ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
<グレンスト家屋敷広場>
「<ラヌオール・イヌレスタ・サルヌカーン・ハーレントス・タミパール> 我、友との出会いを望む者なり、偉大なるエルフの神々よ、我が願いを叶えたまえ。」
ハウルは地面に手を触れ、エルフから教わった召喚術を使用する。地面を黒い闇が覆い闇の奥底からエルフの長のエラトゥスが側近を連れ現れた。
「見事な召喚術だ。エルフでもここまで扱える者は少ない。流石は我らが主。」
エラトゥスはハウルの召喚術を見ると惚れ惚れするような顔をする。
「あぁ誇り高きエルフの主ならば当然だろう。計画の話をしようか...。」
***
数分後
「我々のすべき事はわかりました。主はこれからどう動くのですか?」
エラトゥスは椅子から立ち上がると今度は自分で召喚術をつくり、メルカリアへ帰る用意をする。
「まずは俺の力を限りなく最強に近づける。最後の<死の秘宝>を奪い、死を更に超越し、絶対的な支配者として世界の頂点へ立つ。あとは理想に向かって邪魔な奴を消していくだけだ。」
ハウルがそういうとエラトゥスはお辞儀をし、闇に呑み込まれて行った。
「...ハリー。お前は俺の障害となるか?俺とも我が理想を理解してくれるか?」
ハウルがそうつぶやき、昔を懐かしんだ。
***
2日後
<イギリス、レントール通り>
「それでは私が報告書はまとめておこう。それでは解散。」
闇祓いとしての仕事を終え、闇祓い局長のキングズリーの言葉で締められ、闇祓いの期待のホープとしてハリーは日々闇の魔術と戦っていた。同僚と軽い挨拶をし、いつものように姿現しで愛する妻の元へ帰ろうとした。だがハリーが姿現しをするとそこは自宅ではなく、かつて自身の宿敵であるヴォルデモートが復活したトム・リドルの墓場だった。ヴォルデモートの事を思い出し、素早くハリーは傷を指で触れるが何の痛みもない。ヴォルデモートをハリーが打ち破ってから自身の傷は少しも痛まないのだ。ほんの少し安堵するが、何故自分が姿現しが失敗したのかわからない。今日に限ってしくじったとは思えない。だが何かを感じ、杖を構え、警戒しながら辺りを見回し奥へ進むとトム・リドルの墓場に座りもたれかかっている青年がいる事に気付いた。薄い暗闇で美しい金の髪がよく映えていた。目を細めていたハリーはすぐに目を見開いた。彼はハリーの恩人だった。
「ハウル!どうしてここに⁉︎」
四年ぶりの友人を見てハリーは声をあげるが、なぜハウルがここにいるのか?そしてなぜ自分がここにいるのか?という疑問を抱きハウルを見つめる。暗闇に目が慣れてきてハウルの顔を見ると四年もの時が経ってもまるで容姿が変わっていないのだ。
「よぉハリー四年ぶりだな。あいにくだが俺は再会を喜ぶ気にはなれない。単刀直入に言おう。俺は魔法界を支配する...。俺と共に来い。俺と新たな世界を作らないか?」
ハウルは立ち上がり、ハリーに手を差し伸べる。ハリーは状況を飲み込めず判断できずにいる。
「まぁ説明が不十分だな。俺は<公平で差別なき世界>を創る。お前は今の魔法界をどう思っている?純血こそが至高、マグルは劣等種だと。愚かな思想だと思わんか?その思想こそがヴォルデモートという産物を産み出した。マグル排斥主義は誤っているというのは常識中の常識だ。それなのに未だにその差別意識は強く根付いている。そして俺はそれを取り払いたい。もちろん不憫な扱いを受けている魔法生物も多く救いたい...。警告はするが従わない者は殺しても構わないと考えている。」
ハウルは淡々と志す世界を話すとハリーは首を振った。どうやら俺の思想とは交わらないようだ。まぁいい...
「僕はどんな理由があっても人殺しはダメだと思う。僕は君を友人として止める。」
ハリーは俺に杖を向ける。どうやら闇祓いとして俺を捕らえる気か?少し揉んでやるか...
「まぁいい。確かに俺を無傷で止められるのは今しかない。軽く遊んでやろう。」
ハウルはニヤッと笑い、ローブからニワトコの杖を抜き、ハリーに見せつけた。ハリーは一瞬で顔色が変わった。
「どうしてそれを君が持っているんだ⁉︎それを持っていてもその杖は僕の物だ!君には従わない!」
ハリーは大声を出し、ハウルに問い詰める。ホグワーツでの戦争が終わった後、ハリーは杖を折って橋の下に投げ捨てたのだ。ハウルはハリーが身震いする程の恐ろしい顔をして嘲笑った。
「滑稽だな。この杖は初めから俺の物だ。正確に言えば少し入れ替えたがな...。<エクスペリアムース> 武器よ去れ。」
ニワトコの杖は強力な武装解除を放ち、ハリーの杖が見えなくなるほどまで遠くに弾き飛ばした。ハリーは理解した。杖は自分の物ではない。ずっとハウルの物だったと...。ハウルはローブの奥から小さい箱を取り出しある石を取り出す
「今ので<蘇りの石>が俺の物になった感触は無いな。まぁいい...。時期に俺の物になる。」
ハリーは唖然とした一つは折って崖の下に捨て、もう一つは禁じられた森に捨てたのだ。その二つが、目の前にあるのだ。
「ハハッ、どうして<死の秘宝>がここにあるかが知りたいか?最後の秘宝の<透明マント>の代金として教えてやるか...。」
ハリーは自身が所有する<透明マント>が隠してあるのが自宅であるとすぐさま思い出した。そして自宅には愛する妻がいる。ハリーは姿現しでこの場から逃げようとした。
「おぉっと無駄だ。」
ハウルが見透かしたようにハリーを見つめる。ハリーはハウルの忠告を聞き流し、指をパチンと鳴らすが何故か移動出来ない。再び鳴らすが結果は同じだった。
「クソッ!なんで姿現しができないんだ!」
ハリーは何度も指を鳴らすがただただ墓場に指がなる音が響くだけだった。
「俺がお前の姿現しを妨害させてここへ呼んだんだ。もう理解したろう?」
闇の魔術と戦うのが仕事のハリーであっても理解できなかった。姿現しを妨害するのは不可能だ。一度姿現しをされたら移動する寸前に攻撃するしかないのだ。それなのにハウルは何もしなかった。考えられるとしたら自ら開発したか、自分の知らない魔法か、後者はあり得ない。ほぼ対処法の無い姿現しの妨害呪文が知られていないはずがない。おそらく前者だ。ハウルならやりかねない。あの圧倒的な才能なら十分考えられる。
「話はそれたが本題に戻ろう。<トーカチロヌ・カサヨール> 我が記憶を汝に与えよ。」
ハウルはハリーのデコに触れエルフの魔法を使用する。もちろんハリーは理解できず、頭の中にハウルの記憶が入り込んできた。