天叢雲剣を求めて   作:temjn

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目当てのアイテムが出ない

「違う・・・、これも違う・・・、-7で追加効果無しとかゴミだな。」

 

そう言ってゲットしたアイテムを確認しながら俺はそう呟いた。

いや、この世界の奴らから見たら喉から手が出る程の代物だが、自分はもう持っているのであまり必要性を感じないものだった。そうしてその中からマシだと思うものを選んで倉庫に送ってから俺は帰還札を使って町に帰る。

この世界に来てから二年間、ずっと同じことをしているが、全く飽きはしない。

毎回ゲットする度に違う効果を持ったアイテムが手に入る。そのために敵を倒すことが何よりも楽しいのだ。そしてレアなアイテムに素晴らしい追加効果が付与されているアイテムを手に入れた時の喜びは筆舌に尽くし難い。そう思いながら、俺はこの世界に迷い込んだ二年前を思い出していた。

 

~二年前~

 

 

今は普通に過ごしているが、最初はかなり動揺した。寝て目が覚めたらそこは自分の家の中ではなく真っ暗な洞窟の中だったんだ。これは夢だ、そう思って現実逃避してたら奥から音が聞こえた。

人がいると思って走って行ったら、そこにいたのは人では無く、白い蛇だった。

ただ、その蛇は胴体が八つに分かれており、それぞれが別々で動いていた。

八つの頭、十六個の目がこちらを向いていた。その瞬間俺は逃げ出した。というのも、俺はあの白い蛇に見覚えがあった、というか昨日も見たことがある。と言っても、現実にいるわけではなく、剣と魔法と学園モノ。、通称ととモノ。と言われるゲームでの話だ。

その中でもあの白い蛇、グヲルチは、後衛殺しと言われる程の強さを誇っている。

その理由としては、攻撃範囲が非常に広いこと、そして攻撃回数の多さだ。

ととモノ。には、前衛や後衛と言うように隊列が存在する。そして後衛に入るキャラは受ける物理ダメージが減少する効果があるので、体力が少ない魔法使い等は後衛にするのが基本だった。だが、それは敵にも適用されるので、魔法を使ってくる敵を早く倒せるかが重要になっていた。だが、中には後衛にいながらこちらの後衛まで攻撃をしてくるモンスターもいた。その中でも恐らく最強なのが、このグヲルチだ。まず、こいつが出現するのはエンディング後のダンジョン、所謂エクストラダンジョンと言われるステージだ。ゲームをクリアしたばかりの強さだと、こいつに出会ったらほとんどの確率で後衛がやられてしまう。ただ、そこまで体力は多くないので先制して魔法が使えればかなり有利になる。

 

しかし、それはゲームでの話だ。今の俺は普通の人間、魔法も使える訳ではない。

そうして走っているとグヲルチに追い付かれてしまい、奴が飛び掛かってくるのを見た俺は死を覚悟した。腕を噛まれている感覚が伝わってくる。たが・・・いつまで経っても痛みが来ない。そのことに疑問を感じながらゆっくりと目を開けてみると・・・

 

まだ腕に噛みついていた!俺は必死になって振り払う。すると、いとも簡単に払うことが出来た。この時になって俺は自分の腕に違和感を覚えた。

腕が子供のように小さくなっているのだ。俺の腕はもっと太かったはずなのだが。

そして違和感は他にもあった。背中に何かあるのだ。急いで確認してみると、何と羽が生えていた。俺はこの時にあることが思い浮かんだ。もしそのことが本当なら、こいつを倒せるかもしれない。そう思い、叫んだ。

 

「ビッグバム!」

 

そう叫んだ瞬間、グヲルチの辺り一帯を大きな爆発が包み込んだ。そして爆風が収まった後、そこには何もいなかった。しかし、これで俺は確信した。俺はととモノ。の世界に迷い込んでしまったということを。ということは、自分のステータスも見れるはず、そう思い頭の中でステータスと念じてみる。すると・・・

 

ネーム:タクヤ

 

種族:フェアリー

 

Lv:99

HP:9999

MP:9999

メイン:灰色魔術師(100%)

サブ:殿様(100%)

 

武器

 

右手:ネクロノミコン-9(魔強+30)

左手:ネクロノミコン-9(魔強+30) 

 

防具

 

頭:エンジェルリング+9(全能力+9、知恵+10)

体:アマテラス+9(全能力+19)

腕:アーサー王の小手+9(回避+30)

脚:アテナのパンプス+9(回避+30)

装飾品:天空の破片+9(回避+30)

 

 

そこに表示されたステータスを見て確信した。俺は今、自分が使っていたゲームのキャラになっていると。ならば、この場所は最後にセーブした場所ということになる。

そしてステータスを眺めていると、ある項目を見つけた。

 

アイテム獲得数:830/829

 

これを見た瞬間、俺の目標が決まった。残るこの最後の1個、昨日までずっとやっていて出なかった最強の剣、天叢雲剣を手に入れる!そしてこれが、これから二年間、ずっとダンジョンに通うことになることが決まった瞬間だった。

 

~回想終了~

 

 

「ホントに、あの時は大変だったなぁ・・・。」

 

町に帰ってきた俺は、そんなことを呟きながら今、ギルドに向かって歩いている。

そう、何とこの世界にはギルドがあった。ゲームにはなかったはずだが、冒険者は確かにゲーム内にも敵として出てきた。といっても、そこまで強くは無かった。普通にビックバム一発で全員倒せたし。ただ、この世界には、英雄と呼ばれる者たちも何人かいる様だ。もしかしたら自分の知らない場所とかあるかもしれない。

それにしても、明日はどうしようか。いろんな地方を巡ってみるのもいいかもしれない。もしかしたら叢雲の情報も手に入るかもしれない。

そう考えながら、明日はどうするか俺は考えていた。

 

 

 

 

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