「初めまして! 貴方が私のマスターですか?」
それは、俺の運命を変える一ページだろう。暗い夜、満月の明かりだけが土蔵の中を照らす、腹がジクジクと痛む中、目の前に立っているのは桃色の着物に、赤い袴を着て、少し桃色の白髪の女性がニコリと微笑み俺の方を見ていた。
しかしこの出会いが後の出来事を変え、今まで普通だった生活を一変するとは思ってはいなかった。
「ま、マスター?」
「おや? どうやら聖杯戦争の事は知らないご様子、っと少しお待ちくださいね、後ろにいるサーヴァントを片づけてくるので」
そういって、その女性は先ほどから俺を殺そうとしている青いタイツを来た青い髪に血の様な紅い瞳を持つ男の方へ飛び出していったのだ。
しかしあんな女の子が赤い槍を持った男の方へ行くなどと自殺行為にしかならない! 俺は先ほど蹴られた腹を抑えながら、土蔵を出た。
そこには槍を構えた男と、いつの間にか剣、いや刀を女性は持っており深く腰を落とし刀の切っ先を相手に向けていた。
「ほう、まさかあの坊主が7人目のマスターだったとはな」
「……」
「セイバーか、悪いが少しばかり付き合ってもらうぜ」
「口を開ける前に、早くきたらどうなのですか?」
「言うじゃねぇか、なら。 いくぜ!!」
男は俺と対峙していた以上のスピードをだして、女性に迫る、そしてその手に持つ血の様に真っ赤な槍で女性を貫いた。
「流石はランサーのサーヴァント、私の速さに着いて来られるようですね」
いや、貫いては居なかった。 女性は槍を紙一重で除けたようだった、ランサーと呼ばれた男は驚いて、スグに後退し、再び態勢を整えて、赤い槍を構える。
「テメェ、何もんだ。 俺以上に早いサーヴァントが居るとは思わなかったぜ」
「ウフフフ、お褒めの言葉ありがとうございます、ですが生前では私以上に早い方がいる以上、誇ることはできませんがね」
「そりゃあ、戦ってみてぇな」
「それはいけません、彼は我々の宿敵ですからね、今度は私から行きますよ!」
女性はランサーと呼ばれた男の方へ走り、その刀を突く。だが男は分かっていたのか赤い槍で刀の突きを受け流し、そのまま女性に切ろうとする。
叩きつかれた槍は空を切り、女性は再び、男に刀を振るう。
避けては斬り、避けては受け流し叩きつける。
同じ動作が繰り返される中、男は急に大きく後ろへ飛び距離を取った。
「やめだ」
「戦いにやめなどありません」
「テメェとは最後にやりてぇんだよ、悪いがコッチは臆病なマスターでな。全てのサーヴァントに殺さずに帰還しろっという令呪を受けてるんでな」
「ほう、では今あなたを打てば変わりありませんよ」
「なら、来な。 だが、その時は決死の覚悟で来るんだな」
男はそういって壁を飛び越え、夜の闇の中へ消えていった。
女性はふぅっとため息を一つ吐いて、俺の方へ来た。
「さて、大丈夫でしたか? マスター!」
「あ、ああ。 大丈夫だけど、お前たちは一体……」
「私はセイバー。 この度の聖杯戦争に参加するサーヴァントです」
「サーヴァント?」
「ええ……」
その時だった、壁を飛び越え今度は校庭で先ほどの青い男と戦っていた赤い男が、飛び越えて来たのだ。なぜか学校で人気の遠坂がいるのは不思議だけど。
「ふぅ、まさか衛宮君がマスターだったなんてね」
「と、遠坂? 一体なんでお前が……」
「下がっていてください。マスター、あの赤いの、サーヴァントです」
「いや、待ってくれ! コッチはさっきから何が何だかわかってないんだ! マスターだっていうなら、まずは説明してくれ!!」
急な展開ばかりで何一つ分かってないのに戦うとはやめてくれ、なぜか遠坂は俺の方を見て目を丸くしているし、赤い男はセイバーを見て目を丸くしている。セイバーはセイバーで刀を抜刀しアーチャーへちらつかせている。
俺の叫びが聞いたのか、あきれられたのか。 うん、呆れられたんだな。遠坂はため息ついているし。
「まさか衛宮君、アンタ聖杯戦争の事知らないのかしら?」
「ああ、教えてくれるか?」
「はぁぁぁぁぁぁぁ……仕方がない。アーチャー、今日は停戦よ。消えてなさい」
「いいのか? 今なら邪魔は入らないが」
「いいのよ、こんな知らない相手を倒しても意味がないわ」
「了解した」
赤い男はすぅっと消えて!?
「と、遠坂!? なんであの男消えたんだ!?」
「それも含めて説明してあげるわ、アナタが何に巻き込まれたのかをね。セイバーだったわよね?」
「そうですが?」
「今日は停戦してほしいんだけど、代わりに私が衛宮君に聖杯戦争やサーヴァントの事を説明する。これでどう?」
「……いいでしょう、ですが、少しでもマスターへ危害を及ぼすのであれば、その首切らせてもらいます」
セイバーは遠坂をにらみつけた後、赤い男と同じようにすぅっと消えた。これも驚いたが、2度目となると少しだけ慣れる、いや行き成り人が消える時点で慣れる筈が無いが、心の中ではそう思っておくことにする。
「じゃあ、中に案内してちょうだい衛宮君?」
俺の事を見る遠坂の笑顔はなぜか迫力があり、まるで後ろに赤い悪魔がいるようであった。
適当に考えてた妄想を作品化していこうと作りました。
士郎視線はこれで終わろうと思います。難しい。
セイバー:沖田総司
士郎のサーヴァント等を変えて聖杯戦争の話です。
プロット無し、ぶっつけ本番。妄想で始まる物語。
息抜きで書くため、かなり遅いです。
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