お菓子な剣は好きですか?   作:九呂巣

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心をポ〇キー☆

 

「おはよう。」

朝。

いつも通り、席に着きながら挨拶をする善行。

「ああ、おはよう。」

「おっす!オラごく――」

「死ね。」

「えええーー!!!」

それぞれの挨拶を返す寛人と虎鉄。しかし、虎鉄だけ扱いがひどいのは気のせいだろう。

「お、おはようおはよう。」

「おはよう、猪飼くん。」

そこに佐波と亜美が寄ってくる。最近この二人はいつも一緒にいる。

「おはよう!善行くん!」

そして隆が元気よく挨拶してきた。

夜の学校でのことがあって以来、隆は善行を尊敬の眼差しで見ている。隆曰く、幽霊を恐れない人は神より強いらしい。意味が分からない。

「‥‥みんなおはよう。」

まとめて挨拶をする善行。なんだか最近は人が増えた気がする。

「ねえねえ、知ってるかい?」

開口一番、佐波が聞いてきた。

「商店街の近くの方にゲームセンターが出来たんだってさ。」

「あー。何かそんなの聞いたな。」

「何でもすごいデカイらしいな。三階建てで、広さだけならデパートぐらいはあるんだってよ。」

「え?まじ?」

「おうよ。」

商店街の近くに出来たというゲームセンターは、何でも大手のゲームメーカーがこちらに初進出ということで作った、威信を示すようなものらしい。

「というわけで行こうよみんなでっ。」

「お、いいね。」

「もちろんだぜい。」

「えー、やだ。」

みんなが賛成の意を示すなか、やだという善行。

「えー、何で?」

「いや、めんどくさいしさ、金かかるじゃん。」

「いいだろちょっとくらい。来いよー。」

「嫌だ。」

「じゃあお前帰ってから何するんだよ。」

「寝る。」

「早いよ!もう少し何かしてろよ!」

「いいじゃん別に。」

「ついてこいよ~。」

「遠慮する。」

虎鉄に説得されるも、絶対に行こうとしない。善行は基本的にめんどくさがりらしい。

「じゃあいいよ!お前抜きで楽しんでくるよ!お前はそれを指をくわえて見てればいいんだ!」

 

 

 

その日の放課後。

善行はいつも通りの帰り道を歩く。回りに広がる商店街は、年々とシャッターのしまっている店が増えてきている。少し前まで賑わっていたと感じさせられる香りが善行を包む。

実は、そのゲームセンターというのもこの近くなので、わりと行きやすいはずなのだが、めんどくさがりの善行にとって、それはかなりの距離らしい。

「帰ったら何するかなー。」

寝るとは言ったものの、本当にずっと寝るわけではないらしい。家で何をダラダラするか考えているようだ。

「羊のアイス作ってみるかな。」

なんだかダガッシーが危ない。

 

 

 

ガチャ

 

「ただいま。」

家に着き、玄関の鍵を開ける。

すると珍しく、

「あ、善ちゃんお帰りー。」

いつも授業か部活で遅く帰ってくる雪音が、今日は先に帰ってきていた。

「あれ、ねえさん今日は早いね。」

「今日は私たちの学年は午前中で授業終わりだからね。」

「へー、よかったねー。」

「あれ、善ちゃん反応が冷たいよ?」

「気のせいでしょ。」

「あ、ずるいとか思ってるんでしょ。」

雪音は善行に近づいて、頬をつねる。

「痛い痛い。」

「ダメだよー。お姉ちゃんにそんな態度とったらー。」

「はいはい。ごめんごめん。」

「謝る気ないでしょ。」

 

ぎゅううう

 

「痛い痛い!!まじ痛い!!」

「はいは一回でしょ。」

「わかった!!わかったから手を放して!!」

「わかった。許してあげよー。」

つねりから解放されるが、けっこう頬が赤くなってる。かなり痛そう。

「手洗いうがいするのよー。」

「分かってるって。」

雪音の言葉をするりと流して、自分の部屋に行く。

 

階段を上がり、部屋の扉を開けると、

机の上に普通にダガッシーが座っていた。

「あれ?お前何でこんなとこにいんの?」

ダガッシーは、いつもは見つかってはいけないと物置にいて、たまに善行が帰ってきたタイミングで色々おどかしたりするんだが、今日は普通に机の上に座っていた。

すると、後ろの閉めた扉から雪音が出てきて、

 

「善ちゃん、ぬいぐるみなんて持ってたんだー。」

 

そんな事を言ってきた。

「‥‥‥え?」

「そのぬいぐるみ可愛いねー。」

「‥‥‥ああ、うん。」

どうやらぬいぐるみと思っているらしい。

「何か、善ちゃんの部屋を掃除してたら物置にあったの。まだまだ綺麗だから飾ってみたんだけどー。」

「‥‥‥うん。ありがと。」

「それ、前はなかったよね。何処で買ったの?」

「え‥‥‥‥‥いや、何処か忘れた。」

「そっかー。教えてくれたら私も買いに行きたいのになぁ。」

けっこう本気で残念がる雪音。可愛いものが好きらしい。

「でも、以外だったなぁ。」

くすりっと笑って雪音は言う。

「善ちゃんがまさかこんな趣味あったなんてねー。」

「!!いや、違――」

「いやいや、隠さなくてもいいよ別にー。お姉ちゃんはそれでもいいと思うしー、それに善ちゃんのこともっと知れたから嬉しいなって♪」

勝手に部屋に入って勝手に発見して勝手に勘違いしている口が言っている。

「違う!本当に違う!!」

「またまたー。お姉ちゃんは分かってあげられるから♪じゃあね~。」

バタンと扉を閉めて、部屋から出ていく雪音。階段を降りる音が聞こえてきた。

善行はゆっくりと膝を着き、頭を抱える。

「‥‥‥最悪だ‥‥‥」

「いやはや、残念だねぇ。まさかぬいぐるみ一つであんな勘違いされるとは。」

ダガッシーが話しかけてくる。

「‥‥お前、何見つかってんだよ‥‥」

「ん?―――ってんびゃぁぁ!?」

善行はゆっくり語りながらダガッシーにアイアンクローを掛ける。かなりおこの状態だ。

「‥‥‥お前が見つからなかったら、俺はあんな勘違いされずにすんだ‥‥‥」

「‥‥‥‥‥いや‥‥妖精ってバレるよりかは‥‥‥‥ましじゃない‥‥‥‥」

 

メキメキ

 

「ああああ!!痛い!!骨がきしみをあげているぅ!!」

「‥‥‥‥なんだ‥‥‥まだまだ平気じゃないか‥‥‥‥」

 

メキャメキャメキャ

 

「うヴぁぁぁああああ!!!割れるゥ!!頭がアーーーー!!!」

「何か言えよ‥‥‥言うことあんだろ‥‥‥」

「すまない!!申し訳なかった!!だからそろそろ放してぇーー!!!」

言われて、放してあげる善行。

ダガッシーには指の後がついている。かなりの力だ。

っと、そんなことをしていると、

 

ピロンピロン

 

ダガッシーの腕輪がなった。

「お、どうやら妖精の反応だぞ。行くぞい。」

「‥‥うい。」

善行はダークなオーラを纏ったまま家を出ていくのであった。

 

 

 

ダガッシーをポケットにねじ込み、ポケットから指示をうけて進んでいった先にあったのは、

「‥‥‥おい、ここゲーセンだぞ。」

今朝に虎鉄達が話していたゲームセンターだった。どう見ても大型ショッピングモールにしか見えないが、中をかえせば全部ゲームで埋め尽くされている。

「もしかして、また前みたいに人質とられんのか。」

「いや、多分それはないだろう。」

「そうなのか?」

「いや、もしそうなら中は大騒ぎだろう。」

「‥‥確かに。」

ここから聞こえてくるのはゲームセンター特有の喧騒だけで、何かが起きてそうな気配は全くない。

「とりあえず入るか。」

そう言って、中に入ってみる。

中は、見渡す限りゲームと人で溢れていた。どうやらここはUFOキャッチャーのフロアらしい。色んな種類の景品を入れたものがそこかしこにある。

「なあ、知ってるか。」

「何をだ?」

「ある人の名言でな、UFOキャッチャーは貯金箱だっていうのがあるんだ。」

そう言うと、ダガッシーは、

「ふ、何を言う。」

 

「そんなの、雑魚の負け惜しみだろう。」

 

「言ったなお前。じゃあ何かゲットしてみろよ。」

お仕事そっちのけでUFOキャッチャーを始めようとするダガッシー達。ここは人形だらけなので、あんまり大きく動かない限りダガッシーのことは気づかれない。

とりあえず近くにあった、動物のぬいぐるみがいっぱい入っているUFOキャッチャーでダガッシーの実力を見せてもらう。

「じゃあ、あれ取れよ。」

善行が指定したのは、奥の方にある、ストラップになっているウサギのぬいぐるみだ。大きさが10センチ程しかないので、この中では取るのが一番難しいと思われる。

「ふふん。そんなの、朝飯前だ!」

かなり得意げに言い、コインを一枚入れる。

 

ピロピロピロ

 

まず縦の向きを合わせて、

 

ピロピロピロ

 

一気に横へスクロール。

 

ウィーーン

 

下降していったキャッチャーは、

 

しゅっ

 

見事にストラップの輪の所に引っかけた。

そのまま上がっていき、普通に景品をゲットしてしまった。

「えー、マジかよ。」

「どうだ!上手いだろう!」

「あり得ねぇ。」

UFOキャッチャーのボタンの上で胸を張ってエヘンとしているダガッシー。

そんな姿を見て、善行は何気なく、

 

ぶすっ

 

目潰しをくらわせた。

「ぎぃやあああああああ!!!」

目から血の涙を流しながらジタバタと転がりまわるダガッシー。

「何でぇ!!何も悪いことしてないじゃん!!」

「いや、何となくムカついたから。」

「不条理だ!!このやろう!!」

「じゃああれも取って。」

「流しやがった!!‥‥‥まあいい。んで、取るのはあのまん丸いぬいぐるみか?」

「そうそう。あれは取れねえだろ。」

「む。むむむむむ‥‥‥‥」

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

「取れないんだろ。」

「いや、取れるぞ!見ていろ!」

そう言うと、ダガッシーは床に飛び降りた。

「何してんだよ。」

「いいから見ていろ!」

ダガッシーはちょこちょことUFOキャッチャーの景品取りだし口から入っていき、

「お前‥‥‥」

 

ひょこっと中に顔を出した。

「ほぅら!こうすれば簡単ではないかー!」

ダガッシーは中のぬいぐるみの山をかき分けて進んでいく。

 

カチャン

 

あら?コインの音が。

 

ピロピロピロ

 

ダガッシーはゆっくりと指定されたぬいぐるみの所に進んでいく。

 

 

ピロピロピロ

 

そして、やっとぬいぐるみの所にたどり着き。

 

ウィーーン

 

ぬいぐるみを手に取り、

 

ガシッ

 

首にUFOキャッチャーのアームが入った。

 

「あれ?ナニコレ?」

 

そのままアームが閉じていき、

 

メキメキメキ

 

「ぎぃやあああああああ!!!」

 

アームの片方がぬいぐるみの端を、もう片方がダガッシーの首に深く入り込んできた。

 

「ジャストミート。」

「福澤〇的なノリで言うなぁーー!!これかなり痛いし!!」

 

ウィーーン

 

「ぎぃやああああ!!首が持ってかれるーー!!」

 

景品取りだし口の上まで来ると、アームはダガッシーとぬいぐるみを開放する。

ダガッシーがよろよろと取りだし口から這いずり出てくる。

「‥‥‥君‥‥普通に上手いじゃないか‥‥‥‥‥‥」

「当たり前でゲソ。」

「‥‥‥‥‥お主を侵略してやるで――」

 

ミシ

 

「痛い!!」

 

善行が踵でダガッシーを踏む。

 

「止めろよ。危ないだろ。」

「理不尽だ!!」

そんなことをしていると、不意に後ろから声が。

 

「あれ?善行じゃねーか!!」

 

聞き覚えのある声で話しかけられる。

とっさにダガッシーをポケットに押し込んだ。

「お前、やっぱり来たかったんじゃねーか。」

「そーそー。素直じゃないねぇ。」

何やら佐波と虎鉄がニマニマしながら言ってくる。

「‥‥‥何のことか分からないねぇ。」

「おい、とぼけんなよ今更。」

「ねえ、右手のそれ、取ったの?」

佐波が言ってきたのは、善行が右手に持っている、さっきダガッシーが取ったウサギのストラップだ。

「これ?あー、うん、まあ。」

「へぇー、すごいねぇ。それ取るの大変じゃない?」

「いや、一回で取ったけど。」

「へ!!(゜ロ゜ノ)ノマジで!!?」

すると、ポケットからもぞもぞと動き出す。

「‥‥‥‥それは私が取ったのだ!!‥‥‥」

「あれ?誰か何か言った?」

「ヴんー!!!」

 

ばん!!

 

零人が一発、ポケットに拳をねじ込んだ。

「ぎぃやあああああああ!!」

「え!?何か悲鳴が聞こえたけど。」

「鳥だ。」

「‥‥え?」

「鳥が鳴いているんだ。」

「いや、ゲーセンに鳥なんて――」

「いるんだ。」

「いやいや、」

「いるんだ。だから気にするな。」

「‥‥‥変なの。」

どうやらうまく(?)誤魔化せたらしい。

「‥‥と、そう言えば用事があったんだった。」

「じゃあ何で来たんだ?」

寛人の言葉を無視して、かけて行こうとする。

「ん、邪魔だなこれ。」

「ストラップくらい持ってろよ。」

「まあいいや。神代、これやるよ。」

「‥‥‥‥え?」

そう言うと、ダガッシーが取ったストラップを、ボーッとしていた亜美に渡して走って行ってしまう。

「‥‥‥猪飼くんがくれた‥‥‥」

「よかったな神代。」

「まさか善行がプレゼントとは。」

「やったね亜美ちゃん!!」

善行からプレゼントされて、うれしい亜美。

「‥‥‥‥えへへっ‥」

とても嬉しそうに笑っているのだった。

 

 

 

「‥‥脱線したけど、何処にいるんだ?」

善行は現在、ゲームセンターの階段を上っている。

善行の問いに、ダガッシーはポケットからひょこっと顔を出して答える。

「多分、小規模の結界を張っているのだろう。警備員室に行ってみるんだ。」

「警備員室?」

最上階に着くと、すぐ手前に警備員室があった。

「これ普通は地下にあると思うんだけど。」

「気まぐれだろう。」

「そうか。」

どうでもいいことなのでスルー。

善行は警備員室の前にやって来てが、

「なあ、これ鍵かかってるじゃん。」

「ドア開かないのか?」

「うん。」

すると、ダガッシーがポケットから出てきた。ちなみにここは関係者立ち入り禁止の区域で、回りには人が全くいない。

「どうすんの?」

「こうするの。ちょっと下がってて。」

すると、ダガッシーはドアから少し距離を取り、おもむろに振りかぶって、

 

「ピッキングぅーー!!」

 

チョコを投げた。

それがドアにべちゃっとつくと、

 

「チョコボン!!」

 

ちゅどーーん!!

 

ドアを爆砕した。

 

「俺、何か同じようなことした人見たことあるんだけど。」

「気のせいだろう。」

「そっか。」

中のこととかもどうでもよくなってきたらしい。

爆発による砂ぼこりがやがて消えていくと、中は無人だった。

「まあ人が全くいたら困るけどね。」

ドア以外はいたって普通なのを確認し、中に入ると、

 

「あれ?」

 

景色が変わっていた。

「ここ、何かスマ〇ラの終点のステージみたい。」

辺りは何だか宇宙のようになっていて、足場は半径8メートル程しかない。

何て思ってると、

 

だぁぁぁぁん!!!

 

上から何かが落ちてきた。

それは足場の真ん中に落ちてきた。

「お前らって上から来るの好きだよな。」

「別にそう言うつもりはないと思うが。」

砂ぼこりが晴れてくるとそこには、

 

キラリン

 

デッカイダイヤモンドの体をしたスライムがいた。

 

「我はダイヤモンドの妖精、キラ星!!」

「キラ星!!」

ダガッシーが何やら片手のピースを横にして目の横にやっている。

「‥‥‥‥は!無意識にやってしまった。」

「もう突っ込まないよ俺。」

善行が突っ込みを投げた。

「んで、そこのお前はなにしてんの。」

「我は魔王の手下だ!!おとなしく貴様らには―――」

「ストライクショット。」

 

ばしゅん!

 

善行のオード・スチースによる衝撃波を飛ばす。

しかし、

「あれ?効いてないな。」

「ふん。我はダイヤモンドで出来ているから効いてないのだ!」

「何かタ〇バニにもそんなのいたなぁ。」

ダイヤモンドはなかなか破壊出来ないので、打つ術がない。

「どうする?」

ダガッシーに聞いてみると、

「こうなったらあれを使うしかないな。」

「あれって?」

「ちょっとオード・スチースを鞘に納めてみてくれ。」

言われて、鞘にオード・スチースを納める善行。この間に敵が攻撃してこないから本当に不思議だ。

「それで?」

「納めたら、オード・スチースを鞘に納めた状態で二回捻ってくれ。」

「ん?こうか?」

言われてオード・スチースを捻ってみる。

すると、

 

カチッ

 

「おい、何か音がしたぞ。」

「よし。なら抜刀してみてくれ。」

そして善行はオード・スチースを抜刀する。

するとオード・スチースの、

 

「なんだこれ?」

 

鍔から先に刃があった。

 

しかし、チョコの棒だが。

 

「何これ?」

「ポ〇キーだ。」

「見りゃ分かるよ。」

「さあ、これで相手を突くんだ!」

「いや、折れるだろ。」

「それでいいから。行ってくるのだ!」

「えー。」

しょうがなしにキラ星に近づいていく。この間もキラ星は攻撃はしてこないのはご都合主義なので。

すると、何を思ったのか、善行は何やら剣で構えを取り始めて言った。

 

「‥‥‥‥‥が〇つ‥‥‥‥」

 

ゼロ式だ。

「ノリノリじゃないか斉藤〇!!」

ダガッシー大興奮。

善行は一通り構えを取ると、キラ星に突っ込んでった。

「とりゃーー。」

無気力に聞こえるのは気のせい。

「無駄無駄無駄ぁ!!何をしようと、我は倒せん!!」

「とう。」

オード・スチースの先に出来たポ〇キーをキラ星に突き立てる。

 

すると、

 

ポキッ

 

あっさり刃が折れた。

 

まあ当たり前だ。

「おい!!あっさり折れたじゃん!!」

たまらずダガッシーの方に叫ぶ。

「いや、効いているぞ。」

「は?」

言われて、もう一回キラ星の方を見てみると、

 

「‥‥‥‥‥‥死にたぁい‥‥‥」

 

無傷なキラ星の目が虚ろになっていた。

 

「は?何これ?どうなってんの?」

「あのポ〇キーはな、」

 

「相手の精神を破壊するものなんだ。」

 

「またエグいのを‥‥‥」

「これでこいつの心は木っ端微塵になって、もう二度と復帰は出来ない。」

「これ放って置いていいのか?」

「ああ、その内砂になって消えるぞ。妖精は精神が壊れると体も崩壊するからな。」

「そっか。」

そして、キラ星は風に乗って、サラサラとお空へ消えて行った。

「あいつは空の星になったのか☆」

「キラ星!( ̄- ̄)ゞ」

その日、空に新しい星が出来たと言う。

 

 

翌朝。

「おはよう。」

いつも通り学校に着くなり席に着く。

「おう、おはよう!」

「おはよう。」

「おっはよー!」

「善行くんおはよう。」

そしていつも通り返事をくれる友人達。

「お前、あの後帰ったのか?」

「ん?ああ、まあ用事だからね。」

「じゃあ何でわざわざ来たの?」

「それも用事?」

「ゲーセンに?」

「ああ、用事。」

すると、

 

ガラガラガラ

 

ドアを引いてやって来たのは、

「お、神代。おはよう。」

「うん、おはよう、猪飼くん。」

そう言った亜美の鞄には、

「おー、早速つけてますなぁ。」

「本当だ。気に入ったんだね。」

「そりゃそうだろ。あいつにもらったもんなんだから。」

善行があげたストラップがついていた。

「気に入ってくれたのか?それ。」

「うん!」

とっても嬉しそうに微笑む亜美だった。

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