ぐだぐだあーと・オンライン   作:おき太引けなかった負け組

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前回のあらすじ
おき太「中二病ワロタw」

ノッブ「人斬りワロタw」

以下殴り合い


ぐだぐだアインクラッド

 第一層迷宮区19階。

 沖田と信長はそこで戦っていた。

 既にデスゲーム開始の宣言から2週間が経ち、プレイヤー達の焦りが募る頃だった。

 まだ、第一層さえクリア出来ておらず、アインクラッドの100層の壁は分厚く、絶望的な硬さだと否応無しにプレイヤー達に理解させる。

 また、このゲームから永久退場(ゲームオーバー)、いや、現実世界からも永久退場した人間は約1000人近く、おおよそ、全プレイヤーの1割。

 故に諦めるものは後を絶たず、半数のプレイヤーたちは、はじまりの街から出ずにそこで、なけなしのゲーム内通貨であるコルを使い、ほそぼそと暮らしていた。

 だが、そんな中にも前向きに攻略しようとする者達は居るようで、プレイヤーの三割はどこぞの大手ネットゲーム情報サイトの管理人を中心として集まり、集団で協力し、サバイバル生活をしている。

 そんな風に集団生活をするものも多いが、やはりあぶれるものというのはどこにでも居り、コルを無計画に使い、食い詰めたものは盗みや強盗など犯罪に走り、また、集団生活を嫌うプレイヤー達は独自に数人のチームを組み、少数精鋭で攻略を行う『ギルド』として、攻略に貢献するものも居る。

 他にも僅かながらであるがソロで攻略する者たちもいた。

 そして、信長と沖田がどこに属しているかというと、たった二人ながら、チームで行動しているのでソロというよりはギルドと言ったほうが近いだろう。

 沖田は現実世界では剣術の達人であり、また信長も帝王学の一環として剣術を学んでいたため、その類まれなる戦闘技術を駆使し、コンビのような形ではあるが、他を圧倒するような速度で迷宮区を開拓していった。

 そして、ようやく20階へ至る階段を見つけた。

 

「ようやく見つかりましたけど、こっからどうするんですか?」

 

 沖田が信長に問う。

 初日に動作確認としてチュートリアルを済ませてから直ぐ、信長の発案により攻略を進めていくことになっていた。

 また、沖田は戦えるということもあってその行動に追随したわけであるが、なぜ、こんな速度で攻略するのか、といった彼女の考えを理解したわけではなかった。

 沖田達の実力であればじっくりやっていったとしてもいずれクリア出来たであろうし、他のプレイヤーはまだ15階付近をうろついているとも聞く。

 ここらで一休みしたところで別にトップをぶっちぎっているのだから問題ないのではないか、と沖田は疑問に思う。

 だから、今後の行動の確認も兼ねて信長に聞くことにした。

 

「ふむ、当然の疑問じゃな。まあ、言ってしまえば『先んずるものは世界を制す』ということじゃ」

 

 信長らしい遠回しな言い方。

 上に立つものとして腹の中は見せないと、教えられているのだろうが訳がわからない沖田は少し気分を害する。

 

「だから、もう既にトッププレイヤーであるのだからこれ以上進んだところで意味が無いのでは?」

 

 そう、もう一度確認するように沖田は信長に問うた。

 

「うむ、お主の疑問はもっともであるが、わしは別にトッププレイヤーになることを考えてここにおるわけではおらぬ」

 

「と言いますと?」

 

「まあ、有り体に言えば今後の攻略のためじゃな。全部言うのは流石に底を晒すことになるから言わんが、わしが今やろうとしていることは第一層のボス攻略のための情報を集め、そして攻略のために情報を渡し、全体の主導権を握るということをしたいのじゃ」

 

 答えを述べる、信長。

 そして、それを聞いて沖田は考える。

 

(確かに筋は通ってますが、そのようなことに意味があるのでしょうか?別に私達だけでも攻略は出来ますし)

 

 考えてみるが答えは出ない。

 沖田自身は結構、脳筋である。

 剣術にしてもそうだ。

 剣術の指南をして欲しいと道場に通う門下生に聞かれても「気合です」とか答えてしまうくらいあまり普段物事を考えていない。

 なんとなくこうした方がいいのではないか、ということをなんとなくで解決してしまう。

 それが天才というもののあり方なのかもしれないが、それでも得手不得手というものはあるものである。

 そのため、次期当主として様々なことを考え、行動する信長の思考を読み取ることは出来なかった。

 まあ、筋は通っていることだ、今までも信長についていって問題は、あったこともあったが大抵最終的には解決している。

 だから問題無いだろう、と沖田は考えを打ち切る。

 

「ということは、しばらくボスの情報を集める、ということでいいんですね?」

 

「そうじゃな。取りあえず、1週間ほど情報収集をして、ボス攻略のために人を集める。それが今後の指針ということになるかのぅ」

 

「分かりました。じゃあ、取りあえず威力偵察だけして今日は帰りますか」

 

「そうするとしよう。じゃが……くれぐれもボスは倒すなよ?」

 

 そう言って、警告する信長。

 沖田ならば、ノーダメージでボスすらも突破するだろう。

 そんな信頼にも近い確信があった。

 実際、ここまで来るのに彼女はなんの危なげもなく突破している。

 全て初見で。

 信長が集めた攻略情報についても、知ってしまえば面白く無いので別に聞かなくていいと、断られている。

 だというのにその敵モンスターの行動を先読みするように動き、倒していく。

 全部、手動(マニュアル)で、ソードスキルも使わずに。

 どうやって行動を読んでいるかしらないが彼女いわく

 

『姿を見ればだいたい分かるでしょう?まあプログラムなので殺気がないのが厄介ですが』

 

 とか、言っていた。

 もう訳がわからない。

 しかも、現時点では現実世界の沖田より弱いらしいのに、だ。

 ステータスの関係で運動能力に上限があるかららしい。

 また、武器もあまり使ったことのない、西洋風の片手剣であるのに。

 他には彼女の必殺技、『三段突き』についても、

 

『これじゃあ、いいところ『三連突き』ですよ。全然剣閃が重なってませんし』

 

 と、愚痴っていた。

 素人目には三本の突きが全く同一に放たれているようにしか見えないが彼女が言うならばそうなのだろう。

 実際、このゲームのマスターであるところの茅場晶彦が見れば確かにその剣筋は重なっていない。

 それでもフレーム単位で突くとか人間業ではない。

 そして、今後、彼女のステータスが上がるに連れて剣閃が重なり、一つのバグ技が生まれるのはまた別の話。

 

「分かってますよ。私もそこまで馬鹿じゃないです」

 

 拗ねるように沖田は言う。

 

「で、あるか。では、先に向かうとしよう」

 

 そう言ってケラケラと笑いながら、信長は次の階へと足を踏み入れていった。

 

「あ、待ってくださいよー」

 

 続いて、沖田も信長の後を追う。

 そして、この1週間後、ボス攻略のための会議が組まれることになった。




おかしいなまだキリト君出ない……
次こそは出せるといいな……
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