「んんー!」
ん?なんだろう?腕に重みを感じて目が覚めた。しかも少しやわらかい気がする。でも、昨日はひとりでねたから誰かがいるわけが無いのに
「どうしたの?」
隣から声が聞こえた・・・この声は刀奈さん!?どうして僕のベッドに?
「刀奈さん・・・重いです。」
「もお!女の子に対して失礼よ!」
いや、あなたの考えが重いんです。
「どうして僕のベッドにはいりこんでいるんですか?」
いやではないけど、少し暑苦しい・・・
「暑いの?だったら・・・服を脱いじゃえばいいんだよ!」
刀奈さんはそういうと、僕の服を脱がせ始めた。まだ、目が冷め切ってないのか、僕は抵抗しなかった。いや、できなかったのかもしれない・・・
「抵抗しないんだね・・・このまま襲っちゃおうかな?」
「刀奈さん、僕だけしか脱いでないなんて・・・不公平だよぉ!」
そういうと、刀奈さんも服を脱ぎ始めた。刀奈さんでも恥ずかしいのか・・・顔が真っ赤で少しかわいい・・・
「さぁ・・私も脱いだわよ・・・でも、1つ下なのに胸の大きさが同じって少し悔しいわね・・これでも、大きいほうだと思ってるんだけどな・・・」
刀奈さん・・・なんかすいません。大きくなりたかったわけではないんです。まぁ小さいよりはいいけど・・・
「でも、この感じは昔と変わらず、とても落ち着くわ・・・」
「あの?暑いから脱いだのに抱きついてたら、意味がないんじゃ?」
まぁ、嫌ではないんだけど・・・少し恥ずかしい気がする。
「そ、そうだよね。でも、もう少しだけ・・・」
いや、多分あと5秒で離れるようですよ?
「何してるんですか?刀奈さん?」
「お姉ちゃん・・少し話がある!」
2人が来ちゃいましたよ!さぁ、修羅場ですね。刀奈さん!
「「ずるい!私達も今日から一緒に寝る!」」
はい?一緒に寝る?あぁ、刀奈さんと一緒に寝たいのか・・・そっか!
「「もちろん、冬奈とね。」」
・・・泣いてもいいよね?僕は1人でぐっすりと寝たいんだよお!
「それより、早く行かないとまずいのではないですか?もう朝食を食べてないと間に合わないかも・・織斑先生に怒られる。勿論、刀奈さんたちもだよ?」
もう朝食をゆっくり食べていたら間に合わない!今日の朝ごはんは抜きかな?
「ほら!早く着替えてよ。冬奈!あぁもう!2人とも着替えさせてあげましょう!」
え?やば!早く着替えないと・・・というか、服着るだけなんだけど・・・
「ざーんねん!僕はもう、終わったよ!」
そう言うと、物凄く落ち込んでしまった。少しかわいそうなことをした気が起きた。少しだけど
「早く行こう!このままだと朝ごはん抜きになるよ?」
「「「うん!早く行こう。」」」
僕たちはダッシュで食堂に向かうのだった。
「もう、教室に行ってる人もいるみたいだね。人が少ないし」
うーん・・・何を食べようかな?
「あ!アップルパイ!」
これにしよう!いや、もう毎日これでいい!というか、僕の大好物ばっかり!食券機から出てきた券をおばちゃんに渡した。早く来ないかな?
「はい!おまたせ。それより、急がないと遅れるよ。」
そうだった!急いで食べよう。
「はむっ!うーん!おいしい。」
僕がアップルパイを食べた時、周りの人たちが血を吹き出して、気絶きてしまった。え?何故に・・・ていうか、死んでないよね?
「おい!早くしろ。もし、授業に遅刻するようなことがあれば、グラウンド10周を走らせるぞ!」
げっ!グラウンド10周とか死にます。僕、そんなに体力ないんですよ?
「はむっ!はむっ!」
「なっ!夏咲は急がなくていいぞ!むしろ、ゆっくり食べろ!喉に詰まらせたら大変だ。」
え!?そうなの?よかった。ゆっくり食べよう。
「はぁ!織斑先生も堕ちたか・・・」
冬果・・・堕ちたってなに?堕ちた?落ちた?あぁ、階段から落ちたのか・・・怪我してないかな?まぁ、この人なら大丈夫そうだけどね。てか、この人、怪我するの?この人が怪我したら、この世の人は死ぬよね?
「はむっ!ごくっ!ふぅ、美味しかった。」
よし、早く行こう!もう、生徒はほとんどいないし、走っていこう。
「おはようございます!遅れてすいません。」
教室に入ると、授業が始まる直前だった。・・・みんな見てる。恥ずかしいよお!
「やっと来たか。早く席につけ!」
今、この教室にいる人全員が思ったことだろう。織斑先生が優しいと・・・
「さて、授業が始まったわけだが、授業を始める前に決めなければ行かないことがある。クラスの代表生徒だ。誰か代表生徒になりたいというやつはいないか?私個人の意見としては、夏咲冬奈がいいかもしれないぞ!まぁ、私の意見は無視してくれて構わない。」
はいぃ?何故に僕が?てか、代表生徒とかは強い人がなるものでしょ?僕には無理だな。そんなに強くないし。
「私は冬奈を推薦します。」
冬奈?へぇ、僕と同じ名前の人がいるんだ。まぁ、珍しい名前じゃないしね。多分
「ってことだが、他にいないなら、夏咲冬奈がクラス代表になるが?」
夏咲冬奈か・・・僕と同姓同名の人がいるんだ。は?夏咲冬奈?って僕じゃん!
「じゃ、じゃあ!織斑君を推薦したいと思います!」
「私も!」
「じゃ、私も!」
ふう、助かったかな?
「納得がいきませんわ!クラス代表は実力が上の者がなるべき、それが私ですわ!珍しいからといって、男子がクラス代表なんて・・いい恥晒しですわ!もう1人は取り柄がなさそうな一般生徒ではないですか!」
あ、それは姉さんが切れるかもしれないから、やめたほうが・・・もう遅いな。
「さっきから、黙って聞いていれば、あんたは何なの?自分が推薦されなかったから、悔しいの?」
やばい、姉さんの殺気で周りのみんなが真っ青に・・・織斑先生!・・・止める気はないんですね?
「姉さん!僕のために怒ってくれるのは嬉しいけど、みんなが怖がってるから・・・」
正直な所、僕も怖いんです。目を合わせられないよぉ〜!
「で、でも!」
「でもじゃないよ!とりあえず、その殺気を抑えて!このままだと、本当に大変なことになるよ!」
やばい、もう気絶しそうな人が何人か・・・早く止まって!
「わかったわ。これで終わったなんて思わないでねオルコットさん?」
ふう!よかった。みんなは大丈夫だよね?僕?僕は大丈夫じゃないですよ!
「け、決闘ですわ!私の実力をわかっていないものに教えてあげますわ。夏咲冬奈!あなたが一番ムカつきますわ!言いたいことがあるのなら、直接言えばいいに来ればいいのにいいに来れないのですから、貴女は弱いですわ!その姉である貴女も同等ってことですわね。おほほほ!」
オルコットさんがそう言った途端、僕の中で何かが切れた音がした。
「僕はね、自分のことを何と言われようが何されようが大体のことは許す。でも、大事な人を傷つけるのは許さない!」
「ちょ、ちょっと!本当にまずいって!落ち着いて、冬奈!」
姉さんが焦っている。相当やばいのだろう。だが、こいつだけは許さない。
「そこまでだ!これ以上は生徒が大変なことになる。」
「そこをどいてください。織斑先生!」
「いや、退かないぞ。お前を殺人犯にしたくないからな。」
「大丈夫ですよ?殺しはしませんよ。唯、少し地獄を見てもらうだけです。」
「それを許可することはできない。私の生徒を怖がらせたくないからな。」
「じゃあ、貴女が地獄を見ますか?」
「それで気が治るのなら、構わない。」
しばらく、いや、数秒だろうか。教室が静まり返った。
「はぁ!やめときます。関係のない人を傷つけたくはないですから、オルコットさん、後で話があります。今日のお詫びもしたいのでお時間いただけますか?」
「えぇ!わかりましたわ。」
「ふぅ!話は終わった。決闘は一週間後に行う。それまで私闘を禁ずる。」
はぁ、悪いことしちゃったな。てか、少し、頭を冷やそう。
「先生、少し頭を冷やしてきます。」
「そうか、わかった。」
織斑先生は察してくれたのか許してくれた。普段は気を遣わないで欲しいが、こういう時ばかりはありがたい。そう思うあたり、僕は我儘なのだろう。
「冬奈さん、大丈夫ですか?」
この声は山田先生かな?やば、涙とか見られたら、すごい恥ずかしい!そう思った僕は袖で涙を強引に拭き取った。
「ど、どうしたんですか?山田先生」
ギリギリ涙は見られなかったかな?
「泣いていたんですか?」
はい、なぜかバレてました。ていうか、袖がびっしょりに!これはバレるよね・・・
「どうして、貴女が泣いているんですか?」
「僕はこの学校に入学した時から、この学校の人たちを友達と思っていたんです。その友達たちを怯えさせてしまった。そんなことをした僕自身が許せないんです。」
「貴女は優しすぎます。今回の件はオルコットさんが悪かったと言ってもいいと思います。それなのに自分が後悔して反省しているなんて・・」
山田先生は優しく声をかけてくれた。まるであの神様のようだ。この暖かさはあの時と同じ・・・そう思っていると、いつのまにか眠ってしまった。