キャベツ狩りをしたから、冒険者レベルが3つも上がった。ついでに金もたんまり入ったから、思い切って服と武器を買ってみた。
ちなみにコーディネーターはアクア、めぐみん、ダクネス、クリスの4人だ。いろいろな店を回った結果、腕に赤いラインが入った黒の服に、なんかマントみたいなやつが腰についてるズボンを買わされた。ちなみにこのセンスは言わずともめぐみんのだ。他の3人が比較的まともな物を選ぶ中、こいつだけは異常なまでにこの格好を俺に勧めてきた。しかもそれを拒否したら、「ふっふっふ、我の願いが聞けぬというのなら、ここで我が爆裂魔法の餌食になってもらおうか!」と、店中で爆裂魔法を撃とうとしてきたから買う羽目になった。
「意外に似合っているじゃないザギ」
「ふっ、やはり我のコーディネイトは完璧であったか」
「うん、丁度黒と赤でザギのイメージにピッタリだ」
「キャー! ザギ様カッコいい!」
「恥ずかしいから黙っててくれ」
なぜ俺がこんな中二チックな格好をしなければならない。しかも、赤い目にダサい名前(俺はまだ認めてない)と来てこの格好。完全にめぐみんの一族と同じじゃないか。胃が痛くなってきたよ・・・
「それで、ザギの武器は一体何なのよ?」
アクアが聞いてくる。さすがに武器は他人に選ばせるわけにもいかないので、後日個人的にいろいろな店を回って探して来た。今の俺は力が本当に弱い。今でさえ何もないところで転んでは足を捻挫する。そんな俺に最適な武器はただ一つ。そう、
「というわけであれを買ってきた」
買ってきた武器を置いてある場所を指し示すと、アクア達はそちらの方に顔を向ける。そして置いてある
「「「「ええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!」」」」
「うるっせえな」
「いや、アンタなんて物買ってきてるのよ!」
「そもそもあんな物どこに売っていたのですか!?」
「あれを持ち歩いていたら、確実に捕まるぞ!?」
「本当にあれでいいんですか!?」
失礼な奴らだ。まあ確かに、物騒過ぎて周りの冒険者たちも引いてはいるが。
「どこに行ったらあんな
アクアが叫ぶ。そう、俺が買ってきたのは相当デカいメイス。しかも大きさ的には俺の身長よりもデカいやつ。たまたま迷い込んだ路地裏にある変な魔道具店に置いてあった奴を、店長に話を付けて半額にして買った奴だ。4枚の薄いパーツが十字に配置されてあって、一撃で相手を潰して内部を抉ることが出来る優れものらしい。しかもこのメイス、魔法耐性まで付いてるからあらゆる魔法を無効化することもできるらしい。まあその場合、使う人の幸運度が高くないと逆に受けるダメージが倍になるなんとも博打めいた武器だが、俺にその心配はない。
「まあこれで、俺の装備はすべて揃った。よし、それじゃあクエストに行くぞ! あっ」
メイスの柄を持って、クエストに向かおうとした瞬間、足を挫いてその場に倒れてしまう。
頼む、お願いだからこの静寂は止めてくれ。せめて笑うなりなんなりリアクションをしてくれ!
「さむっ」
時刻はすでに深夜を回ったころ。俺はそんなことをつぶやいた。俺たちは今、ゾンビメーカーを討伐するというクエストのために墓地に来ていた。ちなみにクリスはいない。なんでも別件があるとかで、しばらくはこちらに顔を出せないらしい。むしろ一生出さなくていい
「その背中に背負っているメイス、やはり邪魔ではないですか? すごく目立っている気がするのですが」
「便利だからいいんだよ」
「そうですか? それにしてもそのメイス、どこかで見たような気が・・・」
ジーっと俺の背負っているメイスを睨んでくるめぐみん。こいつの事だから、どっかの雑誌で見た「カッコいい武器ベスト10!」みたいなやつで見たことあるとかそういうオチだろうな。
・・・・・ん?誰か来た
「お前ら隠れろ。誰か来たぞ」
発動していた敵感知に何かが引っ掛かった。数は・・・・4体ぐらいか。ゾンビメーカーの取り巻きは多くても3体ぐらいだと聞いていたが、まあ1体増えたところで問題はない。
息を殺して先陣を切ろうとしたその時、青白い光が墓地の中心に走る。
「なんだ? ゾンビメーカーって電撃の攻撃でもするのか?」
「いえ、そんなことは無いはずなのですが・・・」
「攻撃というより、これはただの魔法陣だな」
めぐみんとダクネスと一緒に現れた奴の動きを観察する。こういう時に大切なのは、考えて行動することだ。
改めて魔法陣を発動したやつを見ると、黒いローブを着た女性だった。なぜ女性と分かったかというと、着ているローブの上からもわかる豊満なメロンが二つもあったからだ。
というか、あのローブどっかで見た気が・・・
「あ――――――――――――っ!!」
急にアクアが騒ぎ出したかと思うと、その場から飛び出て黒いローブの女目掛けて走っていく。
あのバカっ!余計なことしやがって!
「覚悟しなさいクソリッチー!!!」
アクアの言ったリッチーとは。
アンデットの最高峰の一つであり、別名ノーライフキングなどとも呼ばれている。元は大魔法使いの人間が、人の肉体を捨て去ることによって誕生するらしい。
「や、やめてくださいいいいいい! いきなり現れて、なぜ私の魔法陣を消そうとするのですかあああああ!」
「黙りなさいクソアンデット! こんな魔方陣使って、どうせよからぬことでもしようとしてたんでしょ! こんな物、こんな物!」
全力で足で魔法陣を消していくアクアの腰に泣きつくリッチー。というか、この声どっかで・・・・・あっ!
「お前もしかして、俺にメイス売った魔道具店の店主のウィズか!?」
「え? あ―――――――っ! そういうあなたは、無理矢理半額にさせたザギさん!」
マジかよ、ウィズがアンデットだったとは。というか、無理矢理半額にさせたことバラすなよ。おかげでめぐみんとダクネスからの視線が冷たいものに変わっちまったじゃねえか。あと、アクアはいい加減魔法陣踏みつぶすのやめろ。
あの後、荒ぶるアクアを物理的に黙らせて、ウィズの営んでいる魔道具店で休息をとることになった俺たち一行。出してもらったお茶と菓子を食いながらウィズがなぜあの墓地に言っていたのか理由を聞いた。
「なるほどなるほど、つまりウィズは夜な夜なあの墓地に行って葬儀も碌にされなかった魂たちをあの世に送っていると」
「はい。ただの自己満足だとは思うのですが、亡くなられた方たちがあまりにも不憫で・・・」
悲しそうな顔をして俯くウィズ。ふむふむ、つまり俺たちは(というよりアクアが)その魂たちの成仏を邪魔してしまったと。
「よしアクア、この責任お前が取れ」
「ぶえっ! ばんでばだじがっ!」
「食うか喋るかどっちにせい!」
「なんで女神な私がリッチーの出したお菓子なんて食べなきゃいけないよの!」なんて偉そうに言ってたくせに、こいつもりもりと食いやがって。
「んぐっ。なんで私がそんなことしなきゃいけないのよ!」
「元はと言えばお前が勝手に突っ込んだのがいけないんだろうが! 睡眠時間削って少しでも魂に詫びて来い!」
「珍しいですね。ザギがそんな事言うなんて」
「本当だな。てっきりお前の事だから「それがどうした?魂がどうなろうが俺には関係ねえ」と切り捨てると思ったのだが」
「お前たちの中の俺の評価は一体どうなってんだよ。いや否定はしないが」
「いやそこは否定してくださいよ!」
めぐみんのツッコミがはいる。いやだって、実際俺そういう性格だし。この店にはメイス半額にしてもらった恩があるし、取り敢えず詫びないといけないなーなーんて思ってるわけですよ。
そしてなにより・・・・・
「ようやく
「ちょっと待ちなさいザギ! その言い方だと、清く美しく気高いこの私がめぐみんと同じ頭おかしい子って聞こえるんですけど!?」
「なんですと! アクア、貴女爆裂魔法をバカにする次に言ってはならないことを言いましたね! 私はこれでも、紅魔族の里では秀才だったんですよ!?」
「わ、私は罵倒されるのは構わないぞ! むしろもっと罵倒してくりぇえ!」
「ええい、貴様ら黙らんかい! そんなんだから頭おかしいって言われるんだよ!」
「なによこの虚弱体質!」
「まともに走れない、直ぐに骨折する、なにより性格がねじ曲がってる貴方だけには言われたくありません!」
「なあザギ、頼むからもっと私をいじめてくれ! それとも、これが放置プレイという物なのか!?」
「言いやがったなアクア、めぐみん! ようし表に出やがれ! 一生俺に口答えできないようにしてやる!」
「望むところよこのクソニート! 返り討ちにしてやるわ!」
「我が最強の爆裂魔法を受けて、その減らず口が叩けますか? 一瞬でケリを付けます」
「はあああ!! これが放置プレイという物なのだな! 今までにはない快感が・・・・っ!」
このクソ女どもめ!今日こそ自分の立場っていう物を叩き込んでやる!あとアクア、クソニートって言ったこと絶対に忘れないからな。別枠で鉄拳制裁喰らわせてやるからな。
「あ、あのぉーもう夜も遅いので、今日は家に泊まっていきませんか・・・・・?」
そんなウィズの心温かい提案も「勝った奴が店の中で寝て負けた奴は外で寝る」という勝負に変わり、俺たちのバトルは繰り広げられた。勝敗はどうなったかって?俺の一人負けだよチクショウ!
続・この素晴らしい世界に爆焔を!もう見た人はいますか?いやー面白い面白い。これからどうなるのか楽しみですねえwww
ザギのメイスはウィズのお店で買いました。ということは製作者はもちろん・・・原作を読んでるほとなら分かりますね?なぜ購入するかに至ったかは後々書けたらいいなと思ってます。メイスの形は鉄血のオルフェンズのバルバトスのあのメイスです。あれで殴られるかと思うと・・・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
あと、しれっとザギさんクリスまで頭おかしい子扱いしてます
ではまた今度