ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
「...そうか。だが私はお前を捕らえなければならない。<スティューピファイ> 麻痺せよ!」
ガリムはロープで縛られ身動きがとれず、丸腰のハウルに失神呪文を放つ。
だが、チェックメイトされていたはずのハウルは狂気的な笑みを浮かべたままだった。
「なっ!」
紅い閃光はロープをすり抜けた。正確にはロープからハウルが一瞬消え、再び現れた。唖然としているガリムをよそにハウルは素早く落とした杖を拾う。
「<エクスペリアムース> 武器よ、去れ!」
俺はガリムの杖を再び弾き飛ばす
「...アニメーガスか?」
ガリムは俺が強力に縛られ、丸腰の状態から逃れた方法を確かめる。父上にはアニメーガスは覚えられなかったと話してあるし、シリウスは俺が蛇の半身を変えられたことしか知らない。
「えぇ武器は隠すものですよ。私の適性は蛇ではなく、大鷲でしてね。」
俺はロープに縛られ、失神呪文を放たれた瞬間に大鷲に変身し、ロープと失神呪文から逃れた。わからないように一瞬で人に戻ったが父上は誤魔化せなかったらしい。
「<エクスペリアムース> 武器よ、去れ。」
ガリムに加勢できないようにスネイプはハリーの杖を弾き飛ばした。
「...ハウル。お前はどうしたのか?お前はそんな事するような子ではなかったはずだ...。聡明で優しい子だった...」
闇祓いとしてではなく、父親としてガリムは息子であるハウルに尋ねる。
「...父上...私は私だ。私は常に聡明で優しくありたかった。...だがこの世界はそれを許してはくれなかった...。誰にも責任は無いし、そんな事を言いあってもしょうがない。私は私のために先に進ませて貰う。貴方は理想で尊敬に値する父親だった。」
ずっと悩んでいたのかガリムは微かに微笑み頬から涙を流しながらハウルを見つめる。
「さらば最愛なる父上よ...。」
ハウルは杖を構え無防備なガリムに向ける
「<アバダ・ケタブラ> 息、絶えよ。」
ハウルは緑色の呪文を放つとガリムの胸に命中すると、ガリムはゆっくりと膝をつき、力無く倒れた。
「ハウル‼ <エクスペリアムース>武器よ、去れ!」
ハリーはスネイプに弾かれた杖を拾い、武装解除を放つが俺も詠唱破棄し、武装解除を撃ち返す。ハリーの青い光を打ち消し、ハリーを吹き飛ばす。
「...弱いなハリー。英雄扱いされて嬉しかったか?選ばれし者と讃えられて誇らしかったか? 」
ハウルは倒れているハリーを見下している。ハリーは言い返せない
「俺が憎いか?恐ろしいか?己が惨めか?悔しいか?...それはお前が弱いからだ。...弱ければ誰も守れないし、誰も救えない。お前は去年名付け親であるシリウスを失った。」
ハリーの顔が少し歪む。目の前でシリウスを失ったことを思い出しているのだろう。
「...お前はシリウスの死を乗り越えたつもりだろう。だがそれは大きな間違いだ。お前は愛する人を失う辛さを再び味わったはず...。もし俺がお前の立場なら二度と同じ悲しみを味合わないをように力を得ようとしたはずだ。なのに今年のお前は何をしていた?半純血のプリンスとやらが書いた本に夢中になり、それに従っていただけだ。己が強く、優秀になったと自己満足し、自惚れていたに過ぎない。無様だハリー・ポッター...。己の弱さを受け入れろ!少しは強くなって見せろ!強者たる俺に見返させてみろ!」
ハウルはかつて自分が感じた想いから得た教訓をハリーに与えた。慰めようとしたわけではない。今のハリーがかつて無力で何もできなかった自分と同じだったから、自然と言葉が溢れて来たのだ。
「<オブリビエイト> 忘れよ。」
倒れているハリーに忘却呪文をかけ、後ろを振り返る。
「...時間をとらせたなスネイプ。」
ハリーに忘却呪文をかけた後、スネイプと共に門の外へ向かった。
「ハウル殿。先程は何を忘れさせたのですか?」
スネイプが俺に疑問を投げかける。この程度なら答えてもいいか...
「俺がアニメーガスであることだけだ。武器は隠しておいて損することはほとんど無いからな。」
ガリムが死去しました。
ハウルがプリンスの事を知っていたのは地図で会話を盗み見たからです。