

 しかし、意図しない部分ではクレイドルの知名度はかなり高い。

 

 外部居住区に住んでいる人間は分からないが、実際にサテライト拠点を作ると同時に、仕事ができる環境や安定した収入を得られる生活はこれまでの様にアラガミに怯え、フェンリルからの配給だけが全ての柵を解き放っていた。

 勿論、当事者でもあるエイジやアリサ達はそんな事を考えた上でやっている訳では無い。

 純粋に人々を助けたいと言う気持ちから成り立っているだけだった。

 それと同時に、他の支部での援軍としての役割や広報誌を活用する事によっての知名度の拡大。実際には弥生がその辺りを一手に引き受けているも、アリサ達には本来のその思惑を何も知らせていなかった。

 

 

「だが、これまでの予算の事を考えれば目の上のたん瘤位には考える者も居るだろう」

 

「最初はそんな人間も居ましたが、実際には例の神機兵の事件で何人かが失脚したましたので、それが決定的かと」

 

 シロガネ型神機兵の暴走事件は既に完全に収束していた。

 元々一部の企業の暴走によって起こった事案ではあるものの、余りにも被害が多かったのが完全に手詰まりになる原因だった。

 既に一部の企業と人間は破綻や破産をしている。中には企業が生き残るケースもあったが、膨大な賠償がある為に外部にまで気を配る事は出来なくなっていた。それと同時にフェンリル本部の幹部の座からも滑り落ちる。

 その結果としてサテライト事業にも少額ながらの予算がついていた。

 

 

「欲をかき過ぎた者の末路だ。以前から何かと問題も多かったんだ。因果応報としか言えん」

 

「おっしゃる通りです。現状としては上層部側は純粋にクレイドルの名前でサテライト計画を推進する事になるかと。少なくとも来季は現状の倍の予算が計画されていますので」

 

「そうか……となれば、後は人員の問題か」

 

「こればかりにはどうにも出来ませんので」

 

 男の言葉に無明としても手の施し様が無かった。

 事実、極東支部としても完全にサテライト計画が完了した訳では無い。実際に今の状況からサテライトを増設しようとした場合、更なる問題も幾つか浮上していた。

 予算があっても肝心の人材を投入しなければ何も進まない。

 それだけでなく、人が住めば今度はアラガミからの脅威をどうやって回避するかが問題となっていた。

 事実、極東支部だけでゴッドイーターの配置は完全には出来ない。ネモス・ディアナが協力してくれるからこその今の体制だった。

 

 

「一つ確認したい事がある。本部が送ったクレイドルの件はこの先の事を見据えた結果なのか?それとも単なる名声だけなのか?」

 

「それに関してですが、あの件は完全に前者です。実際には反対する人間も一部はいましたが、今では完全に少数派です」

 

 無明の言葉に男はここ最近の幹部会の状況を口にしていた。

 今回の件に至ったのは元々クレイドルの計画そのものは独立支援部隊の名の通り、フェンリルから独立した組織展開をした事に始まっていた。

 予算も無ければノウハウも無い。全てに於いて全く無の様態から今に至る結果はある意味では脅威にしかなかった。

 

 ただでさえ極東の地域は他の支部から見てもアラガミの個体は強固な物が多く、またそれが結果的にはゴッドイーターの強化へと繋がっていた。それと同時にエイジとリンドウが派兵した事によって教導を進め、本部のゴッドイーターの実力はゆっくりではあるが、以前よりも実力が上がっていた。

 

 一部の人間は否定するが、実際には尉官級の人間よりも教導で一からやっている人間の方が実力はある。ただ、フェンリルの本部と言う組織は他の支部とは違い、様式美に囚われる部分も多々あった。

 その為に上に昇進しても次の昇進が出来なくなる。幾ら現場で力が有ろうとも、結果的には政治力によって昇進を阻まれていた。

 そんな中で、ドイツ支部が一時期極東支部に派兵をする動きがあった。

 名目上は研修ではあるが、部隊長の実力が向上した事により、他の支部もその利用方法を真似し始めていた。

 

 そうした動きがあれば、他の支部も徐々に実力が伴ってくる。それと同時に極東に行った人間が配属された新人を鍛える事によって支部全体の底上げもなされていた。

 本来であれば有難い話ではあるが、ここで大きな問題も浮上していた。

 他の支部に比べ、本部の実力は完全に下回り出した現実だった。

 

 これまでは技術面や資金面でリードした為に本部の意向を気にしていたが、実際には支部長の采配一つでそれが変わる。

 端的に言えば極東支部以外でも実力がある支部からすれば資金面にしか優位に立てない本部がどうして我が物顔なのかと疑問を呈す事が多くなっていた。

 本部からすれば看過できないが、かと言って実力では劣っている現実に目を逸らす事も出来ない事が今回の一端にあった。イメージ戦略と同時にクレイドルの名を有効活用する。それが今回の顛末だった。

 

 

「そうか。だがクレイドルはあくまでも独立独歩でやっている。ここで変にフェンリルの資本を組む事は出来ない」

 

「そうれは重々承知しています。我々としても苦渋の決断ではありますが、今後も極東支部の活動には横から口を挟む事はしません。ただ、世間と一部の貴族から突き上げがあるのもまた事実です」

 

「ノブレス・オブリージュか。実にくだらん話だ。それまで自分達がしてきた事を考えればそんな家は潰れれば良い」

 

「申し訳ありません。私もそんな考えはありましたが、今はその流れを誘導できるのであればと考えた次第です」

 

 無明の言葉に男は背筋に冷たい汗が流れていた。

 潰すというのは物理的だけではなく社会的も意味している。プライドだけが全ての貴族からすれば、社会的に死ぬのは実際に死を迎えるのと大差ない。それを理解した上で実行する事を理解したからこその言葉だった。

 

 

「そうか。もう少しだけこちらも裏取りをしよう。裏が取れればこちらとしても考える案件になるだろう」

 

「期待しております」

 

 男が頭を下げ再度顔を上げる頃、無明の姿は既に消えていた。

 足音一つ聞こえない空間に男とは漸く深呼吸を一つだけする。

 ここで嘘の一つも言えば次は自分が社会的にも肉体的にも死を迎えるだけ。命乞いをしようが無慈悲に出される一撃は事実上の今生の別れを意味する。

 だからなのか、男は幹部の行く末を考えながらも自身のやるべき事を優先していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね。今は本部としても少しでも他の支部との無用な衝突を避けると言う事だね」

 

「結果的にはそうなるでしょう。今の本部の人間は、以前の様に人を出し抜いてまでと言う気持ちは早々無いかと。でなければ議題にすら出ないでしょう」

 

 無明の言葉に榊も少しだけ考えていた。策謀であるならば既に概略程度は漏れてくる。しかし、今回に限ってはそんな剣呑な話はどこからも伝わらなかった。

 それと同時に今後の事を考える。無明はあくまでも極東支部に於いては居ない者となっている。

 勿論、事実が違う事は既に部隊長クラスは理解している。暗黙の了解。

 となれば、ここから先は榊がどうするのかを示すしかなかった。

 

 

「しかし、ここも人員が限られているだけでなく、問題なのはサテライトの建設に関するノウハウをどうするのかだね」

 

「それに関しては問題無いかと。実際にサテライト建設に関しては特殊な技術は何一つ使用されてません。少しだけ建設に伴う手間を省略するだけでしかないですから」

 

「となれば、後は人をどうするのか……だね」

 

「暫くは面倒ですが、ここで教育させるしかないでしょう」

 

 本部から戻った無明の言葉に榊も少し安心しながらも今後の事を考えると頭が痛くなりそうだった。

 現状ではアナグラの居住区は少しづつ拡張はしているものの、一時的な受け入れをすれば確実に面倒事も起こるのは考えるまでもなかった。

 しかし、今でも他の支部からも受け入れをしている以上、その延長で考えるより無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし、随分と思い切った事をしたんだな」

 

「まぁ、仕方ないだろう。あれが妥当な意見だな」

 

 ラウンジでは珍しくリンドウとソーマが食事をしていた。

 ここ最近になってソーマの置かれている立場はかなり変化を見せていた。

 一番の理由はレトロオラクル細胞の活用に関するレポートだった。極東支部で時折現れるキュウビのコアや細胞は当初に比べれば随分と量が確保されている。

 量が増えればコアの解析も可能となる。そんな中での途中経過のレポートは本部の中でも評価は高まっていた。

 他の地域ではその存在を知っていても、コアや細胞の接収は出来ない。ゴッドイーターとアラガミの完全なミスマッチが起こった故の結果だった。

 

 幾ら理論上はこうだと叫んでも、現物を解析した物からすれば、子供の戯言にしかならない。未だ研究すらされていない内容は少なからずソーマの博士としての名声を高めていた。

 そんな事もあってか、以前よりも更に研究にのめりこんでいく。リンドウがソーマの顔を見たのは、同じ支部に居るにも拘わらずかなり久しぶりだった。 

 

 

「だとすれば、今後はお前の任務も増えるだろう」

 

「そこは、若い人間に頼るのがオッサンの知恵だろ?」

 

 林道はそう言いながらリンドウは出された冷たいビールを飲んでいた。

 既に時間が時間なだけに少し早いが夕食を兼ねる。そんな考えだったからなのか、ムツミもまたリンドウに出したと同時に頼まれた食事の準備を続けていた。

 

 

「何を馬鹿な話を……そんな事許される訳無いじゃないですか」

 

リンドウとソーマの背後から聞こえる声。2人が振り返るとそこにはアリサが任務が終わったからなのか、書類を片手に立っている。その表情はどこか呆れた様にも見えていた。

 

 

「アリサ、もう終わったのか?」

 

「もう終わったのかじゃないですよ。さっき支部長室に呼ばれて、これを渡されましたから。改めて正式な話は支部長命令で来るそうですよ」

 

 そう言いながらアリサがリンドウに渡した書類はクレイドルに関する書類だった。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            

 まだ草案だからなのか、大よその内容は理解できるが、詳細までは書かれていない。本来であればこんな不完全な物を榊ではなく弥生が渡すとは思えなかった。

 それと同時に一つの可能性がある。そんな取り止めの無い事をリンドウが考え出した瞬間だった。

 少しだけラウンジの空気が変わる。これまでの様に雑多な雰囲気ではなく、どこか引き締まった様に感じる空気。気が付けば食事の準備中にも拘わらず、ムツミもその大元なる場所に視線を向けていた。

 

 

「ソーマ。元気だったか?」

 

「ああ。今日はどうかしたのか?」

 

「これを渡しにきた」

 

 そう言いながら一枚の封筒を渡し、少しだけはにかんだ笑顔が見えていた。

 それと同時に先程の空気が変わった事を理解していた。

 時折見ているからリンドウやソーマは気が付いていないが、真っ白なアルビノ特有の肌は以前にも増して透き通るかの様になっている。それと同時に少しだけ身長も伸びたからなのか、それとも着ている着物がそうさせているからなのか、今のシオは少しだけ浮世離れしている様だった。

 ラウンジには古参ばかりが居る訳では無い。何も知らない新人からすれば、一人の美少女がソーマとリンドウに話しかけている様にしか見えない。誰もがその動きを注視していた。

 

 

「リンドウ。明日の予定はどうなってる?」

 

「明日?特に何かあったとかは記憶してないな」

 

「どうやら今回の件で少しだけ話があるらしい」

 

 ソーマの言葉にリンドウもまた気が付いていた。

 榊であれば態々シオに渡す必要は何処にも無い。しかし、シオが持って来ている以上、誰が何の為にと考える必要はなかった。

 封筒に書かれていたのは日時と時間。態々確認するまでも無かった。

 

 

「じゃあ、また明日だな」

 

「さぁ、行きましょうかシオちゃん」

 

「そうだな。早くいこう」

 

 まるで逃げるかの様にアリサはそのままシオとラウンジを出ていく。唐突に現れたと同時に、そのままこの場から去った事によって、誰もが呆然としたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「忙しいところ済まない」

 

「いや、特に予定も無かったからな。でもすまんなサクヤは急用があるみたいで来れない」

 

「いや、後日改めて話をするから問題無い。今回来て貰ったのは今後の事についてだ」

 

 シオの案内によってリンドウとソーマだけでなく、コウタもまた屋敷に呼ばれていた。

 エイジとアリサに関しては既に来ている為に、3人が到着すると同時にそのまま合流している。

 これまでに何度かここに来ているが、今回に限っては何時もと空気が異なっていた。

 気が付けば無明の隣にはツバキも同席している。

 全員が揃ったと同時に無明が口を開く。何も聞いていなかったからなのか、コウタは少しだけ驚いた表情を見せていた。

 

 元々今の極東支部は3年前に比べると、状況は大きく変わっていた。

 単なる激戦区だっただけの支部が気が付けば3度の終末捕喰を食い止め、今では世界でも上位の支部に変貌している。

 それに関してはコウタも理解している。自身の実家が以前よりも綺麗になっているだけでなく、周囲の建物もまた以前とは違い、小奇麗になっているからだった。

 そんな中で今後の事を言われれば、何かがあるとしか言えなかった。事実その言葉に誰もが真剣な表情を浮かべている。だからなのかコウタもまた真剣に話しを聞く事にしていた。

 

 

「それなら問題は無いが、実際に裏は取れているのか?」

 

「その件なら問題無い。実際にフェンリルの本部、いや、上層部の見解は既に確認している。少なくとも陰謀などは確認出来なかった」

 

「そうか……」

 

 無明の言葉にリンドウは少しだけ安堵していた。これまでに本部が絡む案件でまともな物が何も無かった事が起因していた。

 実際に裏取りまでしている以上はどこにも瑕疵はない。それさえなければ問題無いと判断したからなのか、リンドウはそれ以上の事を聞く事は無かった。

 

 

「少なくとも我々が関知している内容であれば特段の問題は無い。だが、そうなると今よりも格段に負担が増える事になるが、そっち方は大丈夫なのか?今回の件はサクヤにも概要は伝えてある。それとアリサ。今回のサテライトの件はお前が面倒を見るんだ。何かと面倒をかける事になるが良いな」

 

「分かりました。折角なので、キッチリと教えるつもりでやります」

 

 ツバキの言葉にアリサは力強く返事を返していた。

 これまで色々とあったものの、結果的には自己満足だと言われる事も度々あった。

 確かに入植出来た人間は、少なくともアラガミの脅威から怯える心配は完全に除外されている。しかし、入植出来なかった人間からすればどうしてと声を大にして言いたい気持ちは痛い程に理解していた。

 

 精神の安定は自身にも影響を及ぼす。実際に捕喰されない事が生きていく上で重要になっているのは数字が示していた。

 サテライトの建設候補地は基本的にはアラガミが近寄りにくい場所である事が前提となる。

 これが近い場所で新たな建築が可能であれば希望が生まれるかもしれない。しかし、現実は過酷だった。

 こちらの要望を一切無視するかの様にサテライトの候補地は今よりも飛び飛びになっている。幾らクレイドルと言えど、入植予定者をヘリで移動させる訳には行かなかった。

 厳しい対応かもしれないが、一度例外を作れば次々と要望が生まれてくる。そこには純粋な生の渇望があるからだった。

 

 そんな人々からは時には厳しい言葉が掛けられる。

 当初に比べればマシだが、それでも自分達のやって来た事を否定する様な罵倒は心にしこりを残していた。

 今回はそんな苦労をしてきたアリサにとっては少しだけ自分がやって来た事が認めらえれた事は純粋に嬉しい事だった。

 

 

「あの~俺は何で呼ばれたんですか?この話からすると俺とソーマは関係ないみたいですけど」

 

「コウタには新たにやってもらいたい事がある。それと同時に幾つかの任務を兼務してもらう事になるだろう」

 

「因みに、どんな内容ですか?」

 

 流石にコウタと言えどツバキにフランクな態度では望めなかった。

 確かに見慣れてはいるが、それとこれは別の話。事実、本来であれば榊が言うべき事を態々ここで伝える事自体が異例だった。

 極東支部として考えれば悪い話ではない。そう考えた時だった。

 

 

「今回の件はあくまでも独立支援部隊としての考えだ。確かに現状は施設を極東支部に置いているが、本来であれば別の組織として考える。それが今回の提示した内容の全てだ」

 

「って事は極東支部には居られないって事ですか?」

 

 初めて聞いた内容に驚くと同時に不安もあった。離れるとなれば現状の第1部隊がどうなるのかだけでなく、自分の住んでいる場所も離れる事になる。幾ら部隊長をやっても、クレイドルに所属してもコウタのゴッドイーターになった根本は今もなお変わっていない。

 勿論、自分だけが別れるとなればそれ以外の要因もある。そんな事が過ったからなのか、コウタの表用は僅かに曇っていた。

 

 

「それは問題無い。あくあでも今回のこれは話の概要であって、実際には今と何ら変わらない。だが、今後に関してはクレイドルとしての組織を拡大すると同時に外部からも人材を多数導入する。コウタ、お前はそんな人間に部隊長としての心構えや実戦を教えるんだ」

 

「俺がですか?」

 

「私が何も知らないと思ってるのか?実際にマルグリットやエリナ。最近ではエミールもそろそろ成果が出ていると聞いてるぞ」

 

 ツバキの言葉にコウタも改めてここ最近の状況を思い出していた。

 確かに第1部隊としても活動はしているが、実際に週の中で数えるほどしか集まっていなかった。ここ最近でもマルグリットと任務には行ったが、それ以外のメンバーはエリナとエミールでは無かった。

 意識はしてなかったが、明らかに今考えると違和感だけが残る。まさかの回答にコウタはどう答えれば良いのかを考えていた。

 

 

 

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