カオススクールG×B   作:零崎哀識

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アグレアス

「ラピュタは本当にあったんだ」

 

俺達はゲームの行われる空中都市アグレアスに向かうゴンドラの中からその空中都市を眺めてる。

 

「バルス」

 

『何故にそこで滅びの呪文!?』

 

ゴンドラに乗っている俺以外が声を揃えてツッコム。

 

「だってロボット兵呼ぶ呪文なんて長ったらしくて覚えてねえもん」

 

長すぎて最初の一文字目も覚えてないレベルまである。

 

「いつも思うんだが、滅びの呪文が一言とか普通逆だろ。どうするんだよ。ついうっかり口に出しちゃった時とかさ」

 

「バルスなんて言葉ついうっかりで言わないと思いますけど」

 

俺の疑問にギャスパーはそうそう無いと言うが。

 

「白音、ピンクの汗を流す動物は?」

 

「クイズですか?……カバ」

 

「正解。じゃあ、電話が繋がらないときにメッセージ残すのは?」

 

「留守番電話」

 

「ほらバルス言った。バルったじゃん」

 

滅びの呪文=短い=うっかり言う

 

証明終了

 

「証明終了じゃないにゃ。そもそもバルったってなんにゃ」

 

うん。脳内のくだらねえ式を悟るのやめようか。

 

小五ロリと書いて悟りと読む。

 

「小五ロリ。我のこと?」

 

「お前もか。オーフィス」

 

オーフィスとブルータスってなんか似てね?

 

「似てないわよ。伸ばし棒と最後のスしかあってないじゃない」

 

プファオまで

 

何?思考読むの流行ってるの?

 

(流行ってるというわけじゃありませんよ。主様)

 

こいつ。脳内に直接!?

 

(ライン繋がってる使い魔ならではの方法ですね)

 

もういいや。一周回ってなんか楽しくなってきたし。

 

さて、未だ喋ってないのはレイヴェルだけだな。

 

そう思いレイヴェルが何をするのか見て待っていると、

 

「あのう、レーセー様?わたくしの顔に何か付いてますか?」

 

顔を赤らめそう聞いて来た。

 

「はー」

 

「なんで溜息疲れたんですのわたくし!?」

 

そんなことしているとゴンドラが空中都市に着いたようだ。

 

「よく来たな。お前等。ここからはリムジンだ」

 

ゴンドラを降りると第一声をかけてきたのは先に向かったアザゼル教員。

 

そんでもって視界を覆うのはフラッシュ。

 

耳に入るのは割れんばかりの歓声。

 

リムジンへと向かう俺の手にはダンボール一箱。

 

ギャスパーのやつ。瞬く間にお荷物にトランスフォームしやがったよ。

 

宅配便で送ってやろうかと思ったが、リムジンまでは運んでやることにした。

 

そして、リムジンの中へと無事乗り込むことが出来たので一言。

 

「まるで人がゴミのようだ」

 

「まだラピュタネタ引っ張るの?まあ、ジブリでも特に名作ではあるけれど。ちなみに私は『蛍の墓』が一番好きね」

 

俺の一言に反応したプファオは名作だがジブリの中でも特にきつい作品をチョイスしてきた。

 

「私は『猫の恩返し』ですかね」

 

「甘いにゃ。白音。『猫の恩返し』は『耳をすませば』のスピンオフなんだから『耳をすませば』こそ至高にゃ」

 

つまり猫又姉妹は猫出ている作品がいいってわけですね。

 

俺的にジジとかも好きだけど……猫バスもいいな。

 

「私は『サトラレ』ですね。考えていることが筒抜けとか究極の露出プレイ!!」

 

うちの使い魔、マジ自重しろ!

 

もしかしてさっきゴンドラの中で思考読まれてたのって俺が悟られだからっすかね?

 

「夕麻さんは実写の作品がいいんですね。僕はエヴァの前にやった『巨神兵東京に現わる』が好きですね。あの技術凄すぎます」

 

華麗なるスルースキルで変態発言をスルーしたギャスパーのチョイスは映画どころか短編アニメですらなかった。

 

「巨神兵つったら、まずは『風の谷のナウシカ』だろうが」

 

ま、普通はそうっすよね。アザゼル教員。てか、この人のチョイスが普通とか珍しい。

 

「クオリティで言ったら『かぐや姫の物語』の方が私は好きですね」

 

確かにあれ凄すぎ。なんでアカデミー賞取れなかったんだよって思うレベル。

 

ああ、夢の国がチートスペックだったのか。

 

「それでレーセー先輩はどの作品が一番好きなんですか?」

 

「やっぱりラピュタ?」

 

「俺は『ルパン三世カリオストロの城』」

 

『確かに宮崎作品でけども!!』

 

ジブリでは無いようです。

 

またもやジブリの話をしていたら目的地であるドーム型の巨大会場についた。

 

ジブリパねえ。

 

試合時間が夜なのでまだ時間がある。

 

開始時間まで隣のホテルで待機することになっている。

 

ホテルの通路でフードとローブで姿をほとんど隠した陰気臭い集団とすれ違う。

 

『これはこれは堕天使総督ではないかに噂の赤龍帝殿ではないか』

 

その集団の中心にいる祭服を纏った骸骨が声ではない何かで話しかけてきた。

 

「これはこれは地獄の底の冥界下層に住まう死の神ハーデス殿。そんなに死神を引き連れて悪魔と堕天使を嫌うあなたが上に上がってくるとはどういう気の吹きまわしで?」

 

アザゼル教諭が皮肉そうに返す。

 

『ファファファ……。カラスが言うではないか。最近上が喧しいから様子を見にな』

 

「骸骨ジジィ。ギリシャであんただけ協定に否定的だそうだな」

 

『だとしたらロキのように屠るか?』

 

「オーディンのエロジジィのように寛容になれって言ってるんだよ。あんたの周りは黒い噂が絶えないんだよ」

 

『カラスとこうもりが上でピーチクパーチク五月蝿いんでな。防音対策しないとな。で、そっちの赤龍帝は随分と静かじゃの。赤いのと白いのが地獄で喧嘩しておった頃が懐かしい限りだ。そういえばロキを屠ったのは赤龍帝だったか。これは恐い恐い』

 

『……ハーデス。殺気を向けてくれて皮肉言ってるところ悪いが、相棒はあんたらの話長くて立ちながら寝てるぞ』

 

「Zzzz」

 

『ファッ!?』

 

『おい、相棒、起きろ』

 

ドライグに起こされ目を覚ます。目覚まし時計より優秀なドライグ。一家に一台欲しいね。

 

「おい、レーセー。何時から寝てたんだお前」

 

「それは勿論俺の地の文がなくなったところから」

 

「地の文ってなんだっ!?」

 

「それは勿論会話と会話に存在する俺視点の文のk「言わせねえよっ!!」……もうほとんど言っちまったんだけど」

 

『……まあよいわ。今日は楽しませてもらおうか。今宵は貴様等を連れて行く予定は無いのだから精精死なぬようにな』

 

ハーデスは俺達の空気をスルーしてシリアス感を出して忠告してくる。

 

「ハーデス殿。空気をきっちりと締めるそのお姿流石ですね。その調子でがっちりと牢獄の鍵を閉めておいてください。……特に蛇のは厳重に」

 

最後の一言は呟くように言ったが聞こえているだろうか?

 

その前の文だけで意図が伝わることは充分あるだろうけどな。

 

「堂々としているが、あの骸骨ジジイの実力が輪からねえわけじゃないだろ?」

 

「そりゃあ、分かりますよ。あれ、アザゼル教員より強いでしょ。相手が自分より強いからってビクビクしなければいけないって決まりがあるわけでもないでしょ」

 

「確かにそうだな。そういうところはお前の眷属連中にも見習って欲しいがな」

 

みんなを見ると黒歌とギャスパー以外はガチガチに固まっている。

 

「ま、仕方ないでしょうね。でも、黒歌は分からなくもないが、ギャスパーも平気だったか」

 

「レーセー、それは違うにゃ」

 

黒歌がそう言うと手をギャスパーの顔の前で振る。

 

「この通り、ビビり過ぎて気絶してるにゃ」

 

「……マジか」

 

こいつのこと原作より育てたのに、原作よりビビりってどういうことよ?

 

「「来たぞ!アザゼルッ!」」

 

お次に現れたのは上半身裸のガチムチのおっさんの二人組み。

 

「来たな。ゼウスのオヤジにポセイドンのオヤジ。相変わらず暑苦しいぜ。ハーデスのこれ位分かりやすけりゃいいんだが」

 

神様二人に絡まれんようにアザゼル教諭を観察しているとどんどん押されていく。

 

教諭がヘルプサインを出したように見えたがスルーして更に新しくやってきた二人組みの方を向く。

 

「来たぞ。お前達」

 

「わらわもな」

 

「タンニーンさんにティア、よく来たな」

 

タンニーンさんは小さくなっており、ティアは人型になっている。

 

「今日の試合最後まで楽しんでくれや」

 

「おう」

 

「何も起きなければ楽しませてもらうかのう」

 

ティアが意味深なことを言うが、原作との性格が違う彼女が同じようにレーティングゲームの抑止力となっているのか気になったが掘り下げるのは止めた。

 

そうして俺達は控え室に着くのであった。

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