ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
更新遅れてすみません。少し忙しくなってきたので更新ペースは遅れるかと思います。
<校長室>
「ハウルや。どうかしたかの?」
ハウルは殺気を放ちながら肖像画の前にやってきた。他の肖像画の校長達はハウルの殺気に慌てている。ハウルは素早く杖を向けた。
「とぼけなくていい...<レジリメンス> 。」
ハウルはダンブルドアに開心術を使用する。
「ーッ!クハッ!」
ダンブルドアは強力な閉心術を駆使するがハウルの開心術には耐えきれなかった。ハウルはダンブルドアがハリーに渡した記憶やハウルの記憶をいつ奪われたのかを理解した。
「...やはり貴様か。」
ハウルはダンブルドアを軽蔑したような目で睨みつける。だが自分もダンブルドアと同じ立場であったなら同じ事をしただろう。それに失態を犯した自分が悪いと考え直した。
「ハウル...。」
ダンブルドアは蚊の鳴くような声てハウルを見つめる。
「安心しろ。俺は貴様を憎まぬ。」
ハウルはダンブルドアに背を向け立ち去ろうとすると呼び止められた。
「ハウル...。お主は一体何をするんじゃ。それにお主の志す世界に反発する事によって生きていられぬ者もいよう。」
ダンブルドアはつぶやくように言った。
「この際だから貴方と討論するのも悪くないだろう。...俺はかつての貴方の志の<より多くの善のために>の元、行動する。」
ハウルは背を向けたまま答えた。するとダンブルドアは声をあげた。
「それは間違いじゃ!わしは命の重さは同じだと「おかしな事を言う。かつて貴方がマグルを支配すべきという思想から脱したのは理解している。だがかつて貴方が分霊箱であるハリーをヴォルデモートに破壊させる時にハリーは死なないという確証がないにも関わらずヴォルデモートの元へ向かわせた。そしてニワトコの杖の所有権を永遠に消すように見せかけて俺に渡していた。単刀直入に言うとハリーに真実を告げなかった...。という事はハリーを信んじておらず、ハリーが逃げ出すという可能性を踏まえていた。そしてもしハリーが分霊箱としてでなくハリー自身が死んでいたらニワトコの杖の所有者であった俺が止めると想定していたのだろう。貴方はヴォルデモートの手から守ろうとした。ハリーの犠牲をもってしてな...。貴方は本当にその思想を過ちだとは思っていない。貴方の奥底には<より多くの善のために>という概念が残っている。違うか?」
ハウルの言葉にダンブルドアは口を紡ぐ。確かに正論である。自身で過ちであると理解しきったはずなのにその思想は自分の奥底に残っていたのだ。確かにハリーが死ぬ可能性もあり、その場合はハウルにヴォルデモートを任せるつもりだった。
「言い返せぬだろう?俺はヴォルデモートの元へ行き、数多くの命を奪った。私情とはいえ少数の犠牲の元で多くの命を救ったと思う。だが俺はそれだけで満足はしない。俺は俺が殺した者の人生と咎を背負う義務があり、償わなければならない。俺の償いの一つは多くの命を救う事だ。虐げ続けられた悲しき種族を俺は救いたい。魔力の特異性ゆえ狩られたエルフ。本能につけこまれ劣悪な環境で働かせられる屋敷しもべ妖精。愚かな人狼に噛まれたため迫害される狼人間。圧倒的強さを制し名誉を得るために殺される幻獣。愚かな思想により殺されたマグル。まだまだある!魔法使いの偏見や勝手により不利益を被る種族は!」
ハウルは声をあげてダンブルドアに訴えかける。この討論の勝者がハウルである事は目に見えていた。だがハウルは容赦などなかった
「貴方は魔法使いの事しか考えていない。わかりやすく言えば他の種族を下に見ていたのだ。それはマグルを見下してるのと同意だ。マグルを例としてあげよう。対等に、平等に思っているのなら魔法界の事をマグルに教えヴォルデモートという脅威を伝えるべきだと訴えるべきだった。それが対等というものだ。ヴォルデモートはマグルを軽蔑していたとはいえ、エルフや巨人には敵意や軽視はしていなかった。貴方が俺とヴォルデモートが似ていると言っていたのはあながち間違いではなかったというわけだ...。アルバス・ダンブルドア!貴様は俺の世界に生きる資格のない人間だ。だが俺は貴様のような人間も従うのなら導き、反発するものは皆殺しする。もう貴様は俺をとめられぬ。ただ俺が創る新たな世界を眺め噛み締めつづけろ。それが貴様にできる唯一のことだ。」
ハウルがダンブルドアにそう言い放つと背を向け、足早に去って行った。ハウルもダンブルドアも偶然同じ事を考えた。もう二度と会う事はないだろう...。奇しくも二人がまた出会う事は永遠になかった。