辺境鎮守府 狂犬録   作:マキシマムダンガル

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第八話 鬼襲

あの一件から数日が経ち、ヲ級とホッポの二人は辺境鎮守府での生活に慣れてきた頃

 

「お姉ちゃん!」

 

ロビーで遊ぶホッポと龍田はとても仲良くなっていた

 

「姫様が仲良くなられてよかった」

 

ヲ級は安堵の息を吐いた

 

「まるでおかんやな」

 

「龍驤さん」

 

「おもろいやっちゃ、何が起きてもおかしないって状況で」

 

「いえ、姫様に何かあったら私が代わりになる、それくらいの気持ちで今を生きている」

 

「そうか・・・」

 

龍驤は何か不機嫌そうな顔で去っていった

 

「龍驤さん・・・」

 

すると、ロビーの電話が鳴り出した

 

「ん?」

 

ヲ級が電話に出ようとすると

 

「待ってヲ級ちゃん!私が出るわ」

 

龍田が急いで手を止めさせ、電話に出た

 

「もしもし」

 

「おう、真島くんおるか?」

 

「伝言なら私が承りますが」

 

「せやったら、伝えといてくれ、近いうちに遊びにいくってな」

 

「お名前は?」

 

「西谷や。ほなまた」

 

龍田は急に胸騒ぎがし始めた、その胸騒ぎが何かこの鎮守府に良くない事が起きる予兆に思え、走って真島の元へ向かった

 

「吾朗ちゃん!」

 

「何や騒々しい・・・」

 

真島はタバコを吸いながら新聞を読んでいた

 

「西谷って人が吾朗ちゃんに会いに来るって」

 

「なんやと?」

 

すると今度は響が入ってきた

 

「ゴロー、客人だ」

 

「誰や」

 

「西谷 誉、ご友人だそうだ」

 

龍田の表情は一変した、身の危険ではなく真島の危険に身を震えさせた

 

「行ってくる」

 

真島は表情を変えず執務室を出た。

 

鎮守府の門に出ると西谷がタバコを吹かしていた

 

「なんのようや」

 

真島は質問する前からすでに臨戦態勢に入っていた

 

「こない早く再会できるやなんて、運命やなぁ!」

 

西谷は大興奮しながら叫んだ

 

「もう一度聞く、なんのようや」

 

「真島くん、深海棲艦を匿ってるらしいやないか?」

 

真島は表情を変えず睨んだ

 

「せやったら、どうするんや?」

 

「その目ぇや、それを待っとったンや」

 

西谷は満面の笑みでドスを取り出した

 

「ほな、始めよか」

 

「節操のない奴や」

 

真島は数十年ぶりの喧嘩師の構えを取った

 

「楽しもうやないか!!」

 

西谷はドスを構えて走り込んできた、一気に間合いを詰められ顔にドスを突き立てるが、真島は横に避けた

 

「ええ動きや」

 

「牙は抜けてへんっちゅうことや」

 

「そらええことや!」

 

西谷はまた走り込み、今度はドスを振り回し始め、真島はそれを流し、西谷を後ろ回し蹴りで吹っ飛ばした

 

「おぉ、イテテ」

 

西谷は蹴り飛ばされ背中を地面に打ちながらも、起き上がった

 

「真島くん、わしはなぁ、心配しとったんや、あの事件以来、すっかり肩を落としてしもた。あんな真島くんは初めて見たわ、それが今度は左遷するやなんて、自殺してしまうんやないか、そう思ったら居ても立ってもおられへん」

 

「余計な心配せんでええわ、兄弟、ガキ共を躾るんが親の勤めやろが」

 

「その為に来たんやろ、嶋野の・・・いや「東城会の狂犬」真島吾朗の復活を見に来たんや」

 

真島は西谷のその言葉を聞いてニヤリと笑い

 

「加減は無しや、そろそろ本気で行くで!」

 

さっきまでとは比べ物にならないくらいのスピードで間合いを詰めた

そこからは常人の目では追い付けない速さの攻防戦が始まった

確実に真島の顔を捉えたかと思いきや、その場所に顔が無くなり、下を向くといつの間にか低い体勢で懐まで入ってきていた

 

「これや、これを待っとったんや!」

 

西谷は狂気的な笑みでドスを逆手持ちに変えて、真島の背中目掛けて降り下ろし

真島は西谷の腹目掛けてドスのような鋭いボディーブローをだし

両者の一撃が当たる寸前

 

「そこまで!」

 

二人は拳を止めて声のする方へ顔を向けると

 

「仕事を残して遊びに行くだなんて、いい度胸ですね」

 

鳳翔が軍神に戻っているかのような表情で佇んでいた

 

「あっ、鳳翔・・・」

 

西谷が顔を真っ青にして、ドスを落とした

 

「西谷さん、しゃべり方を戻してもいいですか?」

 

「鳳翔!分かった、今から帰るさかい!」

 

「だったら、そこに落ちてるドスをさっさと取らんかい!」

 

「へ、へい!」

 

西谷は大急ぎでドスを取った

 

「真島さん、この鎮守府には深海棲艦はいないし、匿ってもいない、これでいいですか?」

 

「鳳翔・・・恩に着る」

 

そして、鳳翔は西谷を連れて帰っていった

 

「西谷も苦労しとるわ(; ´_ゝ`)」




今回またまた評価をいただきました
レミレイさん好評価ならびにお気に入り登録ありがとうございます
最近忙しくなかなか投稿出来ず申し訳ないです
なるべく早く投稿できるようにこれからも切磋琢磨しますので
よろしくお願いします

次回「引き金を引く狂犬」
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