閃乱カグラ LAST VERSUS ~少女達の道~   作:影山ザウルス

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第9話

美野里の失踪から既に数日が経過していた。雪泉から美野里失踪のことを聞いた半蔵学院の面々は捜索に協力を持ち出したのだが、霧谷先生がそれを許さなかった。

 

「共に切磋琢磨した仲間とはいえ、学業をないがしろにするのは認められない。雪泉達月閃の忍学生達も美野里を心配する気持ちはわかるが、学業をおろそかにするのは見逃せない。

そこでだ……お互いに学炎祭、千年祭を戦い抜いた忍学生同士、卒業試験までの間、合同で校外授業を行おうと思うが、どうだ?」

 

この提案は、つまり授業を名目とした美野里の捜索を半蔵と月閃で行うということだ。

 

「ええ、是非お願いします!!」

 

しかし、この数日半蔵と月閃の忍学生が総力を上げて、美野里を捜索するも手掛かりは何一つ見つからなかった。

 

「美野里……どこに行ってしまったんじゃ……お腹空かせてないじゃろうか?」

 

夕暮れ時。今日の捜索を終えた夜桜が呟いた。夜桜の心配はもっともだろう。美野里はお菓子以外の料理を作っても、お菓子のように甘く作ってしまう。お菓子を食べる分には構わないが、食事まで甘くては栄養のバランスが崩れてしまう。

 

「美野里ちん……本当にどこに行っちゃったの?」

 

涙を浮かべる四季を慰めるように雪泉が肩を抱いた。叢も仮面の下の素顔は浮かない表情をしているに違いない。

そんな四人を見つめていた柳生が四季に歩み寄った。

 

「おい、四季……」

 

「な、なに?柳生t……」

 

パチンッ!!

 

昼の暖かい空気が徐々に冷えていく夕暮れの空気に鋭く透き通った音が響いた。柳生が四季の頬を叩いたのだ。

 

「や、柳生さん!?何を!?」

 

「四季。目は覚めたか?」

 

四季は柳生に叩かれた所を擦った。しかし、あんなに鋭い音がしたのに痛みは無かった。

 

「四季。美野里は俺たちと学炎祭と千年祭を戦い抜いた忍学生だぞ?美野里は強い。それを信じられないのは、美野里に失礼じゃないか?四季だけじゃない。雪泉も叢も夜桜もだ」

 

柳生が四季を叩いたのは半分八つ当たりでもあった。雲雀がいなくなったことで取り乱した、かつての自分を見ているような気持ちになったからだ。

四季は目が覚めたように柳生を見つめ返した。

 

「ありがとう、柳生ちん。おかげで落ち着いた。そうだよ。そうだよね。美野里ちんもアタシ達と一緒に強くなったんだもんね!!ねえ柳生ちん。もう少しだけ美野里ちんを探すの手伝ってくれる?」

 

「ああ、もちろんだ」

 

「私達もお手伝いします」

 

「雲雀も手伝うよ~!!」

 

「夜桜、もう一度美野里の行きそうな所を探してみようぜ」

 

「雪泉ちゃん!!きっと見つかるよ!!」

 

半蔵の五人が手を差し伸べた。その姿はまるで眩い光を放つ太陽のようだった。半蔵の掲げる善も悪も照らす太陽の正義。

 

「斑鳩……ありがとう」

 

「葛城さん、頼りにします!!」

 

「雲雀ちんもありがとう!!」

 

「飛鳥さん……ありがとうございます!!私達にもう少し力を貸してください!!」

 

対する月閃は太陽に照らされてこそ、その明るさを増す月の正義。掲げる正義は違えど、2つが揃うからこそ、その力は何倍にも大きくなった。

 

「結束を固めている所、すまない……」

 

半蔵と月閃の面々が結束を固めている横から何者かが現れた。全員の視線が声の方を向くと、そこには蛇女子学園の5人が立っていた。しかし、5人とも満身創痍だった。

 

「「み、雅緋さん!?」ちゃん!?」

 

全員慌てて駆け寄り、ケガをしている蛇女の面々に肩を貸した。

 

「一体何があったんだ!?」

 

「へ、蛇女が…………襲撃……されました……」

 

「「襲撃!?」」

 

「一体誰にやられたんじゃ?」

 

「誰にですって?」

 

両備は心の底から全力の憎しみを込めて、吐き捨てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美野里よ、美野里!!」

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