かける、海鳥   作:魔獣先輩

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無事式を仲間に出来たゾ。
次は榛名ちゃんを主人公に書きたいからさっさと完結させますよ〜




第14話

 

 

「今日から少しずつ出撃をしていく、これを見てくれ。」

 

鳥海ら6隻を召集して単刀直入に告げ、そして目の前にタブレットを取り出し周辺海域の地図を表示させる。

 

「深海棲艦の対空迎撃のお陰で航空写真が撮れないから、その代わりに衛星からの映像を見せる。現在、海の何ヶ所かに濃霧が掛かってる場所があるんだけど、此処から深海棲艦が続々と出現してるんだ。君達には其処の調査、及び深海棲艦を生み出している何かを撃破して欲しい。」

 

「霧……今の所、誰か踏み込んだ奴とかは居ないのか?」

 

「霧に近付くにつれて敵戦力が段違いに高くなってるから、今の所そこまで到達した艦隊はいないよ。」

 

「そうなると、霧の中が敵の拠点である可能性が高くなるな。」

 

「その通り。他の艦隊はまだ練度が低いから、君達で何とか潰して来て欲しい。」

 

そこまで言うと、大井と加賀が思い切り顔を顰める。

そりゃそうだ、詳細も何も分からない場所へ出撃する事になるのだから。

君ら2人は思っていることが顔に良く出る。加賀はそういう事は余りないと思っていただけに意外だったが。

 

「ですが、困りました。濃い霧となると、私の子達が飛ばせません。…霧周辺の警戒位しか出来ませんね、直接叩くのは貴方達5人に任せるわ。」

 

「お任せ下さい、加賀さん。警戒お願いします。」

 

話が纏まった所で、彼女達を見渡しつつ話を進める。

 

「この霧は此方にとってとても厄介なものだ。敵が意図的に出しているのならば、レーダーの阻害は勿論だけど、もしかしたら此方を狙える様になっているかも知れない。」

 

「可能性としては薄いですが、その位を想定しておいた方が良さそうですね…。出撃はいつからでしょうか、司令官さん。」

 

鳥海がちらりと視線を僕へと移す。

大丈夫、この娘が居れば誰かが轟沈する事はないだろう。演習を見学していて分かった事だが、個人での戦闘能力は勿論の事、チームを率いる旗艦としての能力もズバ抜けて優秀なのだ。もうこの子が提督やれば良いとさえ思う。

 

「天候や敵の動向次第だけど、2日後が最適だと思う。変更があれば僕から追って連絡するから、それまでは各自自由行動で良いよ。勿論、その間は身体が鈍らないように適度に演習して貰うけど。」

 

「はい、分かりました。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「遂に艦隊としての初出撃ですね。緊張してますか?司令官さん。」

 

散開の合図と共に各自散っていく中、鳥海が歩み寄って来る。

してない訳がない。実際に戦うのは僕ではないのだが、他人を戦場へと送り出し続けるのは並大抵の精神力では耐えられないだろう。

彼女達は生きて帰って来るだろうが、送り出された兵の中には戦死する者もいる。

誰かが死ぬのを分かっているのに送り出さねばならないのは、精神的にとてもキツイのだ。

 

「それは僕の質問だ。君は慣れてるから、そうでもなさそうだけど。」

 

「全くしてない訳ではありません。最高のパフォーマンスを発揮する為には適度な緊張も必要なんですよ?」

 

聞いた事がない訳ではないけど。こういう度量に関して…ここ数日で気付いた事が、もう1つある。

1人で出撃した時もそうだったが、恐らく彼女には恐怖心が欠落しているのではないだろうか。

させた僕が言える事ではないが、普通1人で出撃しようなんて艦娘は居ないと思う。それこそ死にに行く様な物なのだ。

慢心しての行動かと思っていたが、観察していくにつれて、彼女程用心深い者はそういないと言う位に慎重だという事も分かった。

 

それらの事柄から、鳥海には恐怖心が欠けているという結論に至ったのだ。

 

「君しか居ないよ、適度な緊張とか言えるのは。」

 

「ふふ、そうでしょうか。」

 

そうに決まってる。

でなければ、出撃前にそんな満面の笑顔なんて出来る訳がないのだから。

 

 

 

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