ハリー・ポッターと導く者   作:匿名希望 2

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ヒッポグリフ

 

ハウル達はハグリットの小屋に向かっていた。魔法生物飼育学の授業を受けるためだ。今年から前任の先生が引退し代わりにハグリットが就任した。ドラコとパンジーはハグリットの授業ということとグリフィンドールの合同授業ということで露骨に嫌そうな顔をしていた。

 

「ありえないよ。あんな<うどの大木>なんかが教師なんて。ハウルはどう思う?」

 

ドラコがハグリットが指定した教科書を見せながら尋ねる。確かにハグリットの選んだ教科書はおかしい。噛み付こうとするし、動きだす。周りをみたらテープでグルグル巻きにしたり、ベルトで固めていた。

 

「俺は楽しみだ。知識の中でしか知らないことを学べるからな。それにこいつはあんまり危険じゃないぞ。」

 

俺の教科書は大人しいのだ。始めは酷く暴れたが...

 

 

***

 

 

「さーてイッチ番先にやるこたぁ、教科書を開くこった。」

 

ハグリットは生徒を自分の周りに集め、指示をしていた。

 

「どうやって?」

 

ドラコが冷たく言う。

 

「あぁ?」

 

ハグリットはよくわかってないようだ。

 

「どうやって教科書を開けばいいんです?」

 

ドラコが少し声をあげていう。すると皆が教科書を出し始める。俺以外の全員が縛ってあったり、固定してある。

 

「まさか、ハウル以外誰も開けてないのか?」

 

皆は俺の教科書を見て大人しいことに驚く。

 

「おまえさんたち、撫ぜりゃーよかったんだ。」

 

ハグリットがハーマイオニーの教科書からテープを剥がし、背表紙を撫でると大人しくなる。

 

「あぁ僕達ってどうして愚かだったんだろう。撫ぜりゃー良かったんだ!」

 

スリザリン生がクスクス笑う。

 

「おっ、俺はこいつらが愉快なやつだと思ったんだが...。」

 

自信なさそうにつぶやいた。

 

「恐ろしく愉快ですよ!僕達の手を噛み切ろうとするなんて愉快な本だ!」

 

ドラコの言葉にハグリットが自信をなくす。

 

「ドラコ...言い過ぎだ。ハグリットだって始めての教鞭なんだ。失敗するのも無理はないだろう?」

 

俺の言葉にクスクス笑っていたスリザリン生が黙る。

 

「すっ、すまねぇハウル。えぇっと、少し待っとれ。魔法生物を呼ばにゃならん。」

 

ハグリットが口笛を短く鳴らすと遠くから生き物が十頭飛んできて、ハグリットの前に降りてくる。胴体は馬のようだが、羽が生えているし、頭部はワシのような顔をしている。

 

「ヒッポグリフだな。」

 

俺は発言した。

 

「その通りだ。美しかろう、え?」

 

ハグリットは自信を取り戻したようだ。それからヒッポグリフの説明がを始めた。誇り高くてすぐに怒るから侮辱だけはするな。そして向かい合うとこちらからお辞儀をして向こうがお辞儀を返したら触ってもいいという合図らしい。

 

「よーし、誰からやるか?」

 

ヒッポグリフは首を振り回し、羽根をバタつかせている。繋がれて見られているのが気に食わないようだ。

 

「よーし、ハリーとハウルからだ。」

 

その声を聞いて後ろを向くと皆があとずさったため、俺とハリーが前に出たみたいな感じになった。ダフネとパンジーがクスクス笑っている

 

「そんじゃ、同時にやろうか...。ハリーはバックビーク。ハウルはラートスだ。」

 

ハグリットは鎖を外し、一頭ずつ向かい合わせる。

 

「そんじゃまずお辞...」

 

ハグリットがお辞儀を指示する前にラートスが頭を俺に下げた。触ってもいいという合図だ。俺は近づいて頬を優しく撫でた。ラートスは嬉しそうな声をあげる。

 

「いいぞ!ハウル!俺でもお辞儀をせずに触らして貰った言葉にねぇ!スリザリンに十点だ!」

 

興奮し、大のスリザリン嫌いなのに点数を与えた。

 

「フフッ、お前は可愛いな。」

 

嬉しそうに撫でられ続けるラートスを俺は気に入っていた。

 

「なぁパンジー。僕はあんな風に飼い慣らされた猛獣を何度か見たことがある。」

 

「偶然ね。私もよ。」

 

二人はかつて冷酷姫と呼ばれたダフネを見た。

 

「よし!そのまま乗せてもらえ!翼の付け根からだ。羽根は引っこ抜くなよ。嫌がるからな。」

 

俺はラートスの背中に乗った。するとハグリットがラートスの尻を叩くとラートスは飛びたった。風を切り、自由自在に飛び回る。ホグワーツの湖の上を通りすぎる時は圧巻だった。俺はしばらく飛び、引き返し、無事に着地した。

 

「よーくやった!ハウル!」

 

「あぁ楽しかったぞ、ラートス。」

 

俺はラートスから降り、離れようとすると俺の後を着いてくる。気にいった。

 

「ハグリット。こいつはいくらだ?言い値で買おう。」

 

俺はラートスを撫でながらハグリットに尋ねる。

 

「ダメだ。そいつは売りもんじゃねぇ。」

 

学校の財産だもんな。しょうがないか...

 

「ごめんな。ラートス、俺もお前と一緒にいたいけど...。」

 

ラートスは悲しそうな声で鳴きながらハグリットに連れていかれた。

 

 

***

 

 

授業の終わり間際に事件が起きた。ドラコがハリーの乗ったバックビークを侮辱し、腕に軽い怪我を負ったことで授業は中断され、ドラコはハグリットに担がれて医務室に向かった。

 

 




ハウルとラートスが現れたことにより、少し原作が変わっていくかもしれませんね。
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