〝GOD EATER〟 世界が嫌いな少女   作:煌酒ロード

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さあゴッドイーターで二次創作書くぜ!!って友だちに言ったのが三ヶ月前
書き始めたのが三日前。いやはや現実って厳しい。
亀更新ですがちゃんと更新していきますぜー


初陣

適合試験後。私は何も考えずに神機の調整をしていた。適合試験が終わったのなら庭園でも見てきたら如何ですか?とは言われたが、そんな気分にはなれない。私の右手には私が最も嫌悪する物。神機使いの腕輪がついている。私は今日からここ、フライアで神機使いとして生きる予定だ。

 

「バスター、タワー、ブラスト。こんなものか」

 

使うパーツを決め、ロビーのソファに腰掛ける。私が所属するのはブラッド隊。フライア専属の部隊らしい。まあなんでもいい。憎いアイツらを、アラガミ連中を殺せるのならなんでもいい。

 

「あ、どーもー」

 

高い声。その方向を見るとなんか際どい服の、ネコミミ少女が立っていた。

 

「どーも」

 

ややぶっきらぼうに返事を返す。

 

「貴女もブラッドの新人さん?」

 

そう訪ねながら少女は目の前に座る。

 

「ええ、神咲悠華よ」

 

軽く自己紹介。目の前の少女は片手にパン。片手に大きな袋を持っていた。

 

「私もそーなんだー。私はナナ。よろしくね」

 

とにっこり笑ってから手に持っていたパンをすごい勢いで食べ始めた。……おでんに串をさしたまま。

 

「じゃあお近づきの印に……」

 

ごそごそと袋をあさり同じものを取り出すナナ

 

「はい。お母さん直伝。ナナ特製おでんパン。おいしいよ〜」

 

正直いらない。そう思って返そうとしたが、訓練の時間だ〜と言って立ち上がってさっさとゲートの方へ行ってしまった。残したら後で怒るからね〜と言って。

 

「食べないといけないね……」

 

食べてみると以外に美味しかった。私がマトモなのを食べて無いからかもしれないが、それでも結構美味しかった。

 

「適合試験。お疲れ様」

 

食べ終わって寛いでいると、長身の金髪が話しかけてきた。

 

「……誰ですか?」

 

嫌悪感を隠そうともせず対応する。しかし金髪は動じず。

 

「ブラッド隊長。ジュリウス・ヴィスコンティだ。これからよろしく頼む」

 

隊長だった。失礼だったかなと思いつつ立ち上がって敬礼する。

 

「本日ブラッド配属になりました。神咲悠華(かんざきゆうか)です」

 

自己紹介をすればジュリウス隊長は苦笑しながら

 

「あまり恐縮しなくていい。ところで、もう一人新人がいたはずだが」

 

「それならさっき、訓練と言ってゲートに向かいましたよ」

 

と言った矢先。件の新人。ナナが戻ってくる。疲れたよ~とか言いながら。

 

「ナナをつれて、指定のポイントまで来てくれ。実地演習を行う」

 

「了解」

 

そう言ってジュリウス隊長は去っていく。恐らく自分の神機を取りに行ったのだろう。私はナナの所に行く。

 

「実地演習行くよ。このポイントまで神機持って来てってさ」

 

「え~また~。もう疲れたよ~」

 

「泣き言は私じゃなくて隊長に言いな。私に言ったってしょうがないよ」

 

ナナがちょっと涙目になってるけど知らない。私には関係ない。もっと言えば興味がない。私はまだ後ろで涙目で泣き言を言っているナナを置いて神機保管庫まで向かう。

 

「ブラッド候補生二名。到着しました~」

 

間の抜けた声でナナが到着報告をする。私たちはジュリウス隊長の前に整列していた。

 

「ようこそブラッドへ、隊長のジュリウス・ビスコンティだ。これより実地演習を始める」

 

そう言ってジュリウス隊長は後ろを向く。後ろには今から戦闘を行う場所と、アラガミの死骸を喰うアラガミ。種別はオウガティルだったはずだ。

 

「見ろ。あれが人類の天敵。駆逐すべき対象。アラガミだ。今からあれを倒す。お前等が実力を発揮すれば難しい相手じゃない。手段は問わない。あれを完膚無きまでに殲滅しろ」

 

「え?あのー?これって実戦・・・・・・ですか?」

 

ナナの素朴な疑問。実地演習と言っておいてやることは戦闘。文句があるわけでは無いが、唐突に新人を戦場に放り出すのはどうかと思わなくもない。それでもあんな理不尽な環境に比べればまだマシだと思ってしまう。

 

「フッ、本当の戦場でやってこその実地演習だ」

 

ジュリウス隊長が言う。間違っては無いのだろうが・・・・と思った矢先。後ろからオウガティルが飛びかかってくる。

 

「キャッ・・・・・・」

 

ナナが怯えて目をつむる。私はバスターソードを横一文字に構え、水平に振るおうとしたが、それは金と黒のカラーリングのクロガネロングブレードに止められる。そしてオウガティルはジュリウス隊長が左腕で止めていた。

 

「・・・・・・ハアッ!!」

 

ブレード一閃。オウガティルが吹き飛んでいく。ナナは目を見開いて驚いている。私はじっと立っているだけだ。ジュリウス隊長が振り返って告げる。

 

「神咲・・・・・・今何をしようとした?」

 

別人かと思えるほどの冷たい声音。私に対して言ってるのは明白だが何をしようとしたのか?か・・・・

 

「向かってくる敵を斬ろうとしただけですが?」

 

私には何が悪いのか分からない。私は敵を斬ろうとしただけだ。

 

「そうじゃない。今お前はナナごと敵を斬ろうとしたな?」

 

「それがなにか?」

 

驚愕の表情のナナと無表情の私と苦い顔のジュリウス隊長。

 

「身を挺して仲間を守れとまでは言わない。だが仲間を故意に殺すような真似はやめろ」

 

私には何を言ってるのか分からない。仲間? 横のナナを見る。少し怯えたような表情で私を見ているナナを見て、本当に思った事を口にする。

 

「仲間って・・・・・・誰ですか?」

 

唖然。周りの空気が凍り付いたのが分かる。でもこれだけは言っておかなきゃならない。

 

「たまたま部隊が一緒だった。それだけの理由で仲間ですか?じゃあそいつは裏切らないんですか?仲間なんて言葉が使えるほどその子は信用できるんですか?その子に後ろからぶち抜かれないっていう保証は?無いでしょう?隣にいて昨日一緒に笑ってた人に身ぐるみ剥がされてアラガミから逃げるための囮に使われる。そんなのが当たり前の世界なんですよ?そんな世界でたまたま同じ部隊になった奴を信じろと?バカじゃないんですか?無理ですよ。」

 

「そうか・・・・・だが俺はそうは思わない。俺達人が、強靱な牙も、鋭い爪も持たない人間が今まで戦って来れたのは意志の力があったからだと思っている。人を信じる意志があり。だからこそ人は強く。ここまで戦ってこれたと思っている。それが意志の力だと。」

 

これ以上の論議は無駄だと思った。両方とも並行論だ。私たちはわかり合えない。この時にわかってしまった。

 

「・・・・・・もういいです。分かってくれないみたいですし。敵倒せばいいんですよね」

 

そう言って私は飛び降り目の前のオウガティルに向かっていく。バスターソードを肩に担ぐように構え、振り下ろす。それだけでオウガティルの胴体が真っ二つになる。崩れ始めたオウガティルからすれ違いざまにコアを回収。もう一体のオウガティルに向かっていく。援護のように銃弾が飛んでくる。ジュリウス隊長のアサルトライフルの弾だ。援護のつもりだろうけど正直邪魔だ。けどそんなことはどうでもいい。目の前にいるのは敵。それも唾棄すべき敵だ。

 

「殺してやる・・・・・・っ!」

 

バスターを横に薙ぎ払う。それだけでは止まらない。

遠心力を利用してもう一撃を叩きつける。オウガティルの両足をそれで切り飛ばす。

 

「死ね・・・・・!」

 

バスターを背負うように構え、力を溜める。刀身が黒いオーラに包まれ、それを一気に振り下ろす。鈍い音と共にオウガティルが正面から両断される。

 

「ハァ・・・・・ハァ・・・・・・」

 

捕食形態(プレデターフォーム)の神機を死骸に突き立てコアを回収する。初めての実戦だったが、疲れた。それ以外言うことは特にない。

 

「いい動きをする・・・・・・だが命令違反はいただけないな」

 

「オレ、一応部隊員扱いなんですか?」

 

「問題ない。ただし、仲間を殺すような真似はやめてくれ」

 

「保証しません」

 

ジュリウスが苦い顔になり、ナナは若干怯えているようだ。そのときジュリウスの無線に通信が入る。

 

「ジュリウス隊長。新たなアラガミが接近中です。」

 

「種別は?」

 

「オウガティルの模様です」

 

「よし、応戦するぞ」

 

オウガティルか・・・・・・相手できないほどでは無いと思うが一人は役立たずだ。ジュリウス隊長は役立たずをかばいながら戦うことになるだろう。要するに戦力としては期待できない。それでも負けるとは思えないが。と思っていると目の前にオウガティルが三体現れた。即座に臨戦態勢をとる。がその前に神機を肩に担いだジュリウス隊長がでてくる。

 

「ちょうど良い機会だ。お前達が目覚めるべき血の力についてここで見せておこう」

 

そう言ってジュリウスが神機を構える。

 

「フッ・・・・・ハアァッ!!」

 

神機を顔の横の水平に構えるロングブレード特有の〝ゼロスタンス〟の構えを取る。そこから神機を真正面に構える。それだけで私たちの身体に力がみなぎる。

 

「なにこれ・・・・・力が・・・・・みなぎる!?」

 

「なにこの感覚・・・・・・」

 

力がみなぎるような感覚。アラガミを捕食したときに体内のオラクル細胞が活性化するバースト現象に似ている。

 

「これが・・・・・血の力・・・・・・オレ達が目覚めるべき・・・・力なの?」

 

「そうだこれが人類の意志の力、そしてこれから目標に対してブラッドアーツを放つ。すこし下がっていろ」

 

「ブラッドアーツ?」

 

直訳するなら血の技と言ったところか。どんな技かはわからないけど、なんとなく凄そうだというのはわかる。

 

「そうだ・・・・・行くぞっ!!」

 

掛け声と共にジュリウスが疾走。アラガミの中心を駆け抜けると同時に神機を一閃。それだけで周囲に出現した無数の斬撃がアラガミを切り刻む。たったの一動作で三体のアラガミを屠った。

 

「嘘・・・・・」

 

少なくとも私はオウガティルを倒すのに四発入れる必要があった。それをジュリウス隊長はたったの一撃で同じ敵三体を屠ってしまった。

 

「これが血の力・・・・・・」

 

ナナも驚いたように口を開けている。

 

「これがブラッドアーツだ」

 

服についた埃を払いながらジュリウス隊長が戻ってくる。だがそんな話なんて私は聞いていなかった。私が考えていたのはただ一つ。あの力があればもっと強く。もっとたくさんのアラガミを殺せる。

多分だが今の私の目は、新しい玩具を見つけた子どものように輝いているんじゃないだろうか。私は絶対に習得してやると思いながら、その場所を後にした。




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