ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
「ねぇハウル。これ私が焼いたクッキーなの。食べてくれない?」
名前も知らない同級生から綺麗な包装紙に包まれたクッキーを渡される。
「すまないな。さっき菓子を食べて腹が減ってないんだ。後でいただかせて貰おう。」
俺は包装紙を受け取るとその場を去った。
「あの!ハウル先輩これ!」
今度は後輩らしき生徒からピンクの包装紙に包まれたカップケーキを渡されるとすぐに走って行った
俺はダフネがいない隙に多くの女子生徒から大量の貢ぎ物を貰っていた。いつも俺がスネイプ教諭から許可して貰ったクラブ活動に向かっている途中に集中的に渡される。俺はお菓子や瓶に入ったジュースなどを大量に抱え込んだまま闇の防衛術の教室へ向かった。
***
闇の防衛術教室
「貴方、また貰って来たの?」
教室に入るとダフネが俺を呆れたように見ている。
「こればかりは譲れない。ダフネといると渡せないから、全て談話室に送られる。」
俺の部屋が貢ぎ物で一杯になってしまう。談話室内だから処理できないのだ。
「確かにそうよね。<愛の妙薬>が入ってあるもの。」
レイナが俺を援護する。愛の妙薬とはウィーズリー兄弟の店で売られている惚れ薬だ。最近売り出されたばかりで定期的に補充しないと効果がきれるため儲かっていいのだが、ここまでブームになるとは思わなかった。校則では禁止されているが、一向に収まる気配がない。
「あぁ、談話室では燃やせないし、食べるわけにはいかないからな。」
俺は杖から炎を出して全てを燃やした。ヴォルデモート騒ぎで多くの店が閉店しているため、俺たちはボロ儲けしている。だから俺は学校にも被害届を出さないでいる。ダフネは良くは思っていないものの、目の前で処分するため安心している。
「そういえば、スラグホーン教諭からクリスマスパーティに誘われているんだが、一緒に行かないか?」
スラグホーンはお気に入りの生徒達を招いてたまに食事会を開いている。行きたくはないが、俺は毎回参加している。
「あら?今回は私と行ってくれるのね?」
ダフネが悪戯っぽく笑う。二年前に俺はフラーとダンスパーティに行ったのだ。事情があったとはいえ、浮気に近い。
「それは本当に申し訳なく思っている。勿論来てくれるな?」
正直、俺は少しトラウマになっている。あそこまでダフネを怒らせたのは最初で最後だった。
「えぇ勿論よ。」
***
パーティ会場
俺とダフネはスーツとドレスを身につけ、パーティを楽しんでいた。
「よぉハリー、それにルーナも」
スラグホーンお気に入りのハリーとペアのルーナに遭遇した。ルーナは去年、俺と共に神秘部に向かったがそれ以降に関わりが無い。
「やぁハウル、ダフネ。」
ハリーは挨拶をする。
「久しぶりだね。」
天然が入っているルーナは力無く挨拶を返す。その時扉が勢いよく開いた。
「スラグホーン先生!」
管理人のフィルチがドラコを掴みながら会場に入ってきた。
「こいつが上の階の廊下をうろついているところを見つけました。先生のパーティに出かけるのに遅れたと主張しています。こいつは招かれているでしょうか?」
フィルチがスラグホーンに確認をとる。
「あぁ!僕は招かれてないとも!これで満足か?」
ドラコがフィルチの腕を払い、大声を出す。
「フィルチ。マルフォイの身柄と罰則は我輩が預かろう。」
スネイプがフィルチの元へ向かう。
「セブルス、構わんよ。パーティに参加させてあげればいい。」
パーティに参加したかったと勘違いしたスラグホーンが口を挟む。
「いや、マルフォイは我輩の寮生だから我輩が罰則を与える。」
スネイプは冷たく言うと、ドラコを連れて会場から出て行った。