ハリー・ポッターと導く者   作:匿名希望 2

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トレローニーの災難

 

「ねぇ!ハウル!これ見てよ!ゴブリンの内臓味ですって、アステリアに買って帰ろうかしら?」

 

奇妙な味という店でゴブリン内臓味という緑色の飴が売ってある。

 

「さすがにそれは無いだろ。アステリアが可哀想だ。」

 

ハウルは義妹のお土産が最悪な物にならないように奮闘していた。

 

ここはホグズミート村、イギリスで最も大きな規模の魔法使いの村だ。ここは商店街も多く並び、ダイアゴン横丁とは比べものにならないほど栄えていた。ハウルとダフネは腕を組み、デートをしていた。街ゆく女性たちは幸せそうなダフネを羨ましく思い、男性たちはハウルの容姿に心から嫉妬していた。

 

「俺はキースにバタービールを買って帰るつもりだが、アステリアの分も買おう。そして二人にホグズミートのお菓子を買って帰らないか?」

 

これならアステリアに変な土産を買わずにすむな。

 

「いいわね!じゃあこれなんてどうかしら?」

 

ダフネが手にとったのは「ゴキブリ・ゴソゴソ豆板」だった。ハウルは無言で棚に戻し、自分でお菓子を選んだ。

 

 

***

 

 

その日の夕食後に生徒全員が大広間集まるように指示があった。前例が無いことだったので何事かと思いながら向かった。

 

「校内にシリウス・ブラックが現れた。やつはグリフィンドール寮の合言葉を知っておった。不審に思った<太ったレディ>はブラックを談話室に入れなかった。その事に怒ったブラックはレディを切り裂いた。」

 

ダンブルドアの説明に皆が大騒ぎになり、悲鳴があがる。

 

「静粛に!皆には今夜ここで眠ってもらう。安全のためじゃ、今先生達が校内をくまなく捜索しておる。監督生は大広間の入口の見張りに立って貰おう。何か不審な事があればただちにわしに知らせるように。」

 

ダンブルドアの声に皆が静まり帰り、やがて寝袋に皆入った。

 

「ねぇハウル。ブラックはどうやって侵入したと思う?」

 

ダフネが俺に尋ねる。

 

「<姿現し>は校内では使えないから違う。入口は吸魂鬼が見張っているから変装や変身術はあり得ない、あいつらは魂で人を判断する。客観的に考えて内通者だ。合言葉を知り、なおかつ、手引きをできる人間...教師かグリフィンドールの上級生と考えるのが自然だな。」

 

ダフネ一人に話していたつもりがいつの間に周りの人間のほとんどがこちらを見ている。

 

「じゃあ教師が内通者なら誰だと思うんだい?」

 

レイブンクローの七年生が俺に尋ねる。

 

「あくまでも可能性の問題だが、一番動きやすいなのはトレローニーだ。あいつはいつも夕食にも顔をださない、教諭達も生徒も一斉に食事をとっているから誰にも見られずに一人で動ける。第一、やつに「心眼」とやらがあればブラックが侵入するのもわかっていたはずだから夕食後に生徒達を一旦返すのは不自然だ。選択肢は絞られてくる。...エセ占い師か内通者だからかだ。まぁやりやすいという点のみにおいてはトレローニーが一番だということだ。」

 

するとさっきより俺の会話を聞いていた生徒達が騒ぎ始める。侵入論から内通者論に変化し、内通者=トレローニーになった。そのせいでトレローニーはそもそも予見していても干渉すべきでないという言い訳をしていたがほとんど意味はなかった。

 

 

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