ソードアート・オンライン 《Violet Knight》   作:黒炉

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不能力者さん、000xiさん、ウージの使いさん、エロゲマスター・シンさん、ROGUEさん、マッスーさん、ゴルゴダさん、メカ村Zさん、U.Tさん感想ありがとうございました!

言い訳は後書きにて


第43話 結末

 後日談と言うか、今回の落ち。

 今日もいつも通り、二人の妹が俺を起こしに……

 

 「……藍人さん、それ色々とアウトです」

 

 「……やっぱ?」

 

 たまにはのっけからネタで行こうとどこぞの物語から引用(もしくは丸パクリ)してきたのだが、どうやら開始最速でピー音が入りそうだったので自重。

 今回の一件の落ちというか、ラストを語るとなれば、まず結果として俺が死ななかったことを挙げなくてはならない。

 あの時、俺からのメールを受けとった珪子が――――本来は、まあ俗に言うお祝い的なつもりだったらしい――――来てくれなければ、俺は巡回の警備員さんが来るまで発見されず、出血多量で昇天していたところだった。こんな風にお茶らけた調子で語って入るけど、実際輸血があと1分遅れていたら、今頃俺は死んでいたらしい。

 ともかく、血こそ出すぎたが、銃弾による外傷は命に別条があるものでもなく、傷さえ治れば簡単なリハビリですぐに退院できるらしい。といっても、しばらくは入院生活だが。

 仮想世界に囚われていた優奈も無事に目を覚まし、現実世界に帰ってきた。俺達以上に長い時間昏睡していたために、リハビリはよりキツイものになるらしいが、4月から始まる元SAOプレイヤーたちが通う学校の入学式には間に合わせると豪語していた。死ぬ気で頑張ると言っていたが、死なない程度に頑張ってほしい。

 

 「ふっふーん、藍人さん、私はやると言ったらやる女ですよ? 死ぬ気も死ぬ気、超死ぬ気で頑張りますっ」

 

 「前から思ってたんだけど、俺のモノローグどこかで漏れてる?」

 

 相変わらず俺の心あるいはモノローグを読んでくる優奈にツッコミを入れる。

 そう、俺と優奈は今現在、入院している病室が相部屋なのだ。

 俺自身の傷は大したことがないので普通の病室に、優奈も仮想世界から帰還し、リハビリをこなせば退院となる状態なので個室から普通の病室へ。じゃあめんどいから一緒でいいよね?と医者に言われた時は、腹から鮮血の滝が流れるかと思った。

 いや、話したいこともたくさんあるし、嬉しいのは確かなんだけど、どうも最近周囲の大人が節操無い気がすんだよなぁ……

 

 「でも……本当に、藍人さんが死ななくてよかったです」

 

 「まぁ、なんたって俺は、《藍色の騎士》だからな。死亡フラグなんざ、ポッ○ーが泣いて逃げだすくらいに折るのなんざ、朝飯前なんだよ」

 

 「○ッキーよりプ○ッツが好きです」

 

 どっちでもいいわ。

 じゃああれだよ、キリトさんの剣でも折れるくらいの……やめとこう。冗談でもリズに殺される。

 

 「………」

 

 それまで笑顔だった優奈の表情に、陰りが見え始める。

 理由は分かっている。それについては、散々話し合ったことだし、ちゃんと踏ん切りもつけたのだけれど……それでも、やはりそう簡単に納得できるものではない。

 

 「……言っただろう、優奈。お前は生きてていいんだ」

 

 「でも……私は、藍人さんや珪子さんみたいな、最後まで生き残ったプレイヤーじゃないです……。あの世界で、HPが0になって死んだ人はいっぱいいたのに、私だけが生き残るなんて……」

 

 「そんなの卑怯、か?」

 

 俺の問いかけに、優奈は静かに、小さく頷いた。

 俺は声を低くして、優奈に言う。

 

 「いい加減にしろ。怒るぞ」

 

 俺の言葉に、優奈は一瞬ビクッとなったが、俺は構わず続けた。

 

 「確かに、あの世界で死んだ奴は沢山いる。自分だけが、ズルをして生き残ったって思う優奈の気持ちもわかる。けど、それがイコール優奈が生きちゃいけない理由になんかならない」

 

 HPが0になったら死ぬ。それが、あの世界のルールだった。

 優奈はたまたま、村瀬の謀略の中でそのルールの枠組みから奇跡的に外れ、生き残った。

 じゃあ、それは卑怯だから優奈は死ななくてはいけないのか。それは違う。

 もしも俺だったら、死ぬ間際に、こう考える。

 『自分以外のすべてのプレイヤーが生き残れるように』と。

 この世界で、死んでいい人間なんて、一人もいない。俺が赤ずくめの騎士を殺した時に言ったように、この世界に存在して、誰にも愛されない人間なんていない。だったら、その人は自分を愛してくれる人のために生きなくちゃいけない。

 それがたとえ、どうしようもない屑だったとしても、俺は死んでいいとは思わない。だから、現実世界で、村瀬の落とした銃を見ても、それで村瀬を撃とうとは微塵も思わなかった。

 

 「……この世界にいて、死んでいい奴なんていない。お前は生きてていいんだ、優奈」

 

 「………ずるいよ、藍人さん。余計好きになっちゃうよ……」

 

 そう言いながら、優奈は瞳からこぼれる涙を手でぬぐう。

 優奈が目覚めて、嫌な顔をした奴なんて一人もいなかった。俺も、珪子も、キリトさんも、姉さんも、ユイも、エギルもリズもリーファも、皆が喜んでくれた。

 ……約束、やっと果たせたな。

 

 「というか、好きになるならこの際だ、カンストするまで好きになれ!!」

 

 「言いましたね藍人さん、私のラブパラメータに上限なんてありませんよ!!」

 

 なんて言いあっていると、俺のベッド周辺のカーテンが一気にがらっと引かれる。何事かと思い、顔を向けると、立っていたのは若干涙目の珪子。

 

 「あ……あの、珪子……さん……?」

 

 「……あたしがあれだけ心配したのに、ちょっとは怪我人らしくしなさいって言ったでしょこのバカ――――!!」

 

 「ちょ、ま、メロンの打撃は流石にまずいから――――――!!」

 

 メロンで戦槌ソードスキルを繰り出す珪子の前に、俺は戦慄したりしなかったり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……バカ」

 

 「あはは……」

 

 メロン打撃に耐えきり、騒ぎ疲れたのか、今は藍人は眠っている。

 珪子は、優奈のベッドの隣に椅子を持ってきて座っていた。

 

 「あの……珪子さん、今までちゃんとお話しする機会、無かったですね」

 

 「あ、うん……」

 

 二人の関係は――――本人が意図せずして作ったのだが――――藍人を取り合う間柄、恋のライバルという形になる。

 それも、先に結婚までしていた優奈から、後から組の珪子が藍人を奪うという、昼ドラのような。

 よって、珪子は今まで、積極的に優奈と二人きりになろうとはしてこなかった。

 

 「珪子さん……ありがとうございました」

 

 「あ、はい……え?」

 

 鳩が豆鉄砲を喰らったような顔になる珪子。

 「この泥棒猫!!」とかいう、ドラマの中だけのセリフを言われるものとばかり思っていたのだから仕方ない。

 

 「藍人さん、ALOの中で私を助けに来てくれた時、SAOにいた頃と同じ目をしてました。私、ずっと不安だったんです。藍人さんが、ちゃんと立ててたかどうか」

 

 ただの惚気かもですね、と優奈は言った。

 珪子がまだシリカだった時代、藍人――――ヴァイオレットは、生き残ることを目的とはしていなかった。

 いつ死んでもいい。それを体現するかのようなプレイングをしていた。

 シリカが初めてヴァイオレットと出会った時も、その後も、ずっとヴァイオレットは無愛想で、無口で、絶望していた。本当は、おしゃべりで、楽しくて、明るい人だったのに。

 優奈は、ずっとそれを心配していたのだ。

 詳しくは知らないが、珪子は、ALO内で、優奈が酷い拷問にあっていたことを知っている。そんな中で、藍人の事を心配できる優奈に、珪子は素直に感服していた。

 

 「珪子さんが、傍にいてくれたんですよね。藍人さんが、昔みたいに笑ってられるのって、きっと珪子さんのお陰だと思うんです。珪子さんがいたから、藍人さんは藍人さんでいられたって、そう思うんです。口には出さないけど、藍人さんもそう思ってますよ、きっと」

 

 「そ、そんなこと……あたしは、何もしてないし……」

 

 「そんなことないです。珪子さんには、感謝してもしきれないくらいですよ。……藍人さんの傍にいてくれて、あの人を支えてくれて、ありがとうございました」

 

 そう言い、優奈は頭を下げた。

 珪子は、何も言えなかった。

 優奈は強い。自分だったら、こんな風になんて絶対に言えない。

 だからこそ、珪子はどうしても聞かずには居られなかった。

 

 「優奈ちゃんは……私の事、恨んだりしないの?」

 

 「しないですよ。珪子さんがいなかったら、私も藍人さんもここには居られなかった。だから、珪子さんには感謝こそすれど、恨んだりなんかしません」

 

 「……強いね、優奈ちゃん」

 

 「強くなんかないですよ」

 

 珪子のつぶやきを、優奈は即座に否定した。

 今の自分は、あの世界で藍人に貰ったもので出来ていると。変われたのは、全て藍人のお陰だと、優奈は言った。

 優奈の向かいのベッドですやすやと寝息をたてて眠る無防備な少年は、きっとそんなことは微塵も考えていないのだろう。

 そう言えば、藍人はいつでも自分に正直だったな、と珪子も思い出す。

 欲望も執念も絶望も、全て誤魔化すことなく――――むしろ誤魔化さなさすぎるくらいだった。

 そんな直線バカだからこそ、誰かをいい方向に変えさせられることは、珪子にも分かっていた。

 

 「……それじゃ、辛気臭い話は終わり! こういうのは、区切りが重要だって、藍人さん言ってました!」

 

 「はは、藍人らしいね」

 

 ギャグとシリアスの差が激しい藍人らしいというか、自分は時々真面目な時にふざける癖にというか。

 それすらも藍人のいいところで済ませられるのだからある意味恐ろしい。

 

 「……時に珪子さんや、お主、《みうみう》を知っているかね?」

 

 「何故におばあさん口調!?」

 

 この子、ノリが藍人にそっくりだ。

 素直にそう思った珪子だった。

 

 「えっと……《五条美海(ごじょうみう)》のこと? 知ってるってかファンだけど……」

 

 「マジッすか姉さん!」

 

 「姉さん!?」

 

 やっぱノリが藍人そっくりだ。

 これならば、SAO時代に中が良かったのも頷けた。

 

 「私もみうみう大好きなんですよー!! 是非、最近の動向を、そんじゃそこらのストーカーを泣かせるレベルで詳しく!!」

 

 「それは無理!!」

 

 藍人はてっきりボケ担当だと思っていたけれど、真のボケ担当はこっちだったかと珪子は戦慄する。

 そんなくだらない突っ込みを心の中でしつつも、ガールズトークに花を咲かせる二人。

 二人とも年頃の女の子なんだな。

 そう、話の流れのせいで起きるに起きられない状態の藍人は心の中で呟いた。




言い訳コーナァ!!

どうも、黒炉です。前回ご指摘いただいたあれこれについての言い訳&謝罪コーナーです。

①バッテリーが良く分かりません。

僕もよく分かりません(おい)。
一応、物語を作る上でのご都合解釈(公言)は、「10分という時間がタイマーで決まってて、それが来たら脳がチンされる」ということです。
つまり、電力カットしちまえばおっけー。本当は違うんだろうけど、こうでもしないと話が作れない僕の創作スキルの低さに涙。

②ナーヴギア入手法

SAO未所持者から買いました。ホントは回収されてるんだろうけど。

③優奈幽閉の理由がない

書き忘れました。藍人も村瀬も僕も頭がちゃらんぽらん。
詳しくは改訂版第42話をチェック!(ネタバレ防止策

④珈琲デ銃はは爆発しますか?

しません。
ぶっちゃけます。しません。
冷静に計算し直したところ、どんな無茶苦茶な理論を持ってしても、熱膨張のねの字も起きませんでした。
なので、これも別の方法に直してあります。
詳しくは改訂版を(ry

まあざっとこんな感じ。
いやあ、思い付きって怖いですね……これからはもっと冷静になろう。
ではでは次回もよろしくお願いします!
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