ハリー・ポッターと導く者   作:匿名希望 2

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圧倒的強者の争い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人の強力な呪文はぶつかりあい、周囲一帯に激しい音と強力な衝撃波を与え、敵味方関係なしによろけさせ、一瞬戦場とは不釣り合いの静けさが漂った。時空が歪んでいると錯覚する程の呪文と呪文のぶつかりあいはやがて互いを打ち消しあった。

 

「<オパグノ> 襲え!」

 

ハウルはホグワーツ中の地面に散らばっている石像や校舎の破片を一斉に浮かせヴォルデモートに飛ばした。ヴォルデモートは盾の呪文では防ぎきれないと判断し、真ん中から半分に割り防いだ。ハウルは杖を小さく素早く丸を描くと破片が巨大な球体の形になり、ヴォルデモートを中に閉じ込めた。ヴォルデモートは内部で強力な破壊呪文を使い破片を360°に勢いよく飛ばした。ハウルは周囲にいる敵味方関係なしに守護霊の呪文を使い、自身とヴォルデモートを覆うほどのとてつもなく大きな蛇をだし、破片による被害を最小限に抑えた。その隙をヴォルデモートは逃さなかった。

 

「<アバダ・ケダブラ> 息絶えよ!」

 

ヴォルデモートは守護霊を出したばかりのハウルに死の呪文が命中する事を確信した。

 

「<プロテゴ・マキシマ> 盾よ守れ!」

 

ハウルは手のひらをヴォルデモートに向け、杖を持たずに最強の盾の呪文を使い防い、死の呪文を防いだ。その様子を見たヴォルデモートはニヤッと笑った。

 

「さすがだハウル。いくら魔法の力量は同等でもこの最強の杖には敵わん。」

 

ヴォルデモートはニワトコの杖を愛おしそうに撫でる。

 

「最強の杖が相手なら手段は選んでられないな。」

 

ハウルはローブから予備の杖を取り出し、両手で杖を掴んだ。魔法使いは基本片手にしか杖を持たない。杖は自身の主である魔法使いが自身とは違う杖を同時に使う場合、忠誠心が揺らぎ、暴発、又は威力が恐ろしく落ちるのだ。だがこの二本の杖はハウルに圧倒的な忠誠心を誓っていた。圧倒的な主人に自身では不釣り合いだと理解していたからだ。

 

「二本だと?ふざけているのか?」

 

ヴォルデモートは少しイラッとした顔をするがすぐにニヤッと笑う。

 

「お前の魔法使いとしての器は杖に絶対的な忠誠心を植えつけるほどか...。俺様もお前とハリーポッターを始末した後に試してみるとしよう。」

 

すぐさま二人は死の呪いと二つの武装解除の呪文を撃ち合う。ほんの少しヴォルデモートが押されているようだが、長年の経験を駆使し何とか互角を保っていた。ヴォルデモートがニワトコの杖に不審感を募らせていると、ハウルがニヤッと笑った。

 

「何が可笑しいのだ?この杖は俺様のものだ。」

 

ヴォルデモートが死の呪いを止め、ハウルの笑みの真意を探ろうとする。

 

「俺は一言も杖には触れてないが?まぁ杖がお前に従わないのだろう?」

 

ハウルに心の内を当てられたことに怒りを覚えたのか死の呪いを放つがあっさりと盾の呪文で防がれる。

 

「ダンブルドアを殺したスネイプは俺様が殺した。それなのになぜこの杖は俺様に従わんのだ!」

 

ヴォルデモートは忌々しいというような表情をして杖を睨みつける。

 

「ならば杖の持ち主はお前じゃないのだろう。」

 

ハウルが全てを見透かすようにヴォルデモートを見るとヴォルデモートは理解をしたようにハウルを見る。

 

「まさか杖の主はお前か?」

 

ヴォルデモートは少し驚いたような声色をあげた。

 

「いや、俺ではない。<グリセオ> 滑れ!>」

 

ハウルはヴォルデモートの足元を滑らせると、不意をつかれたヴォルデモートは体制を崩す。

 

「<アバダ・ケダブラ> 息絶えよ!」

 

ハウルはヴォルデモートに死の呪いを放つとヴォルデモートは近くにいた死喰い人に目をつける。

 

「<アクシオ> バーリス。」

 

バーリスと呼ばれた死喰い人はヴォルデモートの目の前に引き寄せられハウルの死の呪いを受ける。ヴォルデモートはすぐにバーリスの死体をハウルに向けて弾き飛ばし、ハウルがバーリスを対処する隙にヴォルデモートは終了呪文を唱え滑る地面の効力をなくした。ヴォルデモートは悪霊の炎を唱え、バジリスクにハウルを呑み込ませようとするとハウルは杖で洪水の呪文で覆い尽くし消火させ、ヴォルデモートを水の中に閉じ込めた。水をどんどん追加させながら予備の杖で凍結呪文で巨大な氷山にした。

 

「ハァハァ。少し頭に響いてきたな。<ビブラシオン> 内部破壊。」

 

ハウルは頭を抑えながらドラゴンを一瞬で殺せる呪文を使いヴォルデモートの内部を破壊しようとした。巨大な氷山を激しい振動が響き合いやがて振動は地面に抜けていった。すると氷山が激しい轟音を起こし破壊された。ハウルは盾の呪文を使い氷の破片を防ごうとするが発動が少し遅れ、頬に切り傷ができ、脚に氷の破片がが刺さった。

 

「分霊箱の効果は体内にまで及ぶとは知らなかったな。」

 

ハウルは脚から氷の破片を抜きながらつぶやいた。分霊箱は魂だけ分離していると考えていたのにな...。

 

「ハァハァ、それは正しい。俺様は内部を切り取って分霊箱を参考にして造った箱に直してある。だが互いに魔力の減少がきてるな。」

 

息を整え、疲れたような顔をしているヴォルデモートがハウルにつぶやく。

 

「ハァハァ、そうだな。ここまで魔力がなくなったのは久しぶりだ。最後にしないか?」

 

ヴォルデモートは無言で杖をハウルに向けようとしたそのコンマ数秒前にハウルは予備の杖を手から離し、指をパチンと鳴らした。ハウルは姿現しでヴォルデモートの目の前から消えたのだ。ヴォルデモートは野生の勘、強者の勘、五感のどれで察したのか素早く後ろを振り返る。

 

「<エクスペリアムース> 武器よ去れ!」

 

「<アバダ・ケダブラ> 息絶えよ!」

 

ハウルはヴォルデモートの読み通り後ろに移動していた。ホグワーツでは姿現しはできない。その固定概念にハウルは目をつけた。そして城の防衛装備に少しだけ細工をしたのだ。互いに予想外な反応をされたが、ごく僅かにハウルが先手を取った。

 

 

 

 

二人の強者の強過ぎる呪文と呪文のぶつかりあいは途轍もない轟音を響かせ、ハウルとヴォルデモートのそばに転がっていた破片や死体が一瞬で吹き飛び二人の周囲は戦場ではなくただの更地へと変貌した。

 

 

 

 

 

 

二人の体重は風圧と衝撃に耐え切れず、後ろに吹き飛んだ。二人は背中から地面に倒れる。やがて立ち上がるが互いにそれらしい変化は見られない。

 

「ハァハァハァハァ、引き分けだな。」

 

ハウルはヴォルデモートにそうつぶやいた。

 

「ハァハァハァハァそのようだ。お前は必ず俺様の手で始末してやる。」

 

ヴォルデモートがそう言うと二人は同時に背を向け魔力を回復させるために安全な場所へ移動した。

 

 

 

 

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