Strike Witches -The Beast of Possibility-   作:金太郎ちゃん

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新たな形式を採用し、ある程度妄想しながら読めるようになってると思います。
おかしい場所が多々あると思いますが、どしどし指摘してください。


第3話 初陣

第3話 初陣

 

刀を構え、ネウロイへと距離を詰める、ネウロイの一部が赤くなりいくつものビームが体を貫こうと迫ってくる。

それらをシールドではじきながら改めて変化したストライカーの性能を思い知る。

 

「魔法力が溢れ出るようだ、それにストライカー自身が戦い方を教えてくれる。」

 

ストライカーの素材の一部であるサイコフレームが赤く発光する、直後脳内に直接ネウロイの弱点、戦い方などが記される。

まるで意志があるように、しかし一方的に助言を与えてくれる相棒、今まではただの道具だと思っていた機体が、とても愛おしく思う。

 

「このまま近づいて、一気に決める!」

 

直後、先ほど坂本からもらったインカムから声がする。

 

「あまり突っ込みすぎるな!今基地から応援のウィッチ達が来る!それまで持ちこたえるだけでいい!今はただ、こちらの損害を最小限にすることだけを考えろ!」

 

「後どれぐらいで増援が来る?」

 

「およそ3分ほどだ、すぐに来る!」

 

待てない、3分も防戦一方でいるなど、戦場は時間がたつ程に被害が増す、今ここで倒さなければそれなりの被害が出るだろう。

それに何より、ウィッチをこの危険な戦場に居させること自体が許せないのだ、守ると決めた、なら目の前の敵をできるだけ早く排除するしか無い。

 

「待てません、このまま倒します。」

 

エンジンに魔力を送る、甲高い音を響かせながら敵へ目がけて突進し、腰の刀で装甲を切り裂く。

エイ型のネウロイの尾が本隊から切り離され、ネウロイがけたたましい悲鳴をあげる。

しかし少し位置がずれていたのか、切り離された部分は白く四散し、本体の切れ目から徐々に再生していっている。

 

「馬鹿者!コアはもう少し上だ!貴様が倒すと言うのなら仕方はない、少なからず援護する!宮藤…やれるな?」

 

そう言うとインカムから坂本とは別のかわいらしい声が聞こえてきた。

 

「わかりました坂本さん!えっと…花時さん…でしたっけ?敵の注意をこちらに引きつけるので、その間にコアの破壊をお願いします!」

 

そう言うとすぐに防御に徹していた宮藤と坂本が攻撃にうって出た、坂本の近接攻撃を宮藤が援護する形で敵の気を引いてくれている。

ネウロイも近づかせまいとこちらの攻撃を弱め、2人へと攻撃を開始する。

坂本も宮藤の巨大なシールドから相手の隙を伺っているが、攻撃が激しいのか近づくことができないでいた。

 

「こっちに攻撃が弱まった!今しかチャンスはない!!」

 

覚悟を決め再びエンジンに魔力を送る、今度は外せない、これを外したらネウロイが警戒して本当に近づけなくなるかもしれない。

ネウロイもこちらの行動に気付いたのか、少なからず攻撃を向けてくる。

 

「さっきの攻撃に比べれば…こんなもの!!当たらなければどうということはない!!!」

 

先程の攻撃で少しばかり慣れたのか、今の攻撃は当たる気がしない、NTDの発動も相まってまるで相手の攻撃が自分を避けているような気さえしてくる。

迫ってくる死の影に怯えたのか、ネウロイが再びこちらに全攻撃を向けてきた。

先ほどと同じようにシールドで受け止める、全力を向けてきているはずだが、こちらが揺らぐ気配すらない、それほどまでに今の自分は強いのだと感じる。

 

「こちらの攻撃が止んだぞ宮藤!今のうちに全力を叩き込むぞ!!」

 

彼女たちは俺よりもネウロイと戦っているんだろう、ここで俺がやめろと言うのは筋違いというものだ。

だが、俺はもうウィッチの死ぬ姿は見たくない、だから俺にやれる全力をぶつける。

 

「お前たちがいるから…こっちの世界のウィッチ達は命をかけているんだな!!」

 

気持ちが高ぶる、先程よりシールドが大きくなり、ストライカーの出力も上がっていく、ネウロイのビームを押し始めた。

攻撃を開始しようとした坂本と宮藤もその光景を目の当たりにし、攻撃の手を止めていた。

 

「す、凄いです坂本さん、花時さんのシールド…それにネウロイのビームを押し返してる。」

 

「あぁ、これじゃ私たちの出番は無さそうだな…宮藤、再び艦隊防衛に戻るぞ、そろそろ3分だ。」

 

視界の隅で宮藤と坂本が撤退するのが見える。

 

「なるほど、もうそろそろ3分か…」

 

そういった次の瞬間ネウロイ攻撃が止み、先程まで浮遊していた巨大な黒の塊は真っ白な破片となり地上に降り注いだ。

そして遙か遠方に数人のウィッチが見える、きっとあそこから精密射撃をしたんだろう。

 

「まさか、ホントにウィッチと共に戦う日が来るなんてな…」

 

過去に一緒に戦ったウィッチは片手で数えるくらいしかいない、しかも連携して戦うのではなくほぼ個人戦しかなかった。

このネウロイと戦うまで、1つの敵を仲間と討つなんてことはしなかった。

 

「ネウロイ…か…」

 

少しばかり黄昏ているとインカムから怒声が聞こえる。

 

「くぉらぁ花時!!戦闘が終わったのなら艦隊に戻ってこい!貴様には聞きたいことが山ほどあるんだからな!」

 

黄昏ることもできないのか…と少しばかりナーバスになりながらも言われたとおりに艦隊へ降り立つ。

ストライカーを格納し、共に戦った2人と改めて対面する。

 

「先程の戦いは見事だったな、手柄は取られたが貴様の強さは先程の戦いを見ればすぐに分かる。」

 

眼帯をした女性が話しかけてくる、彼女の後ろにいた少女も話しかけてきた。

 

「あなたが花時さんなんですね!私は宮藤芳佳です!戦闘中は必死だったので顔を確認する余裕がありませんでしたから今が初めましてですね!」

 

少しはしゃいでいる、自分の世界ではウィッチのこんな姿は見たことがない、しかし何処か無理をしている感じがする。

 

「坂本さんも見ましたよね!花時さんの力!後ストライカーも変形してましたし!」

 

そう言いつつそばに置いてあったストライカーを見る、今は元の姿に戻っており、先程までの赤い輝きは失われている。

未だに謎な部分があるストライカーのことを考えていると豪快な声が聞こえた。

 

「はーはっは!確かにストライカーが変形した後の貴様の魔法力は凄まじい物があったな!ただ、どこか歪というか…まぁそんなことはいい…ほら花時、宮藤に自己紹介しろ!」

 

豪快に笑ったり、いきなりシリアスな顔になったりと忙しい人だな、まぁいい自分の自己紹介をするか…しかしどうしたものか…

 

「花時陸です。年齢は17才の男のウィッチです。」

 

「む?階級は?軍属ではなかったのか?」

 

案の定坂本の疑問がぶつけられる、自分のいた世界では連合軍対魔女戦闘航空団、階級は少尉だったが…こちらではそんな舞台はない、調べられれば一発でバレるだろう。

仕方が無いので嘘をつかせてもらおう。

 

「軍属…ではありません、あのストライカーのテストパイロットとして訓練をしていました。どういうところかなどの話は機密なので答えられません。」

 

「そ、そうなのか…まぁ無理に詮索するつもりは無いがどうしてあの場所にいたんだ?」

 

「はい、基礎訓練の過程を全て終え、最終訓練をあの付近で行うはずだったのですが、ネウロイが来てしまい最終訓練をネウロイ討伐として訓練を終了し、以後俺の判断で行動しろと…それ以降通信も途絶えました。」

 

「そちらの研究者や技術者はどうした?その人達がいないと訓練もないだろうに…」

 

「いえ、技術者は1人だけです。ただ、会ったことがありません、通信でのみ会話でしたので…」

 

宮藤博士との会話のやり取りなどを参考にすればまぁこんなモノだろう、しかしこんな話を信じてくれるのだろうか…

 

「そうか…最後に1つだけ質問に答えてくれ、その通信相手の名前はわかるか?」

 

「その人は…宮藤博士です。」

 

そういった瞬間今までボーっと会話を聞いていただけの宮藤がすごい剣幕で詰め寄ってきた…ん?宮藤?

 

「えっお父さんと知り合いだったんですか!?どこにいるかわかりますか!?教えてください!!」

 

「なっ…(この子が宮藤博士の娘?まさかそんな偶然が…)君が宮藤博士の娘さんですか?」

 

「はい!…で、居場所は知っているんですか!?」

 

「済まない、さっきも言ったとおり通信でのみのやり取りだったんだ、機器の扱い方も含め全て口頭での説明だけだったから…済まない…」

 

「そう…ですか…」

 

そう言うと宮藤はガックリとした雰囲気で格納庫から出て行こうとする…少しばかりフォローもしておくか。

 

「宮藤博士はたまに君の話しをしていたよ、名前は教えてくれなかったけど大事な愛娘の話を…そして俺にそんな娘と世界を守ってくれって最後に言い残してくれた…」

 

そう言うと宮藤は立ち止まり、泣きはじめた…しかし先程までの雰囲気はなくなり、むしろうれし泣きの様な感じだ。

宮藤が泣き止むと坂本がより一層大きな声で話しかけてきた。

 

「ではそろそろ、その宮藤博士がいた研究所に付く頃だ、花時…貴様も来い!」

 

そう言うと船はとある島に定着した。

上陸し、少し歩いていると土台だけが残った家の残骸がある場所に出た。

 

「ここがこの手紙にあった場所…」

 

「あぁ、5年前まで宮藤博士は、ここでストライカーの開発をしていたんだ…あの事故の日まで…」

 

「坂本さん…坂本さんは知っていたんですか?」

 

「すまん…」

 

「そんな、謝らないでください…私の方こそ我侭言ったのにここまで連れてきてもらえて、感謝しています。」

 

そう言うとまた別の場所に歩き始める。

 

「私も、かつては博士とここで過ごしていたんだ、その手紙もやはりその頃に出されたものだろう…」

 

「お父さんいつも間が悪いんですよ…小学校の入学の時に出ていって、亡くなった知らせが届いたのが10才の誕生日…今頃になって突然手紙が届いてもしかしたらって思ったけど…親子なのに縁がないのかな私たちって…」

 

「その力を多くの人を守るために…博士がよく言っていた言葉だ、ストライカーユニットもそんな博士の思いから生まれたんだ。」

 

宮藤博士は娘を含む全てを守りたくてこれを作った、その意志を継がなきゃならない…それに…

 

「だが、実際俺はさっきまで宮藤博士と通信していたんだ。まだ生きてるって考えてもいいんじゃないか?」

 

その言葉に宮藤と坂本は大きく目を見開く、いや…格納庫での会話は話半分で聞いていたのか…

 

「そ、そうですよね!まだ死んだわけじゃないですよね!!だって花時さんと通信してたわけですし!きっと…お父さんは…今…も…」

 

最後の言葉を言う前に泣き出す宮藤、今まで死んだと思ってた父の生きている可能性を感じ、感情の押さえが効かなくなったのだろう。

少しの嘘がこんなことになるなんて…今更後悔しても仕方がない、もしかしたら本当に生きている可能性だってあるんだから。

しばらく泣き続け、辺りが黄昏時になったとき、不意に坂本が言葉を発する。

 

「そろそろ行くか…?」

 

「はい、あの…あの、坂本さん…私をストライクウィッチーズに入れてください!」

 

「…なに?」

 

「ここに残って私の力を使いたいんです、もっと沢山の人達を守るために…」

 

「宮藤…」

 

「きっと、お父さんもそう願っています。」

 

「そうか、よーしわかった!後は私に任せろ!一人前のウィッチになれるよう、ビシビシ鍛えてやるからな!」

 

「はい!」

 

「あーっはははははははっは!さて!!!そういうことなら花時、貴様も私たちの仲間になれ!!」

 

「…っは?」

 

「よーし!それなら2人とも覚悟しておけ!地獄を見せてやるぞ!!!はーっはははははは!」

 

「え、ちょっと…はぁ、まぁ最初からその気だし構いませんよ。」

 

「よっしゃぁ!酒飲むぞ!今日は無礼講だ!!!わーっははっはははは!」

 

坂本が壊れた、本当に嬉しかったんだろう、しかし酒はだめだぞ…?

 

こうしてこの場所を後にした俺達は辺りが暗くなるころにウィッチーズの基地についた。

基地の前には9人の少女が迎え出てくれ、坂本が満面の笑みで新人の説明をする。

 

「えー本日付けで連合軍第501統合戦闘航空団に配属となった宮藤芳佳、花時陸だ。」

 

「「宮藤芳佳(花時陸)です!よろしくお願いします!!」」

 

皆合わせて12人のウィッチか、なんだか家族みたいな場所だな、俺がきっと…守って見せる。

そう心に誓い目の前にいる9人の顔を眺めると1人だけ見た事のある顔があった。

 

「な、なんでお前がここにいるんだ!?」

 

そう叫ぶ俺を訝しげに見る皆をよそに、俺の心は穏やかではなかった。

 

...to be continued->>>







「こんにちは、リネット・ビショップ軍曹です。新人さんが入隊しました。どんな人達だろう?私よりも上手かな?もしも…もしもすごく出来る人達だったら…私…」

「次回、ストライクウィッチーズ…<3人の力>」

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