ハリー・ポッターと導く者 作:匿名希望 2
ハウルとドラコはスリザリン生なら楽しみのはずの魔法薬学の授業なのに乗り気でなかった。ハウルはスネイプに恥をかかせ、さらにそれが一瞬でその話が学校中の噂になった。スリザリン以外の三寮の上級生から褒められたり、お菓子をもらったり出来たのは良かったが、スネイプの評定は覚悟したほうがいいだろう。またドラコは自分のせいでハリーが自分がなりたかったシーカーに就任した事によりテンションが下がっていた。
「大丈夫よ、ハウル。寮監は悪い人間じゃないわよ。たぶん。」
ダフネが慰めるが効果は無かった
レイナは実技と筆記のテストで満点を取るはずだから十段階評価の八はとれるだろうとふんでいたので慰めはしなかった。
「大丈夫よ、ドラコ。ポッターも選手になれるならドラコもなれるわよ。もうじきクィディッチの選抜があるから、そこで結果を出せばいいのよ。」
パンジーも慰めていたが効果はあまり無かった。
***
魔法薬学の授業
見た感じ特に前回と変わった様子はなかったが油断できない。
「本日はヘビの牙を砕き、干しイラクサを蒸したものに角ナメクジと山嵐の針を煮込む作業をしてもらう。」
シーンとした地下室でスネイプの声のみが響く。
「グレンスト!何ができる?」
前回指名したハリーとは違い、いきなりハウルを指名する。
「おできを治す薬です。コツは大鍋を火から降ろして山嵐の針を加えること。失敗すると逆におできが増える。」
驚きながらも完璧な答えを答える
「見事だ。スリザリンに十点。」
ハウルは嫌われたと思っていたのになんやかんやで気に入られたようだ。この日から魔法薬学の授業前にハウルに質問し、十点を与えるという謎のルーティンが出来た。
「良かったわね、ハウル。」
二人一組に分けられ、俺の前の席でレイナと組んでいたダフネが話しかける。
「あぁ、助かった。慰めてくれてありがとな。」
魅力的な笑みを浮かべるハウルに照れてダフネはすぐに前を向く。
「なぁハウル。角ナメクジは鍋から取り出した方がいいか?」
一緒に組んでいたドラコが尋ねる
「いや、もう少しだ。うっすら黄色味がついたら完璧だ。」
「君と一緒にいると、安心するよ。これからも僕の成績を引っ張ってくれたまえ。」
笑いながら冗談を言う。
「調子こいてないか?ドラコ。別に魔法史のレポート見せなくてもいいんだぞ。」
俺も冗談で返す。ドラコは魔法史がめちゃくちゃ苦手なのだ。
「そっ、それだけは...。ハウル様これからもご贔屓を...。」
ドラコが慌て出す。
「ふふっ、ドラコ。ナメクジの引き揚げどきだ。」
俺はナメクジを引き揚げる。
「見事だ。グレンスト、マルフォイ。スリザリンに五点だ。皆も参考にするように。」
スネイプがやってきて、うっすら黄色味がかかったナメクジを皆に見せる。完璧に気に入られたようだ。ロンがこちらを睨んでいる。
間も無く干しイラクサとヘビの牙、角ナメクジを煮込んでいると、隣からカタカタした音に隣を見ると間も無く爆発音がした。通路を挟んで隣にいたネビルと黄土色の髪をした少年が煮込んでいた大鍋が爆発し、中の液体が飛び散る。
「<アクアメンティ> 水よ。」
素早く杖を取り出し、水の呪文を使い不完全なおでき薬のほとんどを水で覆い二次災害を防いだ。
「バカ者!」
スネイプがネビルを怒鳴りつける
「おおかた、大鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針をいれたな。グレンストの好意を無下しただけに飽きたらず、尻拭いまでさせるとは...グリフィンドールを十点減点。ハウルの機転の素晴らしさを称えスリザリンに十点追加。」
肘におできができ、痛がるネビルを見て苦々しく医務室に連れて行くことを命じる。
スネイプのグリフィンドールに難癖をつけたり、スリザリン贔屓は止まらなかったがハリーのみの集中砲火はなくなったため、ハウルは自分の心情をスネイプは考慮してくれたと思って感謝していた。