不幸な目に遭うのは翔鶴が1番合いますね(ゲス顏)
今回は初の鳥海視点もあります。
出撃当日。
各々準備を終え、出撃ドック前へと整列する。
旗艦・鳥海に長門、加賀、川内、大井、電。呉の艦隊として初の出撃である。
「みんな、必ず生きて帰ってくれ。帰ってこれれば、また出撃出来る。生きてさえいればチャンスは何度だってあるんだからね。」
「提督の言う通りだ。しかし、全鎮守府の中で最も練度の高い私達が濃霧を攻略し、他の提督を鼓舞してやらねばならん!奴等を必ずや打破し、海に平和を取り戻すぞッ!」
長門の言葉に皆が無言で頷き、僕に背を向け出撃していく。
今回の作戦達成条件は濃霧内の調査と敵の撃滅、それと深海棲艦を生み出す何かがあるならそれの破壊も含まれる。
幾ら練度が高いとは言え、濃霧の中では命中率の低下は免れない上、周辺の様子を肉眼で確認する事も難しくなるだろう。
僕としては早々に切り上げて帰って来て欲しい所だが、何か1つでも掴んで帰って欲しい気持ちもある。
「頼んだよ、皆。」
水面を滑る6人の背を眺めながら呟くと、作戦司令室へと戻る。
願わくば、作戦を成功させて全人類の希望となって欲しい。深海棲艦を全て打ち倒す事が可能なのだと。
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「作戦海域付近です。此処迄は何もありませんでしたが、此処からは敵の警戒地域になってもおかしくありません。各自、警戒を怠らない様お願いします。」
私…鳥海の後ろに続く5人に声を掛ける。
辿り着くまでに幾度かの戦闘を想定していましたが、何もなく来れてしまいました。
弾薬や燃料を消費しなかったのは良い事、ですが、逆に言えば目的地に戦力が集中している可能性も考えられる…。
そんな事を考える内に、目前に薄らと霧が掛かり始めていた。
「では、当初の予定通り加賀さんは霧の外で周辺の警戒を。先程は言い忘れていましたが…川内さんは加賀さんの護衛として残っていて下さい。」
「え゛、夜戦はっ!?やせん!」
「すみません、今回は無いと思います…この霧にプラスで夜戦は危険すぎますから。」
彼女の言葉に苦笑いを浮かべつつも何とか宥め、加賀さんの元へと送る。いつかする時が来ますから、慌てないで下さいね。
「残りの3人は私に続き、目標の撃滅に向かいます。」
準備が整った所で霧の中へ突入する。
暫く進むが敵らしき影も見当たらない。流石にレーダーを阻害するギミックは無かったものの、先程から何か視線を感じる。
一応皆に伝えておいた方が良いだろうと思い、彼女達に振り返った。
「皆さん気を付けて下さい、先程から妙な気配が……ッ!」
振り返った瞬間、予想を上回る奇襲に目を見開く。
最後尾である電の背後の水面が大きく盛り上がり、其処から駆逐艦が電に喰らい付かんと大口を開けていたのだ。
「電ちゃん、そのまま直進ッ!」
接近してからでは間に合わない。電ちゃんが横にさえブレなければ撃ち抜ける…!
直進の指示を出した直後に狙いを定めた連装砲が火を噴き、駆逐イ級を粉々に打ち砕く。
深海棲艦も生き物である。当然餌を食べるし、私達と違い、どんな艦種であれ海に潜る事だって出来るのだ。
粉微塵となったイ級が沈むのを皮切りに、次々と駆逐艦が顔を覗かせ大口を開ける。
「奇襲とは良い度胸です。皆、戦闘準備!片っ端から蹴散らします!」