俺はテイルブルー《津辺 愛香》が大好きだ――っ‼   作:帆金 焔

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テイルブルーを好きな奴が居ても良いんじゃね?と思って書いてみた。


俺は津辺 愛香が好きだ!……既に玉砕してるけど。

 皆に訊きたいことがある。

 

 皆はテイルブルーをどう思っているだろうか?

 やはり、蛮族・悪魔・破壊神などと思っている奴らが大半を占めているのだろうか…。……そうであるなら、俺は叫ぶことを厭わない‼

 

 

 

 

 

 俺はテイルブルーが大好きだーーっ‼

 

 

 

 

 

 ……理由?そんなの、『俺の好きな女の子が変身してるから』に決まってンじゃんよ。

 

 

 

〇〇〇

 

 

 俺は心守 華火(ここもり はなび)。私立陽月学園高等部に通う、白髪で緑色の瞳、他人より身体能力と回復力がちょっと高めってだけな、あとはいたって普通の男子高校生(15)だ。

 俺には二人の幼馴染みが居るので紹介しておこう。

 

 赤い髪が特徴で、相棒と呼んで良いかもしれない存在。

 名前は観束 総二。

 一言で表すなら『ツインテール馬鹿』。

 

 二人目は、その総二のことが好きで、総二のために昔から髪型をツインテールで統一している格闘少女。

 名前は津辺 愛香。

 一言で表すなら『俺の初恋の相手』だ。

 

 俺と、総二・津辺との出会いは小学一年の頃まで遡る。

 まぁ、単純に。俺が二人の居る町に引っ越してきて津辺を初めて見た瞬間に一目惚れした、ってな具合で、特別な切っ掛けがあったとかそんなんじゃない。

 津辺のどこを好きになったのかって?ん~……ぶっちゃけ、自分でもよく分からん。でも、一目惚れなんてそんなもんじゃないのか?

 で。その後、津辺は総二が好きなんだと気づくのに半年とかからなかった。

 津辺に一目惚れして、告白をする前にフラれて、それから俺はずっと片想いを続けた。

 玉砕覚悟で告白したのは中学二年の夏休み前。

 津辺を屋上に呼び出して俺は告白した。

 

 

『愛香、初めて会ったときからずっと好きだった!俺と付き合ってくれ!』

 

 

 その時までは俺は津辺を『愛香』と呼んでいたし、実を言うと髪の毛も目も普通に黒だった。

 俺の告白に、津辺はハッキリと答える。

 

 

『えっ?無理』

 

 

 うん、見事に玉砕した。っていうか分かっていたさ、津辺が総二以外の男に見向きもしないだろうってことは。

 津辺の呼び方を名前から名字に変えたのは、自分の気持ちに区切りをつけるため。……まぁ、絶賛片想い中なのは、未練タラタラで区切れてない証拠ではあるのだが。

 あっ。因みに、髪と目の色が変わったのは津辺に玉砕した翌日。と言っても多分、告白とは関係ないと思う。

 当時は生活指導の教師と揉めたなぁ。急に変わったって言っても信じてくれないし。黒に染めようとしても、何度やろうが染まらないから生活指導の教師がうるさくてうるさくて。

 そんな俺達の日常が変わったのは高等部入学式当日。

 

 

 

 異世界の怪物、『アルティメギル』の襲来である。

 

 

 

 俺がアルティメギルにる最初の事件を知ったのは、事件の翌日。

 生徒会長・神堂 慧理那先輩が、自身も事件の被害者であること、事件を解決したのが一人の少女であることを全校集会で発表した。

 

 用意された巨大スクリーンに映し出される一人の少女、というか幼女。

 

 いかにも正義の味方なスーツを身に纏い、燃える炎のように赤いツインテールが強く印象に残る姿。

 

(赤い髪……ツインテール……)

 

 俺はふと思った。

 

 

 

 

 

 ……あれ、総二じゃね?

 

 

 

 

 

 赤い髪とツインテールで連想できる人間なんて、俺は総二以外に知らん。それに正直なところ、実は昔から少し心配していたんだ。

 総二の奴、ツインテールが好きすぎて、いつかとんでもないことになるんじゃないかって。

 それがまさか、女になるなんて……。

 総二よ。幾らツインテールが好きだからって、ツインテール幼女になることなくね?

 

 それからほどなくして、総──もとい、ツインテール幼女…じゃなくてテイルレッドに仲間が現れる。

 槍使いの青きツインテール、テイルブルーだ。

 テレビでその姿を見た瞬間、一発で分かってしまった。

 

 

 

 

 

 

 津辺じゃん。津辺まで変身すんのかよ。

 

 

 

 

 

 世間でテイルレッドの扱いはアイドル並だ。戦闘終了後に女性達にもみくちゃにされるテイルレッドをテレビで見かける。…………けっ、女にモテるリア充は一度、爆発すれば良いのさ。

 

 テイルレッドに比べ、テイルブルーの扱いは……そりゃあもう、ヒドい。まぁ……津辺の方にも原因があると言わざるを得ないが。

 敵に情け容赦ない無慈悲な戦いぶりから付いた二つ名が、『破壊神』やら『青い悪魔』などと到底、正義の味方に付けられるようなものではない二つ名ばかり。

 

 

 さて。今日も今日とて、皆の会話に出るのはテイルレッドのことばかり。テイルブルーのことなんざぁ、ひとかけらも出やしねぇ。

 

「──なぁ、心守も当然、テイルレッドだよな?」

 

 テイルレッド談義に華を咲かせまくっていた男、自称・『テイルレッドの頼れる幼馴染み』、佐島が俺に話を振ってくる。

 あのなぁ、佐島。『幼馴染み』ってのは急に『なる!』と言ってなれるもんじゃないからな。あと、テイルレッドの幼馴染みっつったら、俺だかんな?

 

「……いや、別に?テイルレッドに特別、興味があるわけじゃないし」

 

 テイルレッド、中身、『男』だし。こちとら、毎日、顔合わせてるしな。

 

「またまたぁ~!今、世の中でテイルレッドに興味持たない奴が居るわけないじゃん」

 

 じゃあ、その認識を改めろ。

 

「……俺はテイルレッドよりもテイルブルー派だ」

 

 

 

 

 

 ピシッ

 

 

 

 

 

 途端、何故か教室内の空気が凍り、皆、信じられないものを見たというような顔で俺を見る。

 

「……え、えっと、心守?今、何て言った…?」

「はっ?俺はテイルブルー派だって言ったんだが?」

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「「「「「「えええぇぇぇぇ―――――――っっ?!?!?!」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 だぁ―っ!うっせぇ―!?

 

「テ、テイルブルー派だなんて……ど、どうしたんだ心守!?何か悪いもんでも食ったのか?!」

 

 佐島と同様に、数人の奴らから心配される。…解せん。

 

「マジで大丈夫か?!テイルブルー派なんて…どこかで頭を打ったのか?!」

「アホか。俺は正常じゃ、ボケ」

「んなわけあるか!心守、目を覚ませ!自分が何言ってんのか分かってるのか!?相手は『あの』テイルブルーだぞ!?青い悪魔・破壊神と恐れられているテイルブルーを──……お前、何、自分の人生終わらそうとしてんだよ!?」

 

 あ~……その辺にしとけ?俺としちゃあ、好いた女を悪く言われるのは胸くそ悪いし………………何より、早く、津辺の殺気に気づけよ。総二も、津辺の横でオロオロしてないで何とかしろよな。

 

「…はぁ~。………おい、いい加減にしろよ?」

 

 津辺の殺気には遠く及ばないが、俺は怒気をのせ、言葉を放つ。

 

「こ、心守…?」

「じゃあ訊くが、テイルブルーがお前らに何かしたのか?」

「へっ?」

「世間じゃ、テイルブルーは悪く言われてるが、俺からしたらそうなる意味が理解できん。確かにテイルブルーの戦い方に問題があるのは俺も認めよう。だが、テイルブルーだって『正義の味方』だぞ?レッドと一緒に、アルティメギルから俺達を守ってくれている。なのに何で、レッドは持て囃され、ブルーは悪者扱いされなきゃならんのだ。ブルーが直接的にお前らに恐怖を与えるようなことをしたのなら、お前らの言い分に納得してやる。……この中で一人でもブルーから何かされたって奴は居るのか?」

「「「「「「「「「「「「「「「……………………………」」」」」」」」」」」」」」」

 

 ………けっ、誰も言い返してこねぇのな。

 総二は……何か、銀髪巨乳のトゥアールの口を後ろから押さえてるが、無視しとくか。

 

「…良いか、これだけは覚えとけ。俺は、俺達のために戦ってるテイルブルーを悪く言うのは許さん」

 

 ……うん、ちょいといかんな。俺も少し、頭を冷やした方が良いらしい。

 俺は教室を出ることにした。

 

 

 

 

〇〇〇

 

「は、華火!」

 

 屋上でボォ~っとしていると、追いかけてきたのか津辺が姿を現す。

 

「どうした?」

「え、えっと……その……さっきはありがとうね」

「…?津辺から礼を言われるようなことでもしたっけか?」

「えっと……じ、実は私もテイルブルーのファンでさ」

 

 つーかテイルブルー本人じゃん、お前。

 

「だから同じテイルブルーファンとして、あんたの言葉は嬉しかったんだよね…。…だ、だからそれに対して『ありがとう』って言ったの」

「…そりゃ、どうも」

「………ねぇ。華火はさ、何でテイルブルーのファンになったの?」

 

 答えに困る質問してくるねぇ、おい…。

 ふむ………何でと訊かれても……そんなの、『片想いしてる好きな女の子が変身してるから』…………なんてのは、口が裂けても言えるはずないしなぁ…。

 

「あ~………………秘密だ」

「そ、そう…」

 

 ………………………………………………何か気まずっ!?……そ、そうだ!

 

「……なぁ。総二の奴はテイルレッドのファンなのか?」

「へっ?…う、うん。そうだけど……それがどうかしたの?」

「だったら、津辺と総二に言いたいんだけどよ」

 

 俺は『津辺の腕に付いている青いブレスレット』を指しながら言った。

 

「幾らファンだからって、ツインテイルズの真似してそんな物付けてくるのは、ちょっとばかし考えもんだぞ」

「えっ…?あ、あんた……『これ、見えてるの』…?」

 

 ──あ、あれ?俺、何かマズった?俺としちゃあ、正体を隠す二人にバレないための注意をしたつもりなんだけど……。

 

「お、おう…。普通に見えてるけど…」

「………っ!?」

 

 あっ、ヤベッ…。これ、間違いなくマズったぽいわ。津辺の顔が俺の言葉で、更に驚きに染まってる。

 

「…う、うん、分かった。総二にも言っておくね。じゃ…!」

 

 足早に屋上を去る津辺。

 

 

「…あ~……」

 

 クソォ~……!俺、一体、何をマズッたんだ?

 

「………分かんねぇ…!」

 

 

 

 

 

 




主人公設定

心守 華火(ここもり はなび)

性別・男
誕生日・5月5日
身長・167cm
体重・56kg
髪・白(元は黒)
目・緑(元は黒)

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