ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
忙しくなってきたので、更新ペースをこれから一週間に一回程にさせていただきます。すみません。
二ヶ月後
ウィンガモット法廷
「それでは法廷を開廷します。被告の名前は?」
凍りつくような霊気を放つ数体の吸魂鬼が漂う中、レイナはマグル生まれ登録委員会会長として裁判を取り仕切っていた。
「メアリー・エリザベス・カターモールです。」
黒い髪をし、長いシンプルなローブを着ている小柄な女性が答えた。吸魂鬼に怯えてか、はたまた裁判が自分に不利になる事に危機感を感じているのかは分からないが、カターモールは震えている。
「魔法管理部のレジナルド・カターモールの妻との情報が入っています。誤りはありますか?」
カターモール夫人は間違いありません。と答えると本人確認のための質問を繰り返した。
「それでは本題に入ります。カターモールさん。先日貴方から一本の杖を取り上げました。22センチ、桜の木にユニコーンのたてがみ。この杖は魔法使い、及び魔女から奪ったのですか?」
レイナはユニコーンの杖を横に持ち、カターモール夫人によく見えるように差し出した。
「私が奪った?いいえ、だっ、誰からも奪ったりしませんわ。わっ、私は買ったのです。十一歳の時に。そっ、その杖が私を選んだのです。」
魔法使いとして片腕にも等しいと言われている杖を没収され、奪った事になっている事に悲しくなり、鳴き声をあげながら答える。
「いいえ、それは嘘ですね。こちらの情報では貴女は魔女ではない。貴女の両親はマグルとなっています。この情報は誤りですか?」
夫人の鳴き声に聞く耳を持たず、静かに夫人を追いついめていく。
「そっ、その通りです。ですが!私はホグ「被告人は静粛に。その情報を認めたのならこれ以上裁判を続ける意味がありません。貴女はマグル生まれとして記録し、魔法使いから杖を奪った罪を償って貰います。...ですが貴女は魔法を扱えるとの情報があるので、このイギリス魔法省に30年間、無償奉仕して頂きます。拒むのなら、貴女の家族により重い罪を償って貰う事とします。これにて法廷を終了します。」
レイナは夫人の言葉を遮り、一方的な判決を下し、地面に腰をつけ、泣いているカターモール夫人に見向きもせず、足早に法廷を去っていく。
***
同時刻
<隠れ穴>
ここでは結婚式が行われていた。新郎ビル・ウィーズリーと新婦フラー・デラクールだ。死喰い人からの襲撃に備えて出来うる限りの防衛策を施し、2人の新たな門出を祝う人達も必要最小限に抑えられ、信用できる闇祓いを警護につけていたため、客人達は大いに楽しんでいた。
「あいつがフラーの客でなかったら、ゔぉくはたった今ここであいつに決闘を申し込む。あの汚らわしい印をゔらさげているからだ。」
不慣れで所々訛りのある英語で話す青年はビクトール・クラムはウィーズリー家の親戚のバーニーとして変装しているハリーと話していた。
「印?あれがどうかしたの?」
ハリーは友人であるルーナ・ラグフットの父親であるゼノフィリウスの首にかけてある不思議な三角の目玉のような印のネックレスを見る
「グリンデルバルド。あれはグリンデルバルドの印だ。奴はたくさんの人を殺した。ゔぉくの祖父もだ。ゔぉくらのようにグリンデルバルドのせいで家族を失った者達が大勢いる。対抗試合の時にハウルがグリンデルバルドの子孫だと知っていたらゔぉくは確実に奴の代わりに復讐していた。」
クラムはゼノフィリウスを睨みつけ、拳の関節をポキポキ鳴らしている。ハリーは何も知らないであろうゼノフィリウスをフォローしていると、突然、ここに居合わせない闇祓いの1人のキングズリー・ジャックボルトの守護霊のオオヤマネコが一番目立つテーブルに現れ、声を出した。
「死喰い人が現れる!今すぐここから離れるんだ!」
守護霊の呪文を極めている者は幽体である動物にメッセージを送る事ができるのだ。キングズリーの声だとすぐさま理解した客人は悲鳴をあげる。するとテントを覆っていた防衛呪文の壁に突然黒い閃光によって破壊された。その音に反応して一部の客人達がテントの外に出る。すると客人達の目の前に1つの空から黒い煙が地面に落ちてきた。煙が晴れると、美しい金髪の青年が現れた。
「ご機嫌麗しゅう。結婚式の客人達よ。ハリーポッターを差し出せ。」
ハウルがニヤッと笑うと、同時に外から幾つかの黒い煙を覆った者が次々と青年の後ろに現れ、結婚式の客人や闇祓い達に片っ端から呪いをかけていく。
「グリンデルバルド!お前はガリムさんの仇だ!<ステューピファイ> 麻痺せよ。」
闇祓いの1人がハウルに失神呪文を飛ばすが、ハウルは闇祓いに向けて杖ではなく、手のひらを向けた。
「<プロテゴ> 守れ。...<ステューピファイ> 麻痺せよ。」
杖を使わずに盾の呪文を使い、闇祓いの失神呪文を防ぐと同時に失神呪文を打ち返し、闇祓いを返り討ちにする。死喰い人達が闇祓いや不死鳥の騎士団達と魔法を撃ち合っている。その様子に脇目もせずに、テントの中に入る。入ると同時に5発の閃光がハウルを襲うが、ハウルは守護霊の呪文を詠唱破棄し、大蛇を自分に巻きつかせ、ガードした。攻撃を防ぐと同時に大蛇が消え、2つの閃光が攻撃を仕掛けた2人に命中し、吹き飛んだ。3人がハウルの反撃に驚き怯んだ隙に、ハウルはもう2発撃ち込んだ。残った1人は見覚えのある男だった。
「クラムか、久しぶりだな?」
ハウルの顔をみたクラムはみるみる顔色が変わり、憎しみをもった顔になる。
「グリンデルバルド!ゔぉくは君に決闘を申し込む!」
クラムはハウルに決闘を申し込んだが、ハウルはクラムの思いがけない提案に軽く鼻で笑った。
「何がおかしい⁉︎ 」
クラムは顔を少し赤く染め、こめかみをピクピクさせながら、大声をあげる。
「5人がかりで俺を仕留めきれなかったのに、お前1人で俺とまともにやりあえるとでも考えているのが実に滑稽でな...。決闘は面倒だ。だが、フェアにしてやろう。実際、貴様程度では杖すらいらんがな。」
ハウルは予備の杖をローブに直し、クラムに杖を向けた。クラムはハウルに呪いをかけようと杖を振りかぶり、少し反動をつけようとした瞬間にハウルは素早く呪文を唱えた。
「<アバダ・ケダブラ> 息絶えよ。」
クラムは緑色の閃光を受け、無様に倒れた。
「貴様ごときじゃ俺は倒せんよ。」
ハウルは閃光を受けたクラムを一目見た後、すぐさまテントの更に奥へ向かった。するとシルバーブロンドの髪をした美しい女性が微かに震えながら杖をハウルに向けている。ハウルはフラーの杖の方に向けて手を払うとフラーの杖が弾かれた。
<久しぶりだねフラー。>
ハウルはフラーを見て懐かしそうな顔をして話しかけた。
<そうね。まさか貴方の本性がこんなのだとは到底考えられなかったわ。私も殺すの?>
微かに涙を浮かべながら、かつて惚れた青年を見る。
<いいや、フラーには返しきれない程の大きな貸しがあるから見逃す。早く杖を拾って姿現しで逃げるといい。テントの中では姿現しはできないようになっているはずだから早く外に出ろ。>
ハウルは吹き飛ばしたフラーの杖に少し指をまげた手のひらを向け、杖を引き寄せると、フラーに手渡した。
<...私は貴方を心の底から愛していたわ。でも貴方が死喰い人にだったと知った時に悲しんでいた私を慰めてくれたのはビルだった。>
<それを聞いて安心した。ビルと再会したら、すぐにイギリスから出ろ。死にたくなければ言う通りにした方がいい。>
ハウルの言葉を聞くとフラーはテントに切り裂き呪文を使い、テントから外に出ると同時に姿現しでその場から逃げ去った。