神喰い達の後日譚   作:無為の極

146 / 158
第146話 成長 (後篇)

 以前の組織であれば、部隊が違えど何らかの形で目にする機会は幾度となくあった。だが、ここ近年に関してはその限りでは無かった。

 クレイドルの主導するサテライト計画。それがある意味では極東支部の方針を大幅に変更する事になっていた。元々人類の守護者と言う位置付けである以上、ゴッドイーターの配備は当然の事。これが従来のアナグラでだけであれば、それ程珍しさを感じる事は無かった。

 

 人類救済と命の安寧の為にゆりかごの意味を持つクレイドルはこれまでに無い程にその動きを活性化していた。一番の要因は拠点を設ける為の守護者としての位置付け。元々クレイドルの主要な人間は旧第一部隊だった。

 元々スコアの上位の人間が動く以上、アラガミの出没に対しては誰もが危機感を持ち合わせていない。それ程までに隔絶していた。

 

 第一部隊はどの支部でも事実上の顔としての役割を持つ。だが、クレイドルに関してはそに限りでは無かった。出来る事なら表舞台ではなく裏で支える存在になりたい。ひっそりと活動したのはそんな意味合いもまった。

 だが、今の時代からすればある意味では希望とも言える存在。事実上の無償の行為とも取れるそれは、人々の心の支えとなっていた。

 当たり前の事だが、サテライト計画が計画通りに進めば、次に待っているのはその維持。そこに白羽の矢が立ったのはタツミを頂点とした防衛班だった。当然ながら人類の拠点が拡大すれば、それだけ負担は大きくなる。その結果として、タツミ以外の隊長がアナグラに顔を出す事は稀だった。

 

 

「焦った所で何も変わらないのは間違いないわね。でも、上を目指すその気持ちが純粋なら大丈夫よ」

 

「そうなんでしょうか………」

 

 エリナは普段は話す機会が少ないジーナに自分の気持ちを吐き出していた。これがアリサで無かったのは、偏にアリサもまた今の境地に至るまでにどれ程の苦難を乗り越えたのかを何となくでも知っていたからだった。

 そもそもゴッドイーターの価値は対アラガミであって、それ以外には何の価値も無いと言っても過言ではない。それ程までに分かりやすい物だった。

 そう考えるとアリサはどちらかと言えばエイジやナオヤの様な教導教官の部分に近い。仮に自分の意見を口にした所で宥められる可能性が高かった。だが、ジーナに関しては状況が異なる。当初からの宣言通り、アリサは既に身支度を整える為にこの場から離れていた。

 

 

「参考に聞くけど、アリサとしてはどう考えてるの?」

 

「私の考えですか?」

 

「ええ。本当の事を言えば、教導をする側からの観点で聞かせてもらえると有難いわね」

 

 エリナとの会話だったからなのか、アリサはそれ程深く考える事は無かった。クレイドルの中でが各々の特性を考慮して作業の分配が為されている。教導の部分に関してだけ言えば、完全にアリサの管轄から外れていた。だからと言って、何知らないと放置するのは簡単な話。しかし、アリサの中で、その言葉は無に等しかった。

 

 

 

 

 

「私は教導教官をした経験が無いので、私の主観になると思いますが………」

 

 一言だけ自分の事だと前置きしてから、アリサは改めてこれまでの事を思い出しながらそれを口にしていた。実際にクレイドルでの活動に於いて、階級そのものはそれ程必要では無い。曹長以上としているのは、偏にその場に於いての判断が常に要求されるから。これが新兵や上等兵であっても実際には問題にはならない。だが、建前としてはそう言う訳には行かなかった。

 

 サテライト拠点での資材の不足が起これば何らかの措置が必要とされる。当然ながらその際に必要なのはフェンリルでの序列。誰もが階級そのものに価値を見出していない訳では無く、結果的に資材やそれ以外を提供する事によって自分の置かれた立場が危うくなる可能性だった。

 アリサだけでなく、旧第一部隊のメンバーは誰もが尉官の為に、依頼をしても断られる可能性は無かった。元から第一部隊である時点で他の部隊以上に実力があるのは言うまでもなく、また、これまでの活動を考えれば口を挟める人間はいなかった。

 勿論、その都度階級や立場を使う様な事はしていない。必要になるにはそれだけの理由があり、協力してくれた際には同じだけの都合もしてきた。お互いの関係性を損なう事無くこれまでやってきた事をそのまま今も続けているだけに過ぎなかった。

 

 ジーナから話を振られたまでは良いが、その部分に対しての言葉ではない。事実、アリサもまたエリナが何を考えて上を目指すのかを知っている訳では無い。自分に出来るのはクレイドルの組織とその内容。説明をしながらもエリナの疑問に答える事が出来ているとは思えなかった。

 

 

「……私個人としては階級は外部に対する物であって、ここでは何の役にも立っていないんです。それに、極東支部の管轄であれば誰だって実力が全てだと考えてますから」

 

「アリサの意見は私も賛成ね。実際にここでは外部からの階級なんて何の役にも立たないんですもの」

 

 ベテラン二人の言葉にエリナもまた自分の考えと向き合うしかなかった。漠然と目指す事は悪い訳では無い。ただ、それが何なのかを明確に理解する必要があった。役職に就くだけでなく、部隊を預かるプレッシャーがどんな物なのかは多少なりとも自覚している。少なくともエリナの中では自分の理想とするそれを見つける事が先決だった。

 

 

「だからと言って常に考えすぎるのは疲れますから、時には息抜きも必要ですよ」

 

「あら?貴女がそんな事を言うなんて……少しは落ち着いたのかしら?やっぱり既婚者は違うのね」

 

「そ、そんな事は……まあ、多少はありますけど」

 

 まさかジーナから言われると思わなかったからなのか、アリサは珍しく狼狽えていた。実際に揶揄われる事は多々あるが、その殆どはリッカやヒバリ。まさかジーナに言われると思わなかったからのか、アリサはお風呂ではない熱を顔に感じていた。

 

 

「でも、楽しく過ごす事が出来るのも気分転換にはなるわね。エリナもアリサ達を見習って少しは気分が晴れる様な事をするのも悪くないわよ」

 

「私も……ですか?」

 

「そう。肉体だけじゃなくて精神にも休息は必要なの。それが出来て初めて一流と呼ばれる所に行けるわ。そうなれば勝手に数字はついて来る。第一部隊ならマルグリットもいるし、ブラッドやオペレーターならフランやウララが居るわ」

 

 ジーナの言葉にエリナは改めて考えていた。アリサ達がラウンジだけでなく、屋敷でも何かと集まっている事は何となく知っている。本当の事を言えばエリナもまた多少なりとも関心はあったが、あの中に行きたいとは思わなかった。

 三人で集まれば生々しい話になる事も少なくない。以前に何となく聞こえた話がそれだったのは、まだ記憶に新しかった。

 

 

「詳しい事は知らないけど、ナオヤは既に申し分ないって判断をしたなら、後はそれ以外の事だけよ」

 

「ジーナさん。どうしてそれを?」

 

 エリナが驚くのは無理も無かった。実際い教導の内容に関しては各自の情報になる為に、本人以外には知る術はないはずだった。ましてやジーナは普段はここではなく、サテイラト拠点の一つを任されている立場。エリナの情報を知るはずが無かった。

 だかこそ、その感情を隠す事は無い。ジーナもまた、その表情から察したからなのか、種明かしを決めていた。

 

 

「一般の部隊長権限だと分からないわ。ただ、拠点防衛や佐官級の人間であれば現在の状況を知る事が出来るのよ。とは言っても、今の現状だとエリナだけなんだけど」

 

 ジーナの言葉の意味は分かったが、今度は新しい疑問が出てくる。事実、上等兵の枠組みであれば自分と同じ立場の人間はごまんと居る。ましてや中には自分よりも戦果を挙げている人間も多いはずだった。そんな中で自分だけが注目される。その意味を正しく理解出来るだけの材料は無かった。

 

 

「念の為に言っておくけど、他の皆もある程度の実力つ数字は出てる。ただ、その殆どが教導を除いた物。今の中でそれをクリアしているのはエリナだけって事」

 

「教導って………まさかとは思いますが……」

 

 ジーナの言葉にエリナは先程までナオヤから教導を受けていた事を思い出していた。

 あの時聞いたのは座学の面での話。実技そのものに関しては咎められる事は無かった。

 その瞬間、ジーナの言葉を理解する。この極東支部に於いては実力が全て。そんな中で上位の階級を目指す人間は本来であれば実力を示す所から始まるはずだった。だが、実際にそれをクリアしているのはエリナだけ。後は座学の面でのクリアだった。

 

 座学と言われてもそれ程難しい話では無い。単純に戦略やアラガミの特性面だった。

 弱点となる部位やその特徴。万が一の対処の方法は実戦に長く勤めれば誰もが知る程度の内容。そしてスコアに関しても時間がかかっても小型種や中型種だけを討伐してもポイントが積み上がるからだった。

 だが、エリナに関してはその限りではない。これまでにも幾度となく階級に見合わないミッションに出向く事があった。勿論、第一部隊だけの物では無い。そう考えればエリナが他のゴッドイーターに比べて頭一つ抜きん出ているのは当然だった。

 エリナ自身は常にその環境下での戦いの為に気が付かない。それが当たり前の世界で戦ってくたからだった。

 

 

「エリナの考えている事で正解よ。尤も、以前ならそんな座学の事なんて後回しだったんだけどね」

 

 誰かの事を暗に言っているからなのか、ジーナは僅かに笑みを浮かべていた。脳裏にあるのは分不相応なアラガミを常に狙いながら思った結果にならない一人の隊長。仮に今の制度であれば確実にその部分で撥ねられるのは確実だった。だが、これまでの実績によって今では立派に隊長をしている。そんなジーナをエリナは不思議に思っていた。

 

 

「済みません。私はそろそろ出ますので」

 

「そうね。私も少しだけ予定があるから、ここで失礼するわね」

 

 二人共予定があったからなのか、この場には改めてエリナだけになっていた。誰も居ないが故に、改めてこれまでの事を反芻する。心身ともに鍛えてこそ、初めて胸を張っていけると考え居てた。先程までとは違い、エリナの眼に力が宿る。自分にできる事が何なのかを改めて感じ取っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば、珍しく焚き付けたらしいね」

 

「何だ。もう聞いたのか?」

 

「まあね」

 

 ラウンジではなく食堂には珍しい顔が揃っていた。元々ラウンジに関しては、エイジも非番となっている。そうなれば食堂に顔を出す必要性は何処にも無かった。

 

 

「実際に技量だけを見ればもうかなりの位置になってるんだが、後は実績がな……」

 

「成程。そう言う事」

 

 教導教官の片割れとも言うべきナオヤとエイジが食堂を選んだのはその事についてだった。部屋で話をしても良かったが、それ程機密と言う程ではない。一個人の数字に関する事なだけで、一定上の役職者であれば確認する事が可能だからだ。周囲に居るのはまだ新兵ばかり。これがエリナと同等レベルの人間が居ない事を確認したが故の事だった。だからと言って立場上、個人名は出さない。まだ秘匿する必要があったからだった。

 

 

「実際に、お前が部隊長だった頃と今は完全に違うからな。一概に実績だけってのも難しいんだよ」

 

「確かに………」

 

 ナオヤの言葉にエイジもまた改めてこれまでの事を思い出していた。まだクレイドルが発足する前の状況であれば、エリナの階級もさることながら、部隊の一つもと言った事が話題に出る可能性があった。だが、今の様に確立されたシステムでは余程の事が無い限り、その話が出る事は早々無い。ナオヤだけでなくエイジも理解しているからなのか、細かい事を話す事無くそのまま終始していた。

 

 

 

 

 

「純粋培養が悪いとは思わないが、このままってのもの問題があるぞ」

 

「確かに。でも、今のやり方を弄った所でメリットは何も無いしね。それか、もう一段教導を引き上げるかじゃないかな」

 

「まあ、そうなるよな」

 

「後は本人に確認する事を前提で良いんじゃない?」

 

 教導教官の立場で考えれば誰もが殉職する事を望む者は居ない。ましてやエリナの様に年齢がまだ低めであれば尚更だった。だからと言って目に見える特別扱いをする訳にもいかない。その前提として、まずは本人に確認する必要があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エリナが、ですか?」

 

「ナオヤの話だと、そうなるね。アリサはどう思う?」

 

 何気ない日常の中で、エイジは不意に自分達以外の側の判断を知りたいと考えていた。

 実際に部隊長に限った事ではないが、階級が上がれば自然と判断すべき事は増えていく。ましてや部隊ともなれば部下の命を預かる事にも繋がる。自分達の意見だけでなく、第三者としての視点からも確認する必要があった。

 

 

「そうですね……特に思い当たる事は無いですが、可能性としてであれば時間的な物ですか」

 

 アリサの言葉にエイジもまた言わんとする部分を理解していた。この極東に於いてはそれ程重視されない点。一つは当人の年齢だった。他の支部と比べれば、極東支部の平均年齢はかなり低い。まだエリナがゴッドイーターになった当時は明らかに低すぎると思わる部分が確かにあった。

 だが、戦闘技術に年齢は関係無い。常人とは違い、ゴッドイーターの肉体はそんな些細な事を凌駕していた。しかし、見た目とそれが必ずしも一致するはずが無い。最初から極東支部の所属であれば問題無いが、他からの転属や一時的な着任となれば話は別だった。

 ここに来る人間の大半がそれなりの階級を持っている。そんな中でも自分よりも明らかに年下の人間が同じ階級となれば、そこから発生するトラブルが何なのかは考えるまでも無かった。

 

 世間から見ればどうでも良い『嫉妬』。だが、それを重視する人間からすれば堪えられない物があった。幾ら戦場での戦闘方法や討伐スコアが劣っていも、それしかない人間は折れる事をしない。下手をすれば不協和音の元にすらなる可能性があった。クレイドルの様に隔絶した何かがあれば話は別。だが、今のままでは何らかのトラブルに発展する可能性が否定出来なかった。

 

 

「中々難しいね。特に見えない物ってさ」

 

「仕方ありません。ですが、エリナの向上心をそのまま腐らせるのは勿体ないですよ」

 

「となると、ツバキ教官に相談だね」

 

 

 

 

 

 二人の中でもある程度の道が見えているからなのか、その後の事に関しての根回しは早かった。元々年齢と階級を一致させる規定はフェンリルにはない。結果的に極東の人間の方が討伐スコアが高い為に昇格が早いだけだった。

 当然ながらリスクもある。相応のアラガミと対峙するのであれば、その分だけ自らを危険に晒す事になる。幾らエイジと言えど、横槍を勝手に入れる訳には行かなかった。

 実際には違っていても、表面上はクレイドルと部隊運営は別物。ミッションに関してはその限りではないが、少なくともクライドルとブラッドは他の部隊に比べれば、高難易度ミッションに赴く事は多かった。要求されたミッションで実績を積めば、文句を口に出来る人間はほぼ居なくなる。後は打診するだけだった。

 

 

「成程。お前はそう考えているんだな」

 

「はい。まだ本人には言っていませんが」

 

「そうだな。今後の事もある。一度コウタにも打診しよう。だが、技術的な部分はどうなんだ?」

 

 エイジの提案にツバキもまた納得する部分が多分にあった。ツバキの目から見ればエリナはまだ及第点には遠い。だが、今の技術をたたき台として考えれば悪い話しではなかった。常にアラガミとの生存競争は熾烈を極める。アラガミの根絶は無理でも、その可能性を僅かにでも低下させ、人類の最悪の未来を回避する事を考えれば悪い話では無かった。

 

 

「ナオヤの話だと今は本人が気が付かないレベルで引き上げているとの事です。そろそろ本人も気が付くんじゃないかとは言ってましたが」

 

「そうか。階級に関しては直ぐには難しいが、それでもこれまでに無い期間で可能性が上がっているのは事実だ。後はお前達で上手くやるんだ。私達は下から上がってきた情報だけで最終的には判断するだけだからな」

 

「信用されてますね」

 

「お前やナオヤがこれまで築き上げた実績だ。誇っても良いぞ」

 

 ツバキの言葉にエイジもまた真剣な表情を浮かべていた。各自の見極めをどうやってするのかは本人ではなく教官がすべき事。資格こそ無いが、エイジに関しては既にそれを承認するだけの実績があった。そんな人間からの問い合わせである以上、ツバキだけでなく支部長の榊もまた疑問を持つ事はしない。それ程までに今の極東はゆっくりと世代が交代し始めていた。

 エリナに限った話ではなく、それが適正になっていれば、誰もが同じ結果になる。それ程までに今のシステムはゆっくりと変貌していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、エリナ。お前、今よりも上に行きたいと思ってるか?」

 

「どうしたんですか急に?」

 

「どうしたもこうしたも無い。実はツバキ教官から少しだけ打診があった。仮にエリナ自身が今よりも上を目指す気持ちがあるなら、支部としてもある程度のバックアップはするってさ」

 

「ツバキ教官がですか?」

 

「嘘では言わない」

 

「今回の件は第一部隊の中でも判断すべき事なの。私もコウタから聞いたけど、今よりも上を目指すなら、第一部隊だけでなくクレイドルも視野に入れたらどうかって事」

 

「私が、クレイドルに……」

 

 コウタではなくマルグリットの言葉に反応したからなのか、コウタの表情は何とも言えない状態になっていた。勿論、忌避感は無い事は知っているが、それでもどちらに信用度を向けているのは分かる。マルグリットも内心では苦笑しているが、今はそんな事よりもエリナの気持ちを優先させていた。

 

 

「勿論、直ぐって訳じゃないの。本当の事を言えば、今の階級のままだとエリナにとってはマイナスになるかもしれないって事」

 

「私は階級には拘ってませんけど」

 

「それでもよ。何だかんだとここは恵まれてる。エリナも知ってると思うけど、他から来た人でも見た目と内容が合わない人っているでしょ?その部分よ」

 

 マルグリットの言葉にエリナもまた漸く言葉の真意に気が付いていた。実際に今のエリナの階級とスコアは見合っていない。勿論、指揮などの実力は未知数ではあるが、真っ当な隊長の下では、それなりにポジションに関しては理解している。だが、傍から見れば、真っ当に理解する者は僅かだった。だかだこそ実力を示す必要がある。

 クレイドルに関してはエリナもそれ程熱望する事は少ないが、完全実力主義を貫く以上はそれなりに求められる物は多かった。そうなれば向けられる目は自然と厳しくなる。だが、エリナにとってはその在り方は好ましい物だった。

 

 

「分かりました。これまで以上に頑張ります」

 

「おう。頑張れよ」

 

 決意に満ちた表情は、依然とは明らかに異なっていた。実際に出来る事は限られている。それでも、ある程度の道筋が見えた事によってエリナ自身もまた更なる高みへと意識が向いていた。既に教導に関しても、徐々に求められている水準が高くなっている事を聞かされている。後は自分の示す行動だけが全てだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。