孤独な少年 作:スカル
「人間ごときが生意気な!」
相手は、その剛腕を振るってこちらに突撃してくる。
「ハー、直線的過ぎてあくびが出るな。」
俺は、振るわれる両腕を紙一重で躱すと醒剣ブレイラウザーで相手を斬りつけた。
「グワァァァー!」
斬られた手を押さえ相手は数歩下がる。俺はその隙に、オープントレイを扇状に展開してカードを引き抜き、ラウズすることでベスタの効果を発揮する。
『SLASH』
♠2スラッシュリザードの効果で、ブレイラウザーの切れ味を増幅さる。
「フッ!ハッ!ターッ!」
追撃でブレイラウザーを何度も振るい、相手にダメージを蓄積させていく。
「くそっ!このままではまずい。」
襲った相手が悪かったとしか言えないこの状態で、剣を振るうブレイドの背後を見る。そこには、戦闘の様子を心配そうに見つめる五人の姿があった。
「こうなればなりふり構ってられん。」
相手は、ブレイドを腕を振るい払うと、背後の五人に向かって突撃した。
「行かせるかっての!」
だが、ブレイドがブレイラウザーで突きを放ち彼女達のはるか後ろに吹き飛ばした。
「グァァァァァ!」
土煙を上げながら、地面を滑りようやく止まる。
「ここまでだな。これで決める。」
俺は、♠5、6、9のカードををラウズする。
『KICK THUNDER MACH』
俺はブレイラウザーを地面に突き立てる。
『Lightning Sonic』
超高速での助走を加えて空中高くジャンプして電撃を纏った右足で跳び蹴りを叩き込むライトニングソニックを発動する。
「グワァァァァァ!」
相手はさらに吹き飛び数回バウンドすると、近くの廃工場の壁にめり込んだ。完全に伸びている。
俺は変身を解除すると、五人に近づく。
「終わったぞ、それじゃあ帰ろうか。」
帰り道、剣崎 真琴が亘に質問している。
「亘さん、さっきの熊みたいなの一体何なんですか?」
「ああ、あいつははぐれ悪魔。本物の悪魔だ。」
「あ、悪魔ですか?本当に存在してるなんてこの世界は一体どうなってるんですか。」
「さあな、俺にも詳しくは分からん。悪魔ってのもサーシャに調べてもらってはじめて知ったしな。」
「そうなんですか。」
「たまに、この町に現れるからお前たちも気を付けろよ。」
「それにしてもさっきの仮面ライダー♠のマークなんですね。なんだか親近感がわきます。」
(そりゃそうだろ。)
何といっても仮面ライダーブレイドの訓練を付けてくれているのは”剣崎一真”である。彼女とは名前が一文字違いだ。どちらかというと、こちらのほうが彼女に対し親近感がわいている。
(不思議な偶然もあるんだな。)
そんなことを内心思いながら、俺は彼女達と談笑し帰路に就いた。