カオススクールG×B   作:零崎哀識

61 / 115
VSソーナ・シトリー

どうやら戦闘が終わったら結界は消える仕組みになっていたらしく、黒い霧は晴れている。

 

匙との戦いの疲労とダメージはフェニックスの涙で回復出来たが、呪いの黒炎によって『赤龍帝の外套』使用不可。魔力が削られて使える魔法が構造理解と強化をどちらか一回。

 

つまり、主力の技が潰されたということになる。

 

零誠「一旦黒歌に連絡してみるか」

 

状況を確認する為に連絡する。

 

零誠「今、そっちはどういう状況だ?」

 

黒歌『私達の自陣付近で夕麻と一緒にクイーン、ビショップ、ポーンを相手にしてるにゃ』

 

てことは、プロモーションはされる可能性大か。

 

予想以上にキツい状況だった。

 

零誠「援軍は必要か?」

 

黒歌『3人を結界の中に閉じ込めてるって感じだから大丈夫にゃ。『空蝉』は多対一が一番真価を発揮出来るからにゃ。でも、』

 

ソーナ「さてキングを取って終わりにしましょうか」

 

黒歌『ソーナが外にいるからそっちに行くと思うにゃ』

 

言わなくても分かるよ。一番下の通りから来たから。

 

ソーナ「今からあなたを倒します。ですが勝つのは私ではありません。レーセーくんに勝つのは匙です」

 

無数の水の槍を飛ばしてくる。

 

『Boost!』

 

零誠「『強化開始』」

 

『Exprotion!』

 

これで残りの魔力残量じゃ魔法は使えない。

 

『Blade!』

 

左手で右手からアスカロンを引き抜き、槍を斬り落とす。

 

零誠「悪いけどまだ負ける気はありませんよ」

 

ソーナ「やはり、そう簡単に取らせてはくれませんか」

 

そう言ってまた無数の水の槍を飛ばしてくる。

 

零誠「だからこのレベルじゃやられませんよ」

 

ソーナ「そんなことは分かってますよ」

 

ソーナはレーセーに向かって手で作ったピストルを向けている。

 

そして指先の銃口から水のレーザーが発射される。

 

零誠「くっ!?」

 

槍に対処していたレーセーは無理矢理身体を捻って直撃は避けるが、左腕にかすってアスカロンを落としてしまう。

 

零誠「マズッ」

 

宙を舞っていたアスカロンは半径約1メートル水の塊に包まれ、手を出せなくなってしまった。

 

ソーナ「チェックメイトです」

 

零誠「まだ終わってたまるか!」

 

槍を相手にしていた時に蓄まった倍加で脚力に使い、一番上の大通りに向かって跳んだ。そして右に曲がる。

 

零誠「一端距離を取って」

 

ソーナ「取らせませんよ」

 

ソーナ会長に先回りされていた。後ろにはアスカロンが封じられた水の塊が浮かんでいる。どうやらソーナ会長について回るようだ。

 

零誠「………どうやったんすか?」

 

ソーナ「空中に水を勢いよく流して、それに乗りました」

 

良く見るとソーナ会長の制服は濡れている。

 

零誠「そうですか。では俺はこの辺で」

 

ソーナ「行かせると思いますか?」

 

ドン!

 

Uターンして逃げようとしたら水の壁が張られ、行く手を阻まれる。

 

ソーナ「結界の一種だと思って下さい。これで諦めつきました?」

 

零誠「諦める?それは負けるまで絶対にあり得ませんよ」

 

ソーナ「はぁ、言いたくないですけど見苦しいですよ」

 

零誠「ソーナ会長。勝ちを諦めないことが見苦しいですか?負けを認めることが正しいんですか?もしそうなら俺は正しくなくて構わない!」

 

ソーナ「すみません。先程の発言は失言でした。ですが勝つのは匙です。なので最後まで諦めずに戦ってください」

 

そう言って放ったのが店に当たらないギリギリの大きさの水球。

 

零誠「うわっ。心が折れそう」

 

ジャンプすれば避けられなくもないが、悪魔の羽で飛行が禁止なので先程の水のレーザーいや、ありゃウォーターカッターだな。まぁ、あれに撃ち貫かれる。

 

店に入ってやり過ごすことも出来るが、逃げ道を失ってゲームオーバー。

 

零誠「なら一か八かの賭けに出るしかねえな」

 

『Divide!』

 

水球の大きさが3割減り、横に隙間が出来る。

 

だが、抜けた瞬間ジャンプと代わらず撃ち貫かれる可能性大。

 

零誠「『構造理解(トレース・オン)』」

 

『Boost!』

 

水球は魔力で放った物なのでその3割で構造理解。そして倍加で範囲を強化。

 

零誠「そこか!」

水球と店の間に出来た隙間に走り込み、ある店の扉を開けて飛び込む。

 

ソーナ「まさか!?」

 

ソーナ会長はその店に飛び込んだ事に凄く驚いている。

 

零誠「ビンゴ!プロモーション。クイーン」

 

その店、種類はどうでもいいのだが衣服屋はソーナ・シトリーの陣営だった。

 

ソーナ「一体、何故そこが分かったのですか?」

 

零誠「ヒントは2つ。1つ目はそっちのビショップの花戒が八百屋でギャスパーを潰した時にした準備と移動の時間を考えて範囲を絞りました。2つ目はさっきの結界。あんなの陣営の近くにしか仕掛けない。これが近くにあるって決め手でしたね。最後に構造理解で魔力の流れを見て、一番濃かった店に飛び込んだんですよ」

 

ソーナ「あなた………なんて頭してるの?」

 

なんか地味に酷いこと言われた。

 

ソーナ「確かに驚かされました。しかしプロモーション程度では私達の勝利に揺るぎありません」

 

零誠「いや、ここから俺の大逆転の始まりだ」

 

ソーナ「そこまで言うならその大逆転を見せて貰うわ」

 

店内のドア付近からアスカロンを閉じ込めた水の塊と同じ大きさの水球を飛ばしてくる。

 

俺はその水球に掌底をたたき込む。

 

『Chaos Brake!』

 

水球は包丁で刻まれたようにバラバラになる。

 

ソーナ「えっ!?」

 

崩れた水球が水飛沫の霧になって周囲が見えなくなる。

 

ソーナ「キャッ!」

 

ソーナはそれに驚き後退る。

 

そのタイミングでレーセーも店外に出た。

 

零誠「今までの俺の技は全て誰かの模倣だった。だが今回はオリジナルだ」

 

ソーナ「オリジナルだろうとなんだろうと攻略するまで」

 

先程と同じ水球を放つ。

 

ソーナ(まずはあれがどんな物なのかを見切る)

 

レーセーも同じように掌底をたたき込む。

 

『Chaos』

 

白い線が水球に浮かび上がる。

 

『Brake!』

 

白い線が赤く光り、バラバラにされる。

 

ソーナ「なるほど。あれは切断してるわけでは無く、白龍皇の力で減少させていたんですね」

零誠「流石に二回目で気付かれると思わなかったです」

 

あの技は亜種化した赤龍帝の作り変える力によって、3割減らすという白龍皇の力を線がある所に重点的に発動した物だった。

 

極端に減らされた所が脆くなって通常の所に振り回され勝手にバラける。

 

ソーナ「なんでその技を今まで使わなかったんですか?」

 

零誠「使わなかったというより使えなかったというのが正しいですね。まだクイーン状態じゃ扱いきれないんですよ」

 

ソーナ「だからあんなにこちら陣営のことを考えていたのですか」

 

使わずに済むなら隠しておきたかったが、そんな事言ってられない。

 

ソーナ()先程と違い、拳位の大きさの水球を無数に撃ってくる。

ソーナ(対象は1つの筈だから質より量で押し切る)

 

零誠「いい考えだけど」

 

レーセーは右手を前に出す。

 

『Chaos』

 

空間に白い線が現れ、水球が触れると水球にも白い線が描かれる。

 

『Brake!』

 

水球は切られる。

 

零誠「この技は対象を1つ選ぶのでは無く、範囲的に能力を発動する。ちなみに10秒ごとに範囲が倍になる」

 

ソーナ「ふぅ。ここまでギリギリだけど上手く運んだつもりでしたが、どこで間違ったのでしょう」

 

そう呟いて少し考え、微笑む。

 

ソーナ「出来ることはやったはず。なら今からも出来ることをやるまで。匙の目標。匙はあなたの背中を追ってきた。あなたに勝つ為に努力してきた。匙を勝たせる」

 

零誠「匙が俺の背中を追ってきたか。ならばだからこそ負けられない。匙が見ていた背中は大きい物なんだって知らせなければいけない」

 

零誠・ソーナ「「勝つのは俺だ(私です)!!」」

 

ソーナが最初に水の大蛇をレーセーに向かって飛ばす。

 

レーセーは掌底をたたき込み、大蛇を解体する。

 

しかし、ソーナは解体される寸前の大蛇から現れ、水のレーザーを発射。

 

レーセーは後ろにあった水壁を分解し、その欠片をレーザーにぶつけ、威力と速度が弱めることによって回避する。

 

ソーナはレーセーが視界を反らした瞬間に間を詰め、水のレーザーを発射する。

 

レーセーはその攻撃を紙一重で避けながらソーナに対し、掌底を放つ。

 

ソーナもそれを避ける。そして体勢が崩れたところを攻撃しようとするが、ソーナはここで今の掌底の意味を理解する。

 

ソーナ(レーセーくんが狙っていたのは私ではなく、私の後ろにあった水の塊!?)

 

『Chaos Brake!』

 

掌底を叩き込まれた水の塊は分解され、そこに封じられていたアスカロンは空いていたレーセーの左手に握られ、ソーナに振り下ろされる。

 

ソーナはなんとか避けるが、腕を右手つまり分解を使える手で掴まれた。

 

『Chaos』

 

零誠「チェックメイト」

 

ソーナ「まだ!」

 

ソーナは掴まれてない方の手でピストルの形を作り、レーセーに向ける。

 

零誠「無理ですね。水のレーザーいや、ウォーターカッターは乱発出来ないんですよね?」

 

ソーナ「くっ」

 

博打を最初にうったのはプロモーションの時では無く、倍加で戦線離脱した時だった。

 

あの時、もしウォーターカッターが連発出来る物だったなら、跳んで回避出来ない状態で撃ち貫かれていた。

 

ソーナ「あなたが言ったのよ。最後まで見苦しくても諦めないものだって」

 

零誠「十七分割にされるとしても?」

 

ソーナ「絶対に諦めません」

 

零誠「はぁ」

 

零誠「本当の本当に?」

 

ソーナ「本当の本当に」

 

これやると色んな奴に殺されそう。特に匙とかセラフォルーさんとか。

 

『Brake!』

 

零誠「『カオスブレイクVERドレスブレイク』」

 

名前から分かるようにあれです。

 

ビリビリビリ

 

ソーナ「え?………イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

服が弾けとびはしなかったが破れてバラバラになる。

 

セラ『ソ、ソーナたんになんてことしてるの!!』

 

ソーナ「リ、リザイン!」

 

セラ『え?勝者はレーセーチーム!………レーセーくん、後でちょっと楽屋来てね』

 

零誠「ご遠慮させてもらいます」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。