IS 欲を持たないものの戦い   作:腐ってない女子

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3話

「んんー!」

 

ん?なんだろう?腕に重みを感じて目が覚めた。しかも少しやわらかい気がする。でも、昨日はひとりでねたから誰かがいるわけが無いのに

 

「どうしたの?」

 

隣から声が聞こえた・・・この声は刀奈さん!?どうして僕のベッドに?

 

「刀奈さん・・・重いです。」

 

「もお!女の子に対して失礼よ!」

 

いや、あなたの考えが重いんです。

 

「どうして僕のベッドにはいりこんでいるんですか?」

 

いやではないけど、少し暑苦しい・・・

 

「暑いの?だったら・・・服を脱いじゃえばいいんだよ!」

 

刀奈さんはそういうと、僕の服を脱がせ始めた。まだ、目が冷め切ってないのか、僕は抵抗しなかった。いや、できなかったのかもしれない・・・

 

「抵抗しないんだね・・・このまま襲っちゃおうかな?」

 

「刀奈さん、僕だけしか脱いでないなんて・・・不公平だよぉ!」

 

そういうと、刀奈さんも服を脱ぎ始めた。刀奈さんでも恥ずかしいのか・・・顔が真っ赤で少しかわいい・・・

 

「さぁ・・私も脱いだわよ・・・でも、1つ下なのに胸の大きさが同じって少し悔しいわね・・これでも、大きいほうだと思ってるんだけどな・・・」

 

刀奈さん・・・なんかすいません。大きくなりたかったわけではないんです。まぁ小さいよりはいいけど・・・

 

「でも、この感じは昔と変わらず、とても落ち着くわ・・・」

 

「あの?暑いから脱いだのに抱きついてたら、意味がないんじゃ?」

 

まぁ、嫌ではないんだけど・・・少し恥ずかしい気がする。

 

「そ、そうだよね。でも、もう少しだけ・・・」

 

いや、多分あと5秒で離れるようですよ?

 

「何してるんですか?刀奈さん?」

「お姉ちゃん・・少し話がある!」

 

2人が来ちゃいましたよ!さぁ、修羅場ですね。刀奈さん!

 

「「ずるい!私達も今日から一緒に寝る!」」

 

はい?一緒に寝る?あぁ、刀奈さんと一緒に寝たいのか・・・そっか!

 

「「もちろん、冬奈とね。」」

 

・・・泣いてもいいよね?僕は1人でぐっすりと寝たいんだよお!

 

「それより、早く行かないとまずいのではないですか?もう朝食を食べてないと間に合わないかも・・織斑先生に怒られる。勿論、刀奈さんたちもだよ?」

 

もう朝食をゆっくり食べていたら間に合わない!今日の朝ごはんは抜きかな?

 

「ほら!早く着替えてよ。冬奈!あぁもう!2人とも着替えさせてあげましょう!」

 

え?やば!早く着替えないと・・・というか、服着るだけなんだけど・・・

 

「ざーんねん!僕はもう、終わったよ!」

 

そう言うと、物凄く落ち込んでしまった。少しかわいそうなことをした気が起きた。少しだけど

 

「早く行こう!このままだと朝ごはん抜きになるよ?」

 

「「「うん!早く行こう。」」」

 

僕たちはダッシュで食堂に向かうのだった。

 

「もう、教室に行ってる人もいるみたいだね。人が少ないし」

 

うーん・・・何を食べようかな?

 

「あ!アップルパイ!」

 

これにしよう!いや、もう毎日これでいい!というか、僕の大好物ばっかり!食券機から出てきた券をおばちゃんに渡した。早く来ないかな?

 

「はい!おまたせ。それより、急がないと遅れるよ。」

 

そうだった!急いで食べよう。

 

「はむっ!うーん!おいしい。」

 

僕がアップルパイを食べた時、周りの人たちが血を吹き出して、気絶きてしまった。え?何故に・・・ていうか、死んでないよね?

 

「おい!早くしろ。もし、授業に遅刻するようなことがあれば、グラウンド10周を走らせるぞ!」

 

げっ!グラウンド10周とか死にます。僕、そんなに体力ないんですよ?

 

「はむっ!はむっ!」

 

「なっ!夏咲は急がなくていいぞ!むしろ、ゆっくり食べろ!喉に詰まらせたら大変だ。」

 

え!?そうなの?よかった。ゆっくり食べよう。

 

「はぁ!織斑先生も堕ちたか・・・」

 

冬果・・・堕ちたってなに?堕ちた?落ちた?あぁ、階段から落ちたのか・・・怪我してないかな?まぁ、この人なら大丈夫そうだけどね。てか、この人、怪我するの?この人が怪我したら、この世の人は死ぬよね?

 

「はむっ!ごくっ!ふぅ、美味しかった。」

 

よし、早く行こう!もう、生徒はほとんどいないし、走っていこう。

 

「おはようございます!遅れてすいません。」

 

教室に入ると、授業が始まる直前だった。・・・みんな見てる。恥ずかしいよお!

 

「やっと来たか。早く席につけ!」

 

今、この教室にいる人全員が思ったことだろう。織斑先生が優しいと・・・

 

「さて、授業が始まったわけだが、授業を始める前に決めなければ行かないことがある。クラスの代表生徒だ。誰か代表生徒になりたいというやつはいないか?私個人の意見としては、夏咲冬奈がいいかもしれないぞ!まぁ、私の意見は無視してくれて構わない。」

 

はいぃ?何故に僕が?てか、代表生徒とかは強い人がなるものでしょ?僕には無理だな。そんなに強くないし。

 

「私は冬奈を推薦します。」

 

冬奈?へぇ、僕と同じ名前の人がいるんだ。まぁ、珍しい名前じゃないしね。多分

 

「ってことだが、他にいないなら、夏咲冬奈がクラス代表になるが?」

 

夏咲冬奈か・・・僕と同姓同名の人がいるんだ。は?夏咲冬奈?って僕じゃん!

 

「じゃ、じゃあ!織斑君を推薦したいと思います!」

「私も!」

「じゃ、私も!」

 

ふう、助かったかな?

 

「納得がいきませんわ!クラス代表は実力が上の者がなるべき、それが私ですわ!珍しいからといって、男子がクラス代表なんて・・いい恥晒しですわ!もう1人は取り柄がなさそうな一般生徒ではないですか!」

 

あ、それは姉さんが切れるかもしれないから、やめたほうが・・・もう遅いな。

 

「さっきから、黙って聞いていれば、あんたは何なの?自分が推薦されなかったから、悔しいの?」

 

やばい、姉さんの殺気で周りのみんなが真っ青に・・・織斑先生!・・・止める気はないんですね?

 

「姉さん!僕のために怒ってくれるのは嬉しいけど、みんなが怖がってるから・・・」

 

正直な所、僕も怖いんです。目を合わせられないよぉ〜!

 

「で、でも!」

「でもじゃないよ!とりあえず、その殺気を抑えて!このままだと、本当に大変なことになるよ!」

 

やばい、もう気絶しそうな人が何人か・・・早く止まって!

 

「わかったわ。これで終わったなんて思わないでねオルコットさん?」

 

ふう!よかった。みんなは大丈夫だよね?僕?僕は大丈夫じゃないですよ!

 

「け、決闘ですわ!私の実力をわかっていないものに教えてあげますわ。夏咲冬奈!あなたが一番ムカつきますわ!言いたいことがあるのなら、直接言えばいいに来ればいいのにいいに来れないのですから、貴女は弱いですわ!その姉である貴女も同等ってことですわね。おほほほ!」

 

オルコットさんがそう言った途端、僕の中で何かが切れた音がした。

 

「僕はね、自分のことを何と言われようが何されようが大体のことは許す。でも、大事な人を傷つけるのは許さない!」

「ちょ、ちょっと!本当にまずいって!落ち着いて、冬奈!」

 

姉さんが焦っている。相当やばいのだろう。だが、こいつだけは許さない。

 

「そこまでだ!これ以上は生徒が大変なことになる。」

「そこをどいてください。織斑先生!」

「いや、退かないぞ。お前を殺人犯にしたくないからな。」

「大丈夫ですよ?殺しはしませんよ。唯、少し地獄を見てもらうだけです。」

「それを許可することはできない。私の生徒を怖がらせたくないからな。」

「じゃあ、貴女が地獄を見ますか?」

「それで気が治るのなら、構わない。」

 

しばらく、いや、数秒だろうか。教室が静まり返った。

 

「はぁ!やめときます。関係のない人を傷つけたくはないですから、オルコットさん、後で話があります。今日のお詫びもしたいのでお時間いただけますか?」

「えぇ!わかりましたわ。」

 

「ふぅ!話は終わった。決闘は一週間後に行う。それまで私闘を禁ずる。」

 

はぁ、悪いことしちゃったな。てか、少し、頭を冷やそう。

 

「先生、少し頭を冷やしてきます。」

「そうか、わかった。」

 

織斑先生は察してくれたのか許してくれた。普段は気を遣わないで欲しいが、こういう時ばかりはありがたい。そう思うあたり、僕は我儘なのだろう。

 

「冬奈さん、大丈夫ですか?」

 

この声は山田先生かな?やば、涙とか見られたら、すごい恥ずかしい!そう思った僕は袖で涙を強引に拭き取った。

 

「ど、どうしたんですか?山田先生」

 

ギリギリ涙は見られなかったかな?

 

「泣いていたんですか?」

 

はい、なぜかバレてました。ていうか、袖がびっしょりに!これはバレるよね・・・

 

「どうして、貴女が泣いているんですか?」

 

「僕はこの学校に入学した時から、この学校の人たちを友達と思っていたんです。その友達たちを怯えさせてしまった。そんなことをした僕自身が許せないんです。」

「貴女は優しすぎます。今回の件はオルコットさんが悪かったと言ってもいいと思います。それなのに自分が後悔して反省しているなんて・・」

 

山田先生は優しく声をかけてくれた。まるであの神様のようだ。この暖かさはあの時と同じ・・・そう思っていると、いつのまにか眠ってしまった。

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