孤独な少年   作:スカル

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第17話

俺は、地下二階から一階に上がると、蔵書室の奥の部屋へと向かう。ちなみに、プリキュアの面々はすでに変身を解いている。そして、奥の部屋の中へ入って行った。

「おーい、サーシャちょっといいか。」

俺が呼ぶと、部屋の中で本を読んでいた少女がこちらに振り帰った。黒い修道服を着た、薄い紫色の髪をした奇麗な子である。彼女は、神様が俺のサポートの為に遣わしたサーシャという少女である。転生してから数年後に突然家にやってきて俺にそう言った。それ以来、この地下一階の部屋にほとんどこもって暮らしている。俺は食事の用意と用事がある時など頻繁にこの部屋を訪ねている。

「あれ?亘さん、どうしたんですか?」

「その前にちょっと紹介したいメンバーが居る。入ってきてくれ。」

部屋は大きめなので、プリキュアの少女たちは全員入ることが出来た。

「サーシャ、彼女たちは家で面倒を見ることになった人達だ。」

「そうなんですか、初めまして私はサーシャと言います。」

一通り彼女達とのあいさつが済まむと、俺はサーシャに話しかけた。

「早速で悪いんだが、検索を頼む。」

「分かりました。」

そういうと彼女は、目を閉じ検索を始める。地球(ほし)の本棚に検索をかけることで、あらゆる知識・技術・体術などの取得・実践を可能とする特殊能力を彼女は有している。しかも、この世界だけではなく平行世界や元に居た世界の情報でも検索可能という凄い能力なのだ。

「キーワードは転生、異世界。」

その言葉だけでは、まだまだ本がたくさん残っている。

「それだけでは、絞り込めません。」

「分かってる。キーワードの追加だ。最後のキーワードは暗道亘。」

その言葉に彼女は一瞬びくっとするが、キーワードを追加する。すると、一つの本が目の前に浮かび上がった。

「検索は完了しました。でも……。」

「サーシャ、お前が言いたいことは分かる。だが、俺は彼女たちの覚悟を信じてみることにしたんだ。」

少女達を見渡しながら、そう答える。

「分かりました。亘さんがそこまで言うのなら。」

サーシャは、検索した内容を彼女たちに話し始めた。勿論、自分が何者で地球(ほし)の本棚がどんな物なのかを説明してからだ。彼、暗道亘は一度死んで生き返った転生者である事。前世で彼が虐められていた事。そして何より、彼は幼い頃に両親をどちらも亡くして居るという事を。彼女の話を聞いているうちに何人もの少女が目に涙を浮かべていた。

「俺には前世でも今世でも両親を知らずに育った。だから、俺みたいな体験をあんたらにしてほしくないんだよ。」

そんな俺に月影ゆりが話しかけてきた。

「すいません。こんな辛い思いをしているのに私亘さんの事を……。」

疑っていました。と、言おうとするゆりのセリフを遮る。

「言わなくても大体わかる。そりゃ見ず知らずの人間を信じろなんて無理な話だろ。ま、何はともあれこれからしばらくの間よろしくな。」

「はい。」

これから色々なことが起こるのだが今は誰も知りえない事である。

 

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