そんなギルさんとロミオの喧嘩会です。
とりあえずギルさんと主人公良い雰囲気にしたいんやああああああ
フライアにギルさんを連れて帰ってすぐに、ギルさんは問題を起こした。問題と言っても大した事じゃない。唯単にしつこくいろいろ聞いて来たチャラ男をぶん殴った。
「いきなり何すんだよ!」
頭に来たのか叫ぶチャラ男もといロミオ。そこにやってきたジュリウスが
「状況を説明して欲しいな」
冷静に尋ねる。誰かが口を開くよりも先に、ギルさんが喧嘩でも売るような口調で
「あんたが隊長か、俺はギルバート・マクレイン。ギルでいい。このクソガキがむかついたから殴った。それだけだ。懲罰房でも除隊でも、好きに処分してくれ、じゃあな」
それだけ言うとエレベーターの方にさっさと歩いて行ってしまった。
「アイツ・・・・・乱暴すぎるよ・・・・・そりゃ俺もちょっと聞き方しつこかったかもだけどさ・・・・・・」
「暴力はよくないねぇ~。確かにロミオ先輩も聞き方しつこかったけどね」
・・・・・・誰もギルさんが怒ったことについて気がついてない。ロミオの聞き方がしつこかったとかそんなんじゃない。あれが拒絶反応だと言うことに・・・・・・・・誰も気がついてない。
「これは・・・・・どちらが悪いかな・・・・・・」
少し悩むジュリウス、どちらが悪いかを決めあぐねているようだ。
「どちらが悪いと思うか?神咲」
「・・・・・・ロミオが八割。ギルさんが二割」
「そうか・・・・・」
「なんでだよ!あいつが殴ってきたんだろ!?絶対あいつが悪いよ!」
殴ったことを踏まえてもアンタが悪い。そう言いたくなったが私には関係ない。立ち去ろうとするとジュリウスに肩をつかまれ、
「俺が考えた場合どちらも五分五分だと思うんだが・・・・・・なぜロミオが八割なんだ?」
私は煙草を口に咥えたままだったので一度紫煙をはき出してから、
「ロミオ・・・・・殴られた程度でよかったと思いな、あの質問を私にしたら今頃アンタの首は胴体とおさらばしてる」
ロミオの顔が驚愕に変わる。
「人に過去を聞くってのはそう言う事よ。人にとってはその過去が自分の思い出したく無いものとかだったり。忌むべき記憶だったりするの。それをアンタは軽々しく突っついたのよ?よかったね。優しいギルさんで、アンタ命拾いしたのよ?」
ロミオの顔が訳が分からない。と言う顔になる。
「アンタまさか、自分以外の人間がみんな自分と同じような環境で育ったとか思って無いでしょうね?アンタは相当恵まれてんのよ?毎日ご飯食べれて、ベッドで寝れて、毎日安全に過ごせて、至れりつくせりね。ゴッドイーターになる前からそうだったんでしょ?」
マグノリア・コンパスという養護施設がある。そこで育ったロミオ・ジュリウスは外の世界を知らない。外では自分たちが生きていくことすら困難なんだ。
「アンタみたいに守られて育った奴に分かれって言うのも酷かもしれないね、どうせわかりゃしないよねぇ?」
ロミオはしょげたようにうつむいていた。ここまで言って考えないようならもう救い用なんて無い。くだらない。そう思って再び煙草を咥える。そうするとジュリウスから
「神咲の言うことももっともだが、これから仲間になるという間柄だ。少しの喧嘩もあるだろう。今件に関しては不問とする。しかし、戦場に私情を挟まないように関係を修復しておくこと。それから・・・・」
ジュリウスが私の方を向く。私は横を向いて煙草を咥えたまま、横目で見る。
「神咲はもう少し人を思いやれ、いいな?」
「・・・・・・・・無理ね」
それだけ行って私もエレベーターの方に向かう。正直ギルさんにも一言言っておかないといけないだろう。あの人の性格上。自分から歩み寄ることは絶対にしないだろうから。
庭園で一人黄昏れてるギルさんを見つけ、近づいていくと足音に気がついたのか、ギルさんが顔を上げ、私だと気づくと話しかけてきた。
「俺の処分が決まったか?」
「さあね、うちの隊長様はお優しいから、不問だってさ」
私は新しい煙草を咥えて火をつける。とたんにギルさんが少し苦い表情になる。
「煙草の煙が嫌いだった?」
「別に、そういうわけじゃないさ」
あくまでクールにしているが、うかつに奪い取ろうとしてさっきみたいになるのが嫌なんだろうが、そう露骨に嫌そうな顔で別にとか言われてもね
「そういう風には見えないけどね・・・・・・まあいいわ。後でいいからロミオに謝っときなさいよ。面倒くさいんだから」
「面倒くさいって・・・・・・」
「お優しい隊長様は、仲間になる存在とギスギスした関係のままいるなってさ、あの調子じゃあのチャラ男。絶対に折れないだろうから、年上が折れなさいって意味よ」
紫煙をはき出しながら言う。ギルさんは苦笑をこらえているようだ。
「了解だ。そういやさっきは変な空気にしちまって自己紹介もしてなかったな。俺は――」
「別に良いわ」
「は?」
「自己紹介ならあいつ等にしときなさいって意味よ。名前は覚えたし、スピア使いなのも知ってる。後は興味ないし」
凍り付いたように固まるギルさん。そして
「仲間とは親交を深めておけっていうのが隊長さんの命令じゃないのか?」
「そうよ、だからそういうのは仲間でしなさいって言ってるの。私にしたってしょうがないよ」
「あんたは・・・・・・同じ部隊の仲間じゃないのか?」
「アンタも同じ部隊だからって仲間にする気?悪いけど違う。仲間が必要なら他を当たって」
私は庭園の奥に生えている木にもたれかかってヘッドフォンで音楽を聴き始める。もうこれ以上誰かと話をする気は無かった。
ギルバートSIDE
初めてだ。ここまで他人を拒絶する相手に出会ったのは。絶対零度。そんな雰囲気が正しいのかもしれない。確かに同じ部隊にいるからと言うだけで仲間というのはいささか乱暴かもしれない。しかし、コイツのこの態度は異常だ。過去に何かあったのだろうが。それを聞くのは失礼だ。
「しょうがねぇ・・・・・・ロミオに謝りにでも行くか・・・・・」
俺は木陰で音楽を聴き始めたそいつを残して、エントランスへと降りた。
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