神喰い達の後日譚   作:無為の極

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第103話 新たなる出発

 榊が北斗に顛末を伝えてから、予定通り1週間であの忙しさから解放されていた。

 クレイドルの適性試験とは言え、アラガミが出てくる量は何も変わらない。そんな事もあってなのか、働いてもらった人間は少しだけ羽を伸ばすかの様に休暇を言い渡されていた。

 

 

「何だかすっごく疲れたよ~。出来る事なら暫くは良いかも……」

 

「そうですね。思ったよりも疲労が溜まりました」

 

 休暇とは言え、アナグラに居ても疲れが完全に抜ける事は無かった。一度増えた人数は、そう簡単に減る事は無い。

 今は静寂を保っていても、夕方になれば人が一気に押し寄せる。これでは何時もと同じ状況でしかなかった。

 

 

「でも、休暇を貰ったは良いけど、どうしようか?このままここに居ても時間が勿体ないよ」

 

「だったら外部居住区に行ってみたらどうだ?行けば行ったで多少は退屈をしのげると思うが」

 

「確かにそれもそうなんだけど……」

 

 ラウンジにはナナとシエル、リヴィの3人が珍しくソファーに座って何となく過ごしていた。

 元々大きな予定があるだけでなく、普段やっている教導も訓練室のスケジュールが空いていない。このまま今日はどうしようか。そんな空気が漂っていた。

 

 

「あ、アリサさん。おはようございます」

 

「おはようございます……って珍しいですね。どうしたんですか?」

 

「実は突然休暇を頂いたんですが、どうしたものかと思いまして」

 

「それなら聖域の作業はどうですか?」

 

 時間を持て余した3人の目にはこれからの予定をどうしようかと考えていたアリサが目に入っていた。

 確かにアリサが言う様に何もやる事が無い状況はある意味では珍しかった。時間に余裕があれば聖域での農業に時間を費やす事を考えたものの、既に幾つかの収穫が完了している為に、聖域の農作業もひと段落ついてた。

 事実、ジュリウスはこの休暇に肥料の配合を研究すべく色々な書物を読みふけっている。北斗とロミオ、ギルに関しても個別の教導を予定しているからなのか、ここに姿は無かった。

 聖域も訓練室も空いていない今、せめてアリサなら何か手伝えることは無いのだろうか。そんな考えもそこにあった。

 

 

「収穫が終わったばかりで今は何も無い。ジュリウスも肥料の配合を研究している。訓練室も空いてないのでどうしたものかと考えてたんだ」

 

「そうでしたか……」

 

 リヴィの言葉にアリサも少しだけ思案していた。

 今回の休暇はクレイドルには殆ど関係無い為に通常営業している。突発的な任務やクレイドルの仕事を手伝おうにも神機は現在オーバーホール中。であれは外に出る事すら厳しい状況だった。

 特に最近に関しては厳しい任務が続いた関係で神機のオーバーホールは事実上の支部長命令。そんな事も今回の状況に拍車をかけていた。

 

 

「そんな時間があるなら、少しだけ時間を貰えないかしら?」

 

 気が付けばそこには穏やか笑みを浮かべた弥生が珍しくタブレットを片手に立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません。こちらに目線をお願いします」

 

「そこでもう少しだけ屈んで下さい」

 

「リヴィさん。少し表情が硬いので、もう少しだけ笑顔でお願いします」

 

 先程までどうしようかと悩んでいたはずの3人は、後悔と同時に僅かに疲労が滲んでいた。

 この少し前まではどうしようかと悩んでいたはず。今の3人はあの時どうして断らなかったんだと一瞬だけ悩んだが、その考えは直ぐに消え去っていた。

 それぞれがカメラの向こう側に視線を動かし、少しだけ笑みを浮かべている。穏やか内心とは裏腹に、内面では大量の冷や汗をかく程だった。

 次々と飛ぶ指示を受けながらギリギリのラインで笑顔を作る。既に羞恥心は欠片も存在していなかった。

 

 

 

 

 

「丁度良かった。時間があるなら少しだけ貰えないかしら?特に制限はないから気楽に考えてくれると助かるんだけど」

 

「それは構いませんが、一体何をするんですか?」

 

「そんな大事じゃないんだけど、少しだけこっちも頼まれたのよ。広報誌の仕事なんだけど良いかしら?」

 

「あの、広報誌の仕事ってどんな事するんですか?」

 

 フェンリル本部が発行する広報誌は、これまでに何度も極東支部の事や他の支部の事を面白可笑しくつづった内容を提供していた。

 当初はペラペラだった広報誌は気が付けば既にかなりの厚みになっている。

 内容は多種多様ではあるが、これは既に広報誌ではなく月刊誌の様になりつつあった。

 

 極東支部では弥生がこれを取り仕切っている。既に何度かグラビアとしての提供をしている為に、極東が特集される際には増刷される事が殆どだった。

 事実、ナナだけでなくシエルもまた広報誌には何度か出ている。弥生が口にした広報誌の言葉に少しだけ警戒をしていた。

 

 

「そんなに気にする様な内容じゃないの。今ブラッドが手掛けている農業やここ最近のクレイドルに関しての記事だから、大事じゃないのよ」

 

「そう……ですか」

 

 ニッコリと笑みを浮かべる弥生の表情にナナだけでなくシエルも少しだけ警戒していた。

 これまでそれ程じゃないと言われて引き受けたまでは良かったが、結果的には大体的な扱いになってのは一度や二度じゃない。勿論、何時もの自分達とは明らかに違っている為に、身内は笑うが、周囲は違う目で見ている。

 撮影そのものは何時もの格好ではない為に満更ではないが、その後の対応が何かと面倒でしかなかった。

 

 時間さえあれば色々と極東支部に問い合わせが殺到する。一部は非公開になっているが、撮影時の黒い腕輪は事実上の身元を公開しているに等しかった。

 次々と届くメールにカウンター作業が中断される。初めの頃はフランだけでなくウララやテルオミもまた手一杯の状況が続いたのは記憶に新しかった。

 

 

 

「丁度、今日がその日だったんだけど、少しだけ手伝ってもらえないかしら?お礼もさせてもらうから」

 

 弥生の言葉にナナとシエルは少しだけ悩んでいた、確かに時間が時間なだけにこれからの予定は皆無となっている。特段やるべき事がないならば用事を作るのが当然ではあったが、今日に関してはその予定を作る事すた困難だった。

 神機がなければバレットの研究も早々出来ず、かと言って教導は受けられない。

 聖域の作業も現在は休止となっている。つい先ほどまでどうしようかと悩んでいたばかり。既に言い逃れが出来にくい事態は考えるまでも無いほど周到に練られた罠の様だった。

 

 

 

 

 

「これで最後です。お疲れ様でした!」

 

 カメラマンの声が響くと同時に、嵐の様な撮影会は無事に終了を迎えていた。

 気が付けば撮影のスタッフは既に撤収の準備を始めている。時間そのものはそれ程かかっていないが、それでも短時間での集中は何時ものミッション以上の疲労を作り出していた。

 

 

「は~何だか一気に疲れた」

 

「流石に次回は勘弁してほしいですね」

 

 今回の撮影で一番気疲れしていたのはナナとシエルだった。

 以前にも何度かやった事はあったものの、ここまで激しくやった記憶は何処にも無かった。

 それに対してリヴィは何時もと何も変わっていない。恐らくは今回の撮影で使用したのが着物だったからなのか、何時もと変わらない表情を浮かべていた。

 

 

「そう言えば、リヴィちゃんは全然疲れてないみたいだね」

 

「そうだな……多分、撮影に使ったのが着物だったからだろう。舞踊で慣れてるからな」

 

「そっか……やっぱり慣れも必要なんだね。確かにここに来てから初めて着たけど、動きがちょっと…ね」

 

「私も最初からこうだった訳じゃない。何度もやっていく内に慣れただけだ」

 

 普段の行動で着物を着る機会は早々なかった。

 ただでさえ、ミッションの際には動きやすい服装でやっている為に、着物を着るケースは早々無い。現時点で着物らしい服装をしているのはロミオだけ。それも羽織だけなので、厳密には着物とは言い難い物があった。

 しかし、これが普段になれば話は大きく変わる。屋敷では着物や浴衣が当然な為に、リヴィもそれ程気にした事はない。寧ろ今ではこれが普通になりつつあった。

 

 

「偶に着る程度で私は良いかも」

 

「撮影だと仕方ないだろうな」

 

 気が付けば残っているのは自分達と数人のスタッフだけ。このままここに居ても仕方ないとばかりに、3人は着替える為に移動していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「労働の後のご飯はやっぱり格別って感じだね」

 

「そうですね。ある意味ではこれもまた変わった体験なのかもしれませんね」

 

「体験って何してたんだ?」

 

 撮影のあとは屋敷で報酬としての食事が用意されていた。

 元々3人は聞いていた為に当然の様に足を運んでいたが、ロミオ達は特に何も聞かされていなかったからなのか、突然の事に少しだけ戸惑いを見せていた。

 

 元々今日の休暇は突発的な物ではあるものの、実際には今後の展開を大いに含んだ結末でしかなかった。

 今回の詳細に関しては特段何も聞かされていない。しかし、これまでにアラガミを討伐した事位しかなかった人間が突如として人物を観察しろと言われば、確実に何時も以上の集中を余儀なくされていた。

 実際にが自分達が感じた事をそのまま報告しているだけ。最終日に聞かされた事実はブラッドに驚きを与えたままだった。

 そんな疲労を抜くはずの休暇ではあったものの、結果的には何時もと大差ない日常を過ごしていた。

 

 

「さっきまで撮影だったんだ。何でも広報誌の撮影だとは聞いているが、詳しい事までは分からない」

 

「そっか。でも、広報誌って事は何時ものあれだよな。今回は何をするんだろう」

 

 そんな事を言いながらロミオは揚げたての天麩羅を口にしていた。最近になって海洋資源が手に入る機会が多くなったからなのか、キスの天麩羅が目に留まっていた。

 身が柔らかくなっている為に、骨があっても気にならない。当たり前の様に塩を付けたそれは、また何時もの味わいとは違っていた。

 そんなロミオを横目に一人だけ疑問を浮かべていた人間が居た。

 間違い無くロミオの言葉の意味を理解していない。だからなのか、浮かんだ疑問はそのまま口から漏れ出ていた。

 

 

「ロミオ、何時ものあれとは何だ?」

 

「あれ?広報誌は知ってるよな?」

 

「それがどうかしたのか?」

 

 未だ理解が及ばないリヴィに対し、ロミオではなくナナとシエルが驚いた表情を浮かべていた。

 広報誌は基本的に全世界にある支部に配布される物。その中で毎回必ず支部の写真が撮られていた。

 簡単な案内からそれぞれの戦績など通常であれば載せる必要が無い物までが記事になっていた。

 そんな中で一番の人気が各支部の看板のグラビア。

 

 他の支部でもそうだが、基本的には見た目を重視する傾向が多かった。

 戦績に関しては他の支部と切磋琢磨する為と言った大義名分があったが、ここ極東ではそんな事など意にも介さない。既にアリサやヒバリ、リッカに関しては、ブラッドが来る前まではその3人が担当していた。

 

 

「あの……撮影は基本的には広報誌に必ず掲載される物なんです。なので、撮影の際に少しだけメイクだとか色々とされたのはその為なんです」

 

「それは……本当なのか?」

 

「あれ?ひょっとして知らなかった……の」

 

「いや……多少は知っていた……はずだったんだが」

 

 シエルの言葉にリヴィの表情が僅かに曇る。

 確かに写真は撮られたがどんな目的に使われるのかを考えてしまうと少しづつあせりが出てくる。まさかの回答にリヴィは内心滝の汗だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「当初の予定よりは残ってるみたいだね。流石に今回は勝手にしろとは思わなかったみだいだね」

 

 屋敷でブラッドが宴会に勤しむ頃、榊はこれまで採取したデータやブラッド、他からも上がって来たもの全てに目を通してた。

 目立つような素質がある人間ならば、最初からここに来る事は早々に無い。あくまでも現時点での状況になる為に、重視するのはその伸びしろだった。

 

 幾ら歴戦だと触れ込んだ所で、今回の最終目的はあまりにも規模が大きすぎていた。

 本部からの提案が無ければ、このままの状態を維持しながら拡大していく事になる。

 そうなれば任務の中には当然ながら交渉までが含まれる事になっていた。

 

 戦闘だけに能力が偏れば、今度はクレイドルの計画が破綻する。幾ら資本がある程度注入出来ると言っても、結果的には最低限の資質は必要不可欠だった。

 今回のこれと同時に、既存の物も一新する必要がある。気が付けば弥生が用意した緑茶は既に熱を完全に失っていた。

 

 

「当然でしょうね。ですが、どこの支部もそうですが、基本は低階級の人間が多いですね」

 

「それに関してはある程度は見込んでるからね。実際に本部あたりの尉官級を寄越されるよりは余程健全だろうね」

 

「そう言われればそうですね」

 

 基本的には尉官級までなれば実戦だけでなく、それ以外にもやるべき事は多くなっていく。

 実際には部隊運営は曹長レベルに任せ、自分達はそれ以上の事が求められてくる。

 決して不要とは言わないものの、やはり無駄にプライドだけが高い人間は最初から必要なかった。

 各支部から送られた人物像を次々と選別していく。気が付けば当初に見込んでいた数よりも大幅に減らしていた。

 

 

「それと、こちらも少しだけ申請が必要になるね」

 

「既に下準備は完了しています。後は正式に手続きに入るだけです」

 

 榊の言葉に弥生は笑みを浮かべながら事前に用意していた辞令書を榊に提出していた。

 これまではそれ程重視する事はなかったが、今後はそう簡単に済ませる訳には行かない。だからなのか、それ以降の行動は目を見張る程だった。

 

 

「そうかい。じゃあ、皆の日程を調整してくれるかい?」

 

「その様にさせて頂きます」

 

 弥生に指示を出すと同時に、榊も少しだけ椅子に深く座り込んでいた。

 この計画は元々は些細なことが発端となり今に至っている。しかし、いざ実施しようとした場合、当人の資質も勿論だが、それ以上に何事にも負けない気持ちと確固たる信念が必要とされている。

 これまでにも何度か自分の論文から新たな未来が切り開かれた事は何度もあったが、今回の様に無の状態からの出発は一度も無い。だからなのか、榊もまた珍しく心が躍っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普段であればどこか殺風景な会議室は、何時もとは様相が大きく異なっていた。

 実際にこの部屋が使われた事は数える程しかない。これまでの殆どが、何らかの危機的状況の際に使用されるか、それとも余程の事でしか使われていなかった。しかし、今回はそんな危機的状況下での使用では無かった。

 事前に下準備が完了していたからなのか、部屋の中は穏やかな空気が流れていた。

 

 

「では、今回の事例によって第1次クレイドル計画の任命式を執り行う。呼ばれた人間は前に出るように」

 

 現在は産休中だったが、今回の件で臨時に復帰を果たしたツバキの声は会議室内に響き渡る。

 既に何度かの試験を終えて、残ったのは結局10名ほどだった。勿論、尉官級では無い為に純白の制服ではない。

 しかし、今後の発展の状況次第ではクレイドル尉官の制服が与えられることになっていた。

 

 色々な適性を持った人間でなければ未開地の開拓は出来ない。勿論、ゴッドイーターとしてのアラアガミの討伐は最低限の事。そう考えると第1次に任命された人間は責任重大だった。

 先人を見て後人は学んでいく。呼ばれた人間誰もが緊張に包まれていた。

 

 フェンリルに於いてはクレイドルと言う組織は色々な意味で注目を浴びていた。

 サテライト計画に始まり、新たなアラガミの討伐やその研究。同じ組織内にあるはずのそれにも関わらず、今回に至っては極東とは違う地域で展開される事はが事前に知らされていた。

 まだ見ぬ大地で新たな種を蒔く最初の第一歩。それがどれ程過酷で大変な事なのかは、極東に居る古参の人間の誰もが知っていた。

 そんな実績を基に新たに地域を拡大していく。困難だけがあるのか、それとも最初よりも受け入れられるのかはまだ誰にも分からないままだった。

 本来であればここまで仰々しい事はする予定では無い。ただ、今回に限ってだけは本部主導で決定していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ~これがあの時のですか」

 

「成程ね。確かにそれなら、らしいだろうね」

 

 アリサが広報誌を見ていると背後からエイジの声が聞こえていた。

 今目にしているのは、あの時の任命式の記事。今回の件は元々アリサ達は殆どと言って良い程に大きな事はしていなかった。

 やったのは精々が交渉の仕方や住人の考え方をレクチャーしただけ。実際にサテライトの建設に関しては一切何もしなかった。

 

 サテライトに関しては当初は全て自分達でと考えた時期もあったが、結果的には良く知った人間がやった方が時間も労力も大きく変わる。ましてやそれがどれ程時間のゆとりを生むのかを身を持て経験していた。

 それと同時に軌道に乗った後は一気に計画が進んで行く。それが今のクレイドルの基本となっていた。

 それと同時に、今回は少しだけ極東の色を隠していた。これは偏に本部の極東に対する介入を軽減する為の措置だった。

 アリサだけでなくエイジやリンドウも気にしていないが、フェンリルの上層部は体面を気にしている。

 これは弥生を通じて出た無明の言葉に従った結果だった。それを彩るかの様に何時もの様にアリサやヒバリがグラビアには載っていない。ブラッドの3人の艶やかな着物姿が広報誌を彩っていた。

 

 

「お二人さん。ここは公共の場だぞ。少しは自重しろよ」

 

「何言ってるんですか。これは普通ですから。それとも何ですか?早速大尉になったんで上司風でも吹かしたつもりですか?」

 

「あのなぁ……俺だってなりたくは無かったんだよ。って言うか、アリサも同じだろ?」

 

 何時もの距離感だったはずが、周囲からはそうは見られていなかったのか、リンドウの声にアリサだけでなくエイジもまた振り返っていた。

 今回の件で極東支部のクレイドルもまた少しだけ変化が出ていた。

 一番の変化はそれぞれが昇格した事だった。リンドウとエイジはこれまでの中尉から大尉へ。アリサ、コウタ、ソーマはそれぞれが中尉へ昇格していた。

 

 基本的に大尉になれば戦闘だけでなく対外的な部分も増えていく。それは偏に新たに出来た組織に関するフォローの一環だった。

 事実上の未開地での開拓は人的にも資金的にもかなりの普段が発生する。

 万が一の事を考えた場合に、中尉の権限よりも大尉の権限の方が何かと便利だからと判断された結果だった。

 開始当初は夢物語だったそれは、漸く今の状況で夢では無くなりつつある。これからどんな芽が芽吹くのかはまだ先の未来だった。

 

 

 




 これで一旦は完結とします。
 基本的には番外編にあたるので、何か新しいネタがあれば更新はするつもりですが、今までの様に定期的な更新にはならない予定です。

 前作の『神を喰らいし者と影』より今回の『神喰い達の後日譚』を含めて2年以上の連載となりました。これまでありがとうございました。


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