「……ふむ、此処なら良いですね。で、私に聞きたい事とは一体なんでしょう?答えられる範囲であればお答えしましょう。」
部屋に入るなり青葉は周りを見渡し、何やら独り呟くと僕へと顔を向ける。確かに防音対策はしてあるが。…予防線を張ると言う事は、答えられないものもあると。
「青葉のスリーサイズくらいなら、良いんですけど?ちらっちらっ。」
「違う。そんな事聞いてない。」
こいつも主人に似ておかしいぞ…!やっぱり変じゃないか。
「僕が聞きたいのは、君が生まれた時の様子と、その時に軍事に関する知識があったかどうか。生前に歴とした艦船だった君達に、生まれた時点で軍事知識が備わっていないのはそもそもおかしい。其処を聞きたいんだ。」
「ふむ…では、1つ目からお話ししましょう。」
彼女は其処で一旦言葉を区切ると、真っ直ぐと僕を見据える。
先程までのおちゃらけた態度から一変した為、少し戸惑ってしまう。
「簡潔に言うと、青葉として生を受けた時…病院に居ました。何故そんな所に居たのかは覚えていませんが。次に知識の方ですが、生まれた時点で軍に関する知識は持ち合わせていませんでした。」
病院……病院か。鳥海は話さなかったが、目を覚ました場所も個人で違いがあるのだろうか。
「それと…その知識が備わっていない理由についてですが…それはお話しする事は出来ません。あなたの口振りからすると、鳥海さんからも教えて貰えなかったのでは?」
「うっ…」
…やっぱり話さないか。鳥海も其処で口を噤んだ。あの子の言う通り、時が来るまでは知らない方がいいのかも知れない。…となると、あと聞きたいのは…
「…分かった、ありがとう。これで最後の質問。学校に在学中、青葉から見て鳥海はどんな感じだった?良ければ普段の生活態度というか、そういうのも聞かせて欲しい。」
「やはりそう来ましたね…。知識に関する質問があった時点で分かってはいましたが。…あなたは鳥海さんから聞いていた様子ですが、この施設に関して他言は無用です。」
「勿論、わかってる。」
最初は頭のネジが緩そうな子だと思ったが、中々しっかりしている。正直全てをぺらぺらと喋ってくれそうだと踏んでたんだが、そう上手くはいかないか。
「生活態度に関しては品行方正そのものでした。それよりも目を見張るべきなのは、彼女の戦闘能力と思考能力です。演習や実習で彼女が被弾したのを見たのは数回程度ですし、今の所は無敗です。更に頭も相当切れるので座学では常にほぼ満点、戦術や戦略に関してもえげつのない手段が多かったりしました。」
…成る程成る程。そんな完璧超人が僕の元に居る、と。思えば彼女は何を考えているか分からない節があるし、鋭い子だと思う場面も多かったが…
「まさかそこまで凄い子だとは思わなかったよ。ありがとう青葉、僕の部屋に戻ろう。佐世保が心配だ。」
「そっちの心配ですか…。」
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「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛痛゛い゛痛゛い゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
部屋に戻ると、再び鳥海によってシバかれる佐世保の姿。危なくなったら止めるつもりだが、鳥海が命に関わる位の仕打ちをする様には見えないので放っておく事にする。
「程々にやっといてね。」
絶望に塗れた表情を此方に向ける佐世保をフ、と鼻で笑いつつ椅子に腰掛ける。
久々に息抜きが出来そうだと呟きながら、4人で何処かに出掛けるプランを頭の中で組み立てていく。偶には、こんな日もあって良いだろう。
やりました。投稿者:変態糞空母