ハリー・ポッターと導く者   作:匿名希望 2

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ほんの少し原作の設定を変えます。


《番外編》 両親の出会い 1

 

 

「ねぇ母上。ホグワーツって四つの寮があるんだよね?母上はどこの寮だったの?それと母上のご先祖がホグワーツを創設した一人だよね?」

 

ハウルがいつもの大人びた様子とはかけ離れた年相応な様子を見てマリアは微笑む。

 

「フフッ、一気に質問は答えられないわよ。まず寮は四つね。組み分け帽子っていう魔法アイテムに一人ずつ選ばれるの。寮によって特色が違うのよ。まずグリフィンドールは元気な子が多いわ。レイブンクローは賢い子、ハッフルパフは優しい子、そしてスリザリンは少し偏見が強いわね。」

 

マリアは四つの寮を軽く噛み砕いて説明する。

 

「じゃ、俺はスリザリンは無いだろうな。偏見なんて無いし、でもスリザリンに入りたくないな。周りがキツそうだ。」

 

ハウルは普段通りの年不相応の態度に戻り、率直に感想を言う。

 

「大丈夫よ。スリザリンは少しキツいかも知れないけど、仲間には優しいし、優れた魔法使いはスリザリン出身が多いのよ。まぁどこの寮でもハウルはやっていけるでしょうし、特に心配する必要はないわよ。」

 

マリアは重症の親バカを発動させる。だがマリアでなくても自分達が鍛え上げたハウルが授業についていけないはずがないと考えるのが自然だ。

 

「私の苗字は父さんと結婚する前はレイブンクローよ。マリア・レイブンクロー。血筋の影響もあってか、ウチの一族はみんなレイブンクローだったから、ハウルもレイブンクローかもね。」

 

「へぇ、じゃあ父上は?」

 

ハウルは父親の寮を尋ねる。両親は同い年だし、二人とも魔法使いだからそう聞くのは自然だった。

 

「父さんはホグワーツじゃなくて、ダームストラングよ。私が講師をしているボーバートンと並んで三大魔法学校と呼ばれているわ。」

 

マリアは四年前より、ホグワーツ校長のアルバス・ダンブルドアの推薦でフランスのボーバートン魔法アカデミーで呪文学の教師として働いている。今は夏休みのシーズンであるため、家に帰ってきている。

 

グレンスト家には図書館と呼んでもおかしくないほどの大量の本や文書がある。ほとんどが呪文書や魔法薬学の本だが、歴史の本も存在する。ダームストラングもその中に名前が乗っていたはず。ハウルは魔法の才能だけでなく、記憶力も優れていた。一度じっくり読んだ本は二度と忘れなかった。文字を覚えてから八年経つのにまだ全てを読破していない。あと一割ほど、興味の無い占い学の本だけだ。最も歴史がある魔法なのに最も不安定な技術であるため、また未来は自分で切り開くものと考えていたため、ハウル余り関心がなかった。そんな本を読むより呪いや魔法の練習をする方が充実していた。

 

「じゃあどうやって2人は出会ったの?」

 

ホグワーツはイギリスだが、ダームストラングはドイツのはず、2人は普通なら出会わない。

 

「あら?ハウルには話してなかったかしら?私と父さんは三大魔法学校対抗試合の代表選手だったのよ。その時は父さんが優勝したけどね。」

 

 

***

 

 

21年前 ホグワーツ

 

 

新学期の初めの講堂でダンブルドアが新年の挨拶をしているが、どこの寮もなにやら騒がしい。レイブンクローの監督生として黙らせるべきだが、何かを感じ取る。

 

「ねぇ、何か今日あるの?」

 

自分の席の隣にいる友人に尋ねる。

 

「え?まさか知らないの?三大魔法学校対抗試合が今年行われるじゃない。それにダームストラングからあのグレンスト家の御曹司が来るんですって、噂では凄いハンサムらしいわよ。」

 

「そういえばそんな事誰かが言ってたわね。それにしても貴方はかっこいい男がすきね...。」

 

マリアは四年に一度行われる魔法試合が今年にある事を忘れていた。

 

「それが普通よ。マリアが異常なの。特に苦労もしないで数々のイケメン達に告白される貴方には分からないわよ。」

 

友人はマリアに軽く笑いながら悪態をつく。それもそのはず。茶色の長い髪に、雪のように白い肌。整った顔に出るとこは出るスタイル。誰とでも仲良くなれる優しい性格。人気が出ないほうがおかしい。普通は男子から好かれても女子からは総すかんを食らうのだが、彼女は違う。ぶっちぎりで学年トップの成績の彼女は寮を問わず多くの同級生や年下達からも慕われている。

 

「あら、失礼ね。私も髪ぐらいとかしてるわよ。」

 

冗談で返すと、同時に校長のダンブルドアに紹介され、ボーバートン魔法アカデミーの生徒がやってくる。女子校であるため、男子からの歓声があがるが、女子は少し冷めている。

今度はダームストラングの生徒達が入る。女子達が一斉にお目当てのグレンスト家の御曹司を探す。列を成した男達が突然二つに別れ、人の道を作る。道の奥から2人の男が通る。ダームストラングの校長とグレンスト家の御曹司、ガリム・グレンストだった。想像を遥かに越える容姿に女子達が黄色い歓声をあげる。先ほどとは逆に男子校のダームストラングに冷めていた。

 

「ねぇ‼ねぇ‼マリア。あの人ものすごいかっこいいわよ。」

 

マリアは確かにその通りだと思った。恋愛に興味がないマリアでさえも惹かれる容姿をしていた。長い銀の巻き髪で程よい高身長。無口でクールな印象を持たせた。ガリムの容姿に見とれていたマリアの方をガリムが一目見て微かにクスっと笑った。

 

「ねぇマリア‼ 今はこっち見て笑ったわよ。」

 

興奮する友人の声はマリアには全く聞こえなかった。またガリムも美しい女性が頭から離れず、女子達の歓声を聞き取る事が出来なかった。

 

 




炎のゴブレットで百年ぶりに行われるという設定を四年に一度としました。年齢制限は当時からあります。
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