インフィニット・ストラトスadvanced【Godzilla】新編集版 作:天津毬
〈登場人物〉
・神宮司まりも三佐
マブラヴオルタネイティブで「元祖マミる」死に方をした事で有名になった神宮司まりも軍曹…の、平行世界の別人。
特務自衛隊・第1戦術機連隊ハバキリ第2戦術機大隊ウォードッグ大隊を率いる。
ロリシカ派兵経験が何度かあり、その猛将ぶりからつけられたあだ名は、狂犬神宮司。
光とは中学生時代からの友人。
なお、本章以降も登場する。
・新井曹長
マブラヴ外伝、贖罪で重レーザー級に焼かれたあの人…の、平行世界の別人。
実はセクハラ紛いな事をしたり、部下である門松を巻き込んでどんちゃん騒ぎをしでかす、ある意味問題児。
…まぁ、その度に、まりもから制裁が飛んでくるが…。
…なお、本章以降、あんま出番ない。
・門松一曹
新井によく巻き込まれる不遇くん。
だがすぐに新井を見限る冷たい子でもある。(本人曰く、「見限った後のあたふたする新井曹長が面白い。」)
…なお、新井曹長と同じく、本章以降の出番は…。
・山本晃三尉
アニメ版マブラヴ・トータル・イクリプスの山本伍長…の、平行世界の別人。
本人は整備士なのだが、人手の少ない特自では1人の人間が複数のスキルを持っている事が多く、なんとレンジャー資格を持っている。
・楠本さやか二曹
マブラヴTDAの楠本さやか軍曹…の、平行世界の別人。
…あまり特筆すべき点は…ないかも。
・ユーゲン・ストラヴィツキー軍曹
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの16歳下士官。
子供らしさが残る。
過去に徴兵され、バルゴンとの初陣で恋人を亡くした。
その後徴兵されたメンバーの中で1人生き残った罪悪感から激戦地を求め、メドヴェーチ中隊への配属を希望した。
・リーナ・ベシカレフ伍長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの新任兵士。
ロシアからの亡命者だが、温室に近いロシアで過ごしていた彼女はギジガの原爆症に苦しむ人々や戦場で様々な絶望を味あわされた。
…後にそれが、彼女を成長させる糧となった。
・エリザヴェータ・マツナガ曹長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの中隊次席指揮官。
日系人で、昔は剣道を習っていた。
それ故に長刀の使いに長けている。
・ヴェロニカ・ジトワ伍長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの兵士。
度重なる戦友の戦死が原因で戦争神経症を患っている。ソフィアとは犬猿の仲。
・ソフィア・ドモントーヴィッチ伍長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの兵士。
戦場で様々な地獄を目に焼き付けてきたが故に、精神を擦り減らした為、馴れ合いを嫌う、他者を拒絶する性格をしている。
だが一方で、遠回しに気にかかる等、根は良い人間ではある。
・ダニィル・ドヴラートフ曹長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの中隊副官。
ロリシカ独立戦争時からの生き残りで、部隊の最古参。
・イリーナ・チェスコフ中尉
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの政務将校。
部隊の政治的指導や政治的推薦は彼女が担当している。
政府高官になるべくメドヴェーチ中隊の政務将校となるが、彼女がそこまで権力を欲するのは、国連から援助を受けられないロリシカの現状を変革する為である。
原爆症を患っている妹がいる。
・ニコライ・ジノビエフ少佐
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊メドヴェーチの中隊指揮官。
これまで数多のレーザーヤークトを敢行し、成功させてきた指揮官。
実はかなりの酒飲み。
…彼を支えるのは、ロリシカ独立戦争時に無差別爆撃により瀕死となり、自らが介錯した妹と約束した、「何があってもこの国を守る」というものが大きい。
・ワシーリー・アルムスハイマー伍長
ロリシカ陸軍第1戦術機中隊の兵士。作中では既に故人。
ヴェロニカの友人だった兵士であり、彼の死はヴェロニカの戦争神経症をさらに悪化させた。
作中ではヴェロニカが彼の遺品を整理する形で登場。
・フィカーツィア・ラトロワ中佐
マブラヴ・トータル・イクリプスのフィカーツィア・ラトロワ中佐…の、平行世界の別人。
ロリシカ国境警備軍第2戦術機大隊ジャールの大隊指揮官。
ロリシカ独立戦争時からの生き残り。
「部下に手を汚させるなら自分がまず率先して手を汚さねばならない。」という信念を持つ。
・アルセン・バシキロフ大尉
ロリシカ陸軍第56歩兵中隊の中隊指揮官。
過去にバルゴンとの戦闘で片腕を無くしている。
・ライサ・セミョン伍長
ロリシカ陸軍第56歩兵中隊の下士官。
重金属弾の影響で五体満足に子供が産まれない世代で、五体満足に生まれた事が取り柄だったが、バルゴンとの戦闘で片腕を無くし、アンギラスとバルゴンとの戦闘の二次災害で両足を潰された。
だが生存し、アルセンらと共にギジガ統合基地に収容された。
・クリス二等兵
アルセンに好意を抱いていた12歳の少女。
バルゴン小型種に上半身下半身を引き裂かれた上で死にきれなかった為に慈悲の一撃によって介錯された。
箒やリーナに対するトラウマメーカー。
・ツァーリェ・アルフォンスキー中尉
ロリシカ陸軍第27歩兵連隊第6大隊第2中隊の中隊指揮官。
第4前哨基地の迎撃塹壕にてバルゴン小型種を迎撃していたが、第4波の襲撃後、消息不明となる。
まぁ、迎撃塹壕がバルゴンで溢れていた時点でお察し。
〈設定・用語〉
・ロリシカ共和国
2001年に独立自治を認められたカムチャッカ、東シベリアに位置する民主主義国家。
しかし2004年からバルゴンとの戦争に突入し、国連からバルゴンの存在を隠匿する為の肉壁として扱われる。
さらにバルゴンの存在が漏れないように内戦を装い、バルゴン関連については共産圏時代同様の厳しい監視体制が敷かれている。
直接支援しているのは、アメリカと日本のみ。
・バルゴン
1996年ごろから現れた巨大生物。
ロリシカ軍が膨大な数の犠牲を築きながら隠匿している為、ロリシカ以外の大半の国家では知られていない。
小型種と中型種による数にものを言わせる人海戦術による蹂躙、大型種による航空機の無力化などによりロリシカは危機的状況にある。
体組織が水に弱い為、水堀を掘るのが最適だが、それでも体が溶解するまで小型種でも270秒かかる他、口からの冷凍ガスで水面を凍らされてそこを渡って水堀を突破される事がある為、水堀の効果は薄い。
制空権さえ奪回すれば航空機による攻撃、砲爆撃による面制圧で殲滅できる。
推定1万体がロリシカにいるとされるが、一度に大量の子を産む為、現在の正確な個体数は不明だが、悲観的に考えれば、5万体はいるとされる。
ごく稀にだが、地中侵攻を行ったり、冷凍ガスで海面を凍らせて渡洋しようとするケースがある。
1年〜3年の周期で大規模移動を行うため、その間に人類側は戦力補充ができるのが、せめてもの救いである。
(外見は漫画版ガメラ対バルゴンのバルゴン。)
小型種
最も個体数が多い個体。全長は3〜5メートル。
戦車や戦術機の敵ではないが、歩兵にとっては脅威となる。
中型種
戦車や戦術機の脅威となる個体。全長は16〜25メートル。
大型種
航空機を背中から放つ生体レーザーで撃墜する事で制空権を人類側から奪い取った個体。全長は45〜51.5メートル。
探知範囲は地形や気候にもよるが最大16キロ。生体レーザーの射程も同じく地形や気候にもよるが最大10キロ。
超大型種
ただでさえ強力な大型種の生体レーザーに偏光能力のついた個体。
目撃例が少ない為、詳しくは分かっていない。
現在確認されている最大のサイズは68.7メートル。
探知範囲、射程ともに大型種を上回るらしいが、やはり地形や気候に左右される模様。
そして動きが一番鈍重な個体でもある。
・シン・アンギラス
ロリシカでバルゴンとの戦闘の最中に出現した未知の巨大生物。
データが不十分な為、分かっていないことが多いが、現在判明していることは、俊敏な動きと帯電体質であるが故に体内に蓄積されている膨大な電気エネルギーを用いた戦いを行う。
ロリシカにおける重金属弾の重金属粒子がバルゴンのレーザーの放熱で発生した積乱雲からの落雷から電力を吸収できる為、ロリシカは格好のフィールドと言える。
また、シベリアシロライコウチョウという帯電体質の蝶と共生関係にあること。
バルゴンに対し、積極的に攻撃を行う。
以上が現時点で判明している情報である。
(元ネタは、モンハンのジンオウガとアンギラス(千年竜王)。
…アンギラスがいつも不遇過ぎて可哀想だったからチート化させた。)
・レーザーヤークト
その名の通り、戦術機でバルゴン梯団に突っ込み最奧部にいるバルゴン大型種の生体レーザー照射器官を破壊、あるいは殲滅する戦術。
・重金属弾
重金属粒子をばら撒き、それらが重金属雲となり、大型種の生体レーザーを減衰させる効果がある。
バルゴン大型種の視界を遮れる他、砲弾命中率を向上させる。
だが弊害もあり、重金属雲下ではデータリンクが途絶えやすい。その威力はISのハイパーセンサーを阻害するほど。
また環境破壊兵器でもあり、重金属弾の使用され続けている内地部は重金属粒子の土壌汚染により、20年は人間の住めない土地と化している。
ロケット弾やミサイル、砲弾など様々なタイプがある。
・統合基地
ロリシカ陸・海・空・国境警備軍や在ロリシカ米軍などから成る集合型軍事基地。
上記の集合型軍事基地は司令基地と呼ばれ、その隷下として、前哨基地がある。
マガタン、コリャーク、アナディリ、オロイ、ススマン、カムチャッカなどに置かれている。
・ギジガ第2前哨基地
ギジガ統合基地司令基地隷下の軍事基地。
バルゴンの攻勢、さらにシン・アンギラスやバルゴン超大型種との戦闘で壊滅。
生存者を救出したのち、一時的に放棄された。
・衛士強化装備
戦術機の操縦者が身に纏う、所謂パイロットスーツ。
しかしマブラヴ原作とは違い、エロスーツやISスーツのような外見ではなく、空自の戦闘機パイロットが纏うフライトスーツに近い外見をしている。
理由として、パイロットへの心理的効果を期待してのことである。
例えば「絶対防御なし」の状態で銃弾や砲弾の飛び交う戦場に放り込まれるなら、素肌をさらしている通常ISと全身装甲ISのどちらを使うかなら、普通の人間なら、当然全身装甲の方を選ぶ。
パイロットスーツも同じで、サランラップくらいの厚みしかないスーツより、耐弾耐刃効果が期待できるフライトスーツの方がパイロットを心理的に安心させられる理由から、これが採用された。
・MF-4Rガンヘッド
ロリシカがアメリカから輸入・ライセンス生産した戦術機。
寒冷地対策や近接戦に適した柔軟な稼働を可能にする改修が施されている。
また、バルゴンの生体レーザー防御措置として、レーザー蒸散塗膜を施した堅牢な複合装甲を機体のフレームに採用している。
外見はシュヴァルツェスマーケンの戦術機「Mig-21バラライカ」。
・ロリシカの戦術機運用思想
ロリシカはバルゴンとの近接密集戦を想定しているが、同時に整備性向上の為に機体のパーツは安易なものを採用している。
またパイロットの心理的効果の考慮やバルゴンの生体レーザーにも耐えられるよう堅牢で分厚い装甲で機体を覆っている。
・国連からのロリシカへの対応
国連は17年間ロリシカにバルゴンを封じ込める肉壁として利用して来たが、IS台頭後はさらにそれがエスカレートしている。
おまけに国連軍すら派遣しない有様である。
ロリシカがアラスカ条約に調印しなかった事も理由のひとつだが、国連上層部が女尊男卑寄りであること、ロリシカにISを派遣してもすぐにやられてしまうため、ISが世界最強の兵器ではなくなる––––––もっと言えば、彼女らの権力を固めている存在が形骸化しかねないからである。
まとめ回はこれで終わりです。
ロリシカを取り巻く情報が主ですしたがいかがでしたでしょうか?
え?シュヴァルツェスマーケンの面子はって?
…次章でやります。
次回からはタッグトーナメントの時期ですが、次々と巨大生物が動き出し、人間の欲望や陰謀が蠢く「巨獣進軍編」です。
次回も不定期ですが、よろしくお願い致します。