孤独な少年 作:スカル
ここは、地下二階にあるトレーニングルームである。
「フッ!ハッ!」
「テヤッ!」
その部屋の中で二人の仮面ライダーが戦っている。二人とも同じ仮面ライダーでボディの至る所に「10」を意味する「十」と「X」の模様がある、マゼンタ・白・黒の仮面ライダーディケイドだ。
「「FINAL ATTACK RIDE・de、de、de、DECADE!」」
自身と敵の間に現れる10枚のホログラム状のカード型エネルギーを潜り抜け、右足に金色のエネルギーを纏い跳び蹴りを叩き込むディメンションキックを互いに発動した。
「ハーーーーーー!」
「まだまだ甘いな。」
「クッ!ウワァァァァァーーー!」
結果は片方のディケイドが押し負けて、変身が解除された。それは亘だった。
「くっそ!また負けた。」
寝ころぶ亘にもう片方のディケイドが近づいてくる。そして変身を解除した。
「筋は悪くないが、まだまだだな。使っているツールの性能は同じだ。後は、お前の実力でカバーしろ。」
「ハーハー、分かりました。」
「訓練は以上だ。しっかり休めよ。」
「有難うございます。”士”さん。」
そういうと、”門矢士”はホログラム状になり消えていった。ここは、歴代仮面ライダーの変身者と訓練が出来る特訓ルームである。亘はここで訓練を毎晩しているのだ。そのせいで、学校での居眠りが多いのだが。
「やっぱり強いな、歴戦の仮面ライダーは。」
俺は、息を整えるとトレーニングルームを出た。そこには、様々なコスチュームを着た色とりどりの少女たちが、シフトカーやカンドロイド達とドタバタしていた。
「何やってんだお前ら?」
そして、呆れ顔をする。
『おっ!亘、侵入者だ。今すぐ倒すぜ。』
「いや、だから私たちは。」
「落ち着け!!!」
俺の大声で場がシーンとする。
「キバットもベルトさんも落ち着け。彼女たちは家に落ちてきた女の子達だ。侵入者じゃない。」
『そうなのか?すまない、手荒なことをしてしまって。』
『俺も謝るぜ。悪かったな。』
彼女たちはキバットとベルトさんの声が耳に入っていなかった。それは、亘に簡単に正体を暴かれたからである。
「ど、どうして分かったんですか?」
「髪型や髪色、衣装は変わってるが、顔自体は全く変わってないからな。すぐ分かった。」
その言葉にみんな驚いていた。
「で、何しに来たんだ。ここに来るのは、簡単じゃなかっただろうに。」
「あたしたち、亘さんの事をもっと知りたいんです。なんだか、亘さん泣きそうな顔をしていました。」
キュアハートが答える。それに合わせるように、他の面々も同意した。
「はー、じゃあついて来い。」
俺は、部屋を出て上へと昇る階段がある方向へと向かった。